間寛平“33年ぶり新喜劇座長”公演でレジェンドたちが夢の舞台! 「ホンマに化け物の集まり」

間寛平が5月18日(水)から24日(火)まで、33年ぶりの吉本新喜劇座長として大阪・なんばグランド花月の舞台に出演しています。“カムバック記念公演”となった初日の第1回公演は、内場勝則、辻本茂雄といった座長経験者や、若井みどり、やなぎ浩二らベテラン勢、そして信濃岳夫をはじめとする若手たちが見事に融合。まさに「ザ・吉本新喜劇」というパワフルなステージになりました。

出典: FANY マガジン
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寛平は1970年に新喜劇に入団。そのわずか4年後に24歳で座長になった“レジェンド”です。今年2月からは吉本新喜劇GM(ゼネラルマネージャー)に就任し、新喜劇のさらなるパワーアップを目指して活動しています。

ベテランから若手まで躍動!

この日の舞台は、街のうどん屋「ハザマうどん」。店主の内場、内場の父であり先代店主の寛平を筆頭に、従業員の信濃、向かいのクリーニング店で働く未知やすえ、常連客の若井&やなぎ、さらには辻本&アキ扮する借金取りや、土地開発業者役の浅香あき恵など、濃いメンバーが勢揃い。内場の再婚話や、降って湧いた借金問題、店の立ち退き、まさかのラブロマンスまでさまざまな事件が交錯し、物語は予想もつかぬ方向へ……!?

出典: FANY マガジン
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寛平は、登場するなり杖を振り回して大暴れ! 辻本との絡みではノンストップでボケまくり、百戦錬磨の辻本もタジタジになります。打ち合わせなし、アドリブ連発のやりとりは、辻本が思わず「永遠に続くぞ、これ!」と絶叫するほどの“しつこさ”で、客席の笑いを増幅させました。

ほかにもベテランから若手まで、全員にしっかりギャグやボケの見せ場を用意。新喜劇ならではの笑いを全編にちりばめた、寛平ならではの爆笑舞台に観客も大満足の様子でした。

出典: FANY マガジン
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「新喜劇は大阪の宝」

公演終了後の囲み会見では、寛平、内場、辻本、信濃、住吉大和が出席しました。辻本は、「久々に緊張感とワクワク感があった。寛平兄さんとはいっさいネタ合わせがないので、どんなボケが飛び出すかドキドキハラハラしながら……ホントにおもしろかったです」とコメント。内場は「なんとか1時間ちょっとで終わってよかった」「1時間半とか2時間になったらどうしようかなと思って。寛平さんがしゃべり出すと、まわりが目をバチバチっと見合わせながら“どこで終わらす?”みたいなアイコンタクトが激しかった」と振り返りました。

一方、寛平は出演メンバーに感謝します。

「うっちゃん(内場)とか辻本とか、信濃にしても一生懸命、スジを運んでくれて、ツッコんでくれて、自由にさせてくれるから安心してできる。ホントに感謝してます」

またGMとして、これからの新喜劇の展望も語りました。

「新喜劇は大阪の宝やから、なんとか皆さんに喜んでもらえるようにがんばってせないかんと思って、毎日のように考えている。(住吉を指して)こういう子をどんどん育てていかなアカン。僕だけではどうしても無理なので、(内場や辻本ら)先輩みんなにかわいがってもろて、後を継いでいけるようにとがんばってます」

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信濃や住吉にとっては、レジェンドたちとの夢の舞台になりました。信濃は「小学校のころ、テレビで見てたのを思い出して、舞台に立ちながらテレビを見てる感覚になりました」と感無量の様子。観客と一緒になって笑ってしまう場面もあったようですが、一方で「それぞれの時代の新喜劇に違ったおもしろさがある。それを代々つないでいって僕たちの時代でもっとおもしろくできたら」と決意を新たにしました。

これまで寛平らと絡んだことがなかったという22歳の住吉は、「ホンマに化け物の集まり。どう言葉に表現したらいいかわからんぐらい、すごい方々」と緊張の舞台裏を語ります。これに一同から「褒め言葉になってへん」「間違うてる」といったツッコミが入りました。

出典: FANY マガジン
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気合いの入り方がすごかった寛平

寛平はこれまで、『寛平まつり』や池乃めだかの50周年、辻本の35周年など、さまざまな新喜劇の舞台を踏んできました。それでもこの日の舞台は特別だったと語ります。

「やっぱり33年ぶりに座長となったら、全体も見ないかんし、時間も考えるし、ものすごく神経が疲れましたね」

これには、辻本から「時間はあんまり考えてなかったと思いますけど……(笑)。止めようと思ったんですけど、止めても止めても……」とツッコみが。さらに、辻本が「珍しく、めちゃめちゃ汗かいてましたもんね。気合いの入り方がすごかった」と振り返ると、寛平は「やっぱり汗かかないかんな」と大きくうなずきます。

出典: FANY マガジン
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寛平はGMになった当初から、「昔」と「今」の新喜劇の違いに言及してきました。この日も「今の若い子らがやってるのはスマート。でも、僕らがずっとやってきたのはコテコテで、アドリブも多いし、しつこい」と改めて説明。そして、“コテコテ”を実現するために「みんなには、のびのびやってくれと言っている。やりたいこと思いきりやってくれって。なるべく緊張せんようにせんように、とやってます」と明かしました。

また、寛平と辻本のやり取りを舞台上で見ていた座員たちに「お前らも動け!」と喝を入れたシーンから、さらなる爆笑が生まれたことに触れ、「あそこ、ものすごく好きなんですよ。全員で笑いを取りにいってるでしょ」とニッコリ。まさに一致団結して笑わせた舞台に、大きな手ごたえを感じていました。