お〜い!久馬の「月刊コント」が上方落語と初コラボ! 桂ちょうば「またぜひともやりたい」

ザ・プラン9のお〜い!久馬が手がける大人気イベント「月刊コント」が、「第二回大阪落語祭」の一環として上方落語の定席に登場しました。12月16日(木)に大阪・天満天神繁昌亭で開催された久馬歩責任編集『月刊亭こんと』。桂ちょうば、桂佐ん吉、桂二乗、桂鯛蔵の4人による上方落語を、コントならぬ“こんと”でつなぎ、ひとつの“噺”を作り上げました。今回は、久馬の新たな挑戦となったこの公演の模様をレポートします!

出典: FANY マガジン
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爆ノ介のピンネタから落語の世界へ…

幕が上がると、ギターを抱えた爆ノ介(ザ・プラン9)が舞台へ。ダメージジーンズと繁昌亭のミスマッチぶりを自らイジって笑わせるなど、軽快なトークで会場の空気を温めます。ピンネタではストリートミュージシャンに扮し、ギターをかき鳴らしながら熱唱。

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客席からお題を募って即興で応える場面では「桂一門」とリクエストされ、「踏み込みにくい!」とタジタジになるひと幕も!? その後、歌ではなかなか足を止めてくれない客に向かって「おもろい噺がめちゃめちゃあるんや」と呼びかけ、観客を落語の世界へといざないます。

一番手、桂鯛蔵のネタは、父と子の絆を描く「初天神」。天神さんへお参りに出かけた父と息子に、参拝客や露天商も絡み、コミカルなやりとりを賑やかに繰り広げました。

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桂二乗は「写真の仇討」を口演。自分をだました女を殺して自分も死ぬと大騒ぎする男が、“おっさん”の説得により、本人ではなく写真に仇討ちすることにしたのですが……。怨念とはほど遠い、なんともノンキな結末に、観客は大笑いです。

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「くやみ」を演じたのは桂佐ん吉。葬式にやってくる個性豊かな弔問客を生き生きと演じていき、なかでも妻ののろけ話が止まらない“又はん”には爆笑が起こります。

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桂ちょうばは「おごろもち盗人」を。泥棒に入ろうした男が、その家の夫婦に見つかり、なんとか逃がしてもらおうと脅したり情に訴えたり。くるくる変わる声色と表情で大いに沸かせました。

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4つの噺の“その後” をコントで回収!

後半は、いよいよ“こんと”パート。「月刊コント」でいうところの「巻末コント」にあたる部分で、4つの噺をどうつなげるのか、“天才”久馬の腕の見せどころです。

舞台が明転すると、そこでは「おごろもち盗人」のサゲそのままに、片手を縛られた泥棒(ちょうば)が通りすがりの男に財布をとられ、「泥棒!」と叫んでいます。噺の中から飛び出したかのような光景に、観客は興味津々。しかし、夫婦(久馬、吉岡友見)は泥棒の訴えも右から左で知らん顔です。

そこに現れたのが爆ノ介。泥棒から財布を奪った男に扮し、「やっぱり泥棒はアカン。嫁が悲しむ」と財布を返しますが、いきなりのろけ話を始めたところで、彼こそが「くやみ」に出てくる“又はん”だったことが明らかに……。

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財布は返ってきたものの縛られたままの泥棒のもとへ、今度は「初天神」の父親(鯛蔵)が、こちらもサゲそのままにたこ揚げをしながらやって来ました。財布を開けた父親は、5円を見つけて大喜び、「子どもに大きいほうのみたらし買うたりますわ」と盗んでいってしまいます。

再び大騒ぎしている泥棒の声を聞きつけ、またまた夫婦が舞台へ。さらに、「写真の仇討」のサゲで手をケガした男(二乗)と、おっさん(佐ん吉)もやって来ます。と、ここでなんと、吉岡演じる妻こそが、男をだました商売女だったことが発覚!? 今度こそ仇討ちを、と刀を手にする男を、一同が止めようともみ合ううちに、なぜか男の刀が泥棒を刺してしまい……最後は佐ん吉が「くやみ」よろしく「何と申し上げてよろしいやら……」とつぶやき、物語は幕となりました。

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終演後の挨拶で、久馬が「初めての落語とのコラボでしたが、大丈夫でしたか?」と客席に呼びかけると、温かい拍手が。佐ん吉は「このキャラとこのキャラが一緒やったんや、というのが面白かった」と“こんと”部分の構成に感心しきり。二乗が「(舞台に)立ってやるという経験がないので、歩くだけでもどない歩いてええのか……」と語ると、ちょうばは「オレ、寝てたけどね」と笑わせます。

最後にちょうばらが「また機会があれば、ぜひともやりたい」と口を揃え、久馬も「落語はめちゃくちゃありますから」とシリーズ化に意欲を燃やしていました。

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