作家・池井戸潤の人気政治コメディ小説を舞台化したミュージカル『民王』が、9月6日(日)に東京・シアタークリエで初日を迎えました(10月6日まで)。テレビドラマでも人気を博したこの作品の初の舞台化に、豪華キャスト&クリエイティブ陣が集結! 初日前日には公開ゲネプロとキャストたちの囲み取材が実施され、見どころや意気込みを語りました。

笑いどころが満載のミュージカル
物語は、内閣総理大臣・武藤泰山(別所哲也)と大学生の息子・翔(有澤樟太郎)の心と体が突然、入れ替わることから始まります。政治に疎い翔は父親の姿で国会へ。一方、翔の体に入った泰山は、翔が受けるはずだった就職面接に臨みます。2人とも慣れない立場で失敗を重ね、さらには政界を揺るがすスキャンダルに巻き込まれながら、入れ替わりの真相に――。
脚本はツバキミチオ、演出は永井誠。音楽を手がけるのは、ピアニスト・作曲家で、「Cateen(かてぃん)」名義でも活動する角野隼斗です。


公開ゲネプロでは、キャスト陣の迫力ある演技と歌声が劇場いっぱいに響きました。場面は目まぐるしく移り変わりますが、物語はわかりやすく、テンポも軽快。首相の姿になった翔が漢字を読み間違える場面や、福田演じる野党党首・蔵本の細かい仕草、竹中演じる政界の実力者・城山のセリフ回しなど笑いどころも満載です。
一方で、笑いのなかにも、政治家のあり方や親子関係の本質を突く言葉が散りばめられています。「政治は誰のためにあるのか」「親子が互いを理解するとはどういうことなのか」を問いかける、“痛快政治ミュージカル”らしい場面がいくつも繰り広げられました。
別所哲也の目標は「民王のテーマ」を紅白で歌うこと!?
囲み取材に登場したのは、有澤樟太郎、別所哲也、豊原江理佳、林瑠奈(乃木坂46)、山崎大輝、上川一哉、福田転球、一路真輝、竹中直人という主要キャスト9人。
有澤は「仕上がっています! 新作オリジナルミュージカルが爆誕する喜びを噛み締めながら、初日を迎えたいと思います。楽しいです!」と笑顔。別所も「本当に楽しい現場で、笑いが絶えず、今日までやってきました」と振り返り、「お客さまに笑いを届け、いまの政治やいろいろなことを考えてもらえる時間を作れることが楽しみ」と語りました。

作品にちなんで、公演中に成し遂げたい“公約”を聞かれると、有澤は「このミュージカルで日本を元気に!」と宣言。別所は「『民王のテーマ』を、今年の紅白歌合戦でみんなが歌うようなことがあったらうれしい」と大きな目標を掲げました。
竹中直人「いま、めちゃめちゃ後悔しています」
稽古場のエピソードを聞かれた福田転球は、「一人ひとりがすごく輝いていて、ひとり(の役者)を追いかけたら、ずっと追いかけてしまう。本当に楽しかった」とカンパニーの魅力を紹介。さらに具体的な出来事を求められると、「(有澤が)魚肉ソーセージばっかり食べていました」と明かし、笑いを誘いました。

竹中直人は有澤から直接、出演の誘いを受け、気軽に返事をしたものの、「いま、めちゃめちゃ後悔しています」と告白して笑わせます。その理由は「(歌の)キーが高い」からだそうで、「樟太郎と固い約束をしたので、絶対に最後まで歌い切りたい」と力を込めました。
竹中が「別所君と樟太郎は、もうゾクッとするぐらい、2人のハーモニーがすごくて、びっくりした」と語るように、ステージは、有澤と別所が声を重ねるデュエットも大きな見どころ。エンディングにも圧巻の仕掛けが用意されています。

最後は有澤が「こういうミュージカルってなかった。自分もこういうのをやりたかった」とあらためて挨拶。「深く考えすぎないで、フラットな状態で観ていただいて、最後に何かを持ち帰っていただければ。そういう作品になっています」と自信たっぷりに呼びかけました。
ミュージカル『民王』公式サイト:https://www.tohostage.com/tamiou/
