現役東大生がプロデュース、出演する特別公演『東京大学×吉本興業「笑いと学びの文化祭」in道頓堀』が、9月27日(日)に大阪・よしもと道頓堀シアターで開催されました。このイベントは2021年からスタートした「笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト」の一環として行われるもので、これまでに約30のコンテンツや取り組みを生み出してきました。今回は「文化祭」と銘打って、なんと一挙に4公演! 総合MCを見取り図(盛山晋太郎、リリー)が務め、クイズやトーク、ゲームなどで芸人✕東大生の爆笑コラボを披露しました。

東大生が考える濱田祐太郎企画とは!?
この日は、4つの公演を開催。その3公演目の『東大・よしもと共同研究「濱田祐太郎の世界」』では、盲目の芸人・濱田祐太郎について東大生が考えた企画が、次々と繰り出されました。
最初のコーナー「濱田祐太郎の東大生似顔絵図鑑」には、リリーと濱田がチャレンジ! 濱田が東大生の1人と2分ほど会話。その印象を目隠しとヘッドフォンをしたリリーに伝え、リリーが似顔絵を作成。本人と似ていればゲームクリアとなる、というルールです。
濱田はまず名前を聞いたあと、何をしているときがいちばん楽しいか、髪型は丸坊主か、趣味と特技は? と矢継ぎ早に質問していきます。「よく聞くアーティストは?」という質問に「ショパン」と返され、思わず驚きの声を上げる場面も。
そこからも質問を重ね、リリーに「性別が女性でショパンみたいな顔」と話すと、「口は横に広めで口元に少し締まりがない」、と続けて笑わせます。さらに「オシャレにはこだわってなさそう、ファッションはたぶん、ずっとジャージ」と失礼なコメントも。「言われたとおりに描いた」と言うリリーでしたが、結果は失敗でした。

ちなみに、ということで盛山の印象を聞いてみると、濱田は「ヒゲモジャ豚ヅラトラック」と答え、リリーもすかさずその似顔絵を描いて盛り上げました。
次の「濱田祐太郎の生活を想像し隊」は、リリーと東大生チームが、濱田のふだんの生活を想像しながらクイズに答えていきます。
最初の問題は「濱田祐太郎はマネージャーにどんなメッセージを送ったでしょう?」というもの。問題の映像を見る前に、まず東大生が「メッセージの送り方」や「どうやって服を決めるのか」など、濱田について事前に考察した内容を発表します。

続いてクイズ映像が流されると、濱田がスマホを使ってメッセージを打つスピードのあまりの速さに全員が驚き。東大生チームの答えは「明日の気温に合う服買ってきて」。完全に聞こえたというリリーは「いなだみき、いなだみき、いなだみきは、イラン人?」と答えますが、正解は「乃木坂の写真集買ってきて」。これには盛山から「当たるわけないやろ!」とツッコミが入っていました。
会場も目隠しして大喜利を体感
「目隠し体験による笑いの検証」は、目隠しのありなしで、笑いに影響があるかどうかを検証する企画。東大生チームによるインタビューで、濱田が「障がいのあるなしにかかわらず、面白いと思ったら笑ってほしい」と答えたことから考え出されたとのことです。
検証はリリーチーム、濱田チームに分かれて、大喜利形式で行われます。大喜利の前半は通常通り、後半は観客全員が目隠しをした状態になって、最後に、面白さに差があったかなかったかのアンケートを実施。90%以上が「差がなかった」と答えると説が立証されたことになります。

大喜利の最初のお題は「このファミレス、実家っぽいな〜、なぜそう思った?」。濱田が口火を切ると、東大生も次々と手を挙げ、会場を盛り上げていきます。2つ目のお題「判決懲役30分、被告は何をした?」でも、全員が一生懸命に解答します。
そしていよいよ観客が目隠しして、大喜利後半戦がスタート。「授業参観で、もう帰ってくれ、何があった?」「最初の5文字でダメだとわかる俳句の始まり」といったお題に挑んでいきます。濱田、リリーがリードしつつ、東大生も果敢にチャレンジ。気になるアンケートは、「差があった」が67%、「差がなかった」が33%という結果になりました。
最後の「自動音声読み上げクイズ」は、濱田・リリーチームと東大生チームの対決。問題文を音声読み上げAIが読みますが、その機械的な誤読を予想して解答します。「十三(じゅうそう)がある大阪の区は?」が「じゅうさんがあるおおさかのくは?」と読み上げられるという例題のあと、クイズがスタートしました。
しかし、「土竜(もぐら)、蝙蝠(こうもり)、雲丹(うに)のうち、空を飛ぶことができるのはどれでしょう?」(AIによる誤読はそれぞれ「つちりゅう」「へんふく」「くもたん」)など、誤読以前に出題される漢字が難しすぎて、全員が困惑。その様子に会場から笑いが起こります。

そこからも「設楽統(したらおさむ)が所属するコンビは?」(誤読は「せつらくそう」)、「師走(しわす)という言葉が表す月は?」(誤読は「しそう」)、「御御御付(おみおつけ)との別名もある、日本の食卓の定番料理は?」(誤読は「おおおつけ」)などの難題に全員がチャレンジし、大いに盛り上がりました。
エンディングで濱田は「ふだんと毛色の違うライブと思ったら、ストロングスタイルの大喜利になった」と笑わせると、参加した東大生も笑顔を見せていました。
芸人✕東大生のおもしろコラボが連発!
この日はほかにも、ふだんとはひと味違ったライブが続々。『超超超、超超超、超超超超超難問王決定戦 東大生vs芸人』には、見取り図、やさしいズ・タイ、隣人(中村遊直、橋本市民球場)、真輝志が出演。タイが定期的に開催している企画を芸人チームvs東大生チームの対抗戦で行いました。
“問題を見ずにクイズに答える”というこのライブ。モニターに質問と正解が映し出されますが、客席からは見えてもステージ上の芸人たちは見ることができません。

問題が出されると、手探りでさまざまな言葉を答えていく解答者たち。正解に近い言葉が出るとざわめく観客に両チームとも白熱。まったくわからない状態から答えにたどり着くおもしろさに、会場は大いに盛り上がりました。
『東大生と芸人が議論する60 分』は、見取り図、デルマパンゲ(迫田篤、広木英介)、はるかぜに告ぐ(花妃、とんず)が、東大生とともに様々なテーマで激論を交わし、最終的に1つの解答を決定するという内容です。
今回、議論したのは「新しい義務教育を作ろう」「新しい罰金を作ろう」「1億円で手に入れられるもの」の3つ。東大生はまじめに、芸人はボケを挟みつつ、各自が案を出していきます。東大生が芸人にツッコまれ、素直に納得してしまうシーンでは、MCの盛山から「素直すぎる」とツッコミも。

『東大生からの挑戦状~コウノのゲームコーナーFES特別編~』には、見取り図、スマイル(瀬戸洋祐、ウーイェイよしたか)、藤崎マーケット(田崎佑一、トキ)、金属バット(小林圭輔、友保隼平)、アイラブ地球(コウノ・オブ・ザ・イヤー、きむきむ)が出演。
「クイズ!東大生からの挑戦状」「東大生の回答を見破れ!」「いい線いきましょう」「超難問ジェスチャー」といった各コーナーで構成される内容でしたが、開幕から芸人たちが好きなようにボケ続ける無法地帯に突入。各コーナーでもその状態が続きますが、そこは人気芸人たち、ボケるたびに会場は爆笑に包まれました。

すべての企画を終えた東大生たちは「大勢の芸人の方に盛り上げていただいて、企画を考えてよかった」「企画をイチから考えて試行錯誤したので、お客さんが笑ってくれてうれしかった」など、ライブの盛り上がりに満足げな表情を見せていました。
東大生チームに盛山「笑いの才能ある」と太鼓判
この日のライブの途中には、見取り図、濱田祐太郎、コウノ・オブ・ザ・イヤー、東大生が参加して、囲み取材も行われました。

盛山は、東大生が考えた企画について、「ふだんのお笑いライブにない構成。なかなか楽しい、充実している」と笑顔。リリーも「東大生たちの人柄がいい」と絶賛します。
濱田は「東大生が企画を提案してくれたことで、逆にこういうところを気にしているんだということがわかった」と語りながら、「ストロングスタイルの大喜利が大変だった」と笑わせました。
一方、東大生チームは「芸人の力や発想が学びになった、自分の考えた企画をやってもらって、お客さんが喜んでくれたのがうれしかった」という感想や、「いいライブにするため、いろいろな立場から考えられたことがいい経験になった」など、それぞれが充実の表情。しかし、NSC(吉本総合芸能学院)に入って芸人になる気は? という質問には全員が口ごもり、会場から笑いが起こりました。

東大生のイメージについて、盛山は「崇高な存在でいいイメージしかなかった、それが今回でさらに崇めたくなった、可能なら戒名を『東京大学』にしたい」と力説。リリーは「勉強ができるのでちょっと高飛車な子もいるかと思ったら、全員いい子、純粋無垢」と、人間性にも太鼓判を押していました。
東大生との大喜利対決についても、盛山が「笑いの才能がある、普通に大喜利ライブとして楽しかった」と話すと、濱田も「東大生の大喜利の強さにビックリした」と振り返っていました。
