吉本新喜劇GM（ゼネラルマネージャー）を務める間寛平が、5月25日（水）に大阪・吉本興業本社で月例会見を行いました。今回も、新たな公演や注目座員など、さまざまなトピックスをGM目線で紹介。5月に行われた各公演の振り返りに始まり、6月の「セカンドシアター新喜劇」を担当する太田芳伸ら座員たちも参戦し、笑い満載の会見となりました。もちろん、今回もファニマガ恒例のGMインタビューと合わせてお届けします！
12月までに新喜劇をブームに乗せる！
会見冒頭、まずMCのもじゃ吉田に呼び込まれたのは、バレリーナ芸人・松浦景子。松浦といえば、5月29日（日）に行われる初単独ライブ『くるみ割りすぎ人形』が、吉本新喜劇セカンドシアターとして初めての前売完売、さらに東京公演も完売するほどの人気に。
この日は、ジャケット風の羽織ものをまとった“会見バレリーナ”姿で、ハイテンションな舞いとボケを繰り出しました。単独ライブの大阪公演には、ゲストとしてアキナ、フースーヤのほか、吉本新喜劇から未知やすえ、清水けんじ、岡田直子、もりすけ、曽麻綾が出演するそうで、さらにシークレットゲストも。寛平GMが「どんどん自分なりにがんばってるねんなあ」と感心すると、松浦は「バレエ大好き！」ならぬ「寛平師匠大好き！」で応えていました。
続いて5月の振り返りとして、佐藤太一郎と小西武蔵がリーダーを務めたセカンドシアター新喜劇が好評だったことを報告。寛平GMが「見た人がすごくおもしろいと言ってくれた。そういう人材が出てきたのがすごくうれしい」と手ごたえを語ります。公演後、2人から「ゆくゆくはよしもと祇園花月でやらせてほしい」と言われたそうで、「それぐらい自信を持ってきている。でも、１回だけではまだまだ。もっとがんばってもらわんと。そして、いつか祇園花月をいっぱいにしてほしい。12月までに何とか新喜劇をブームに乗せたい」と期待を込めて語りました。
次の話題は、5月18日（水）から１週間、寛平GMが33年ぶりに吉本新喜劇座長を務めた大阪・なんばグランド花月本公演について。そこで改めて体感したという“時代の変化”を語ります。
「むかしは照明さん、音響さんとか、スタッフみんなと仲よかった。その人たちがいちばん、現場で新喜劇を見てるから、間が悪いとか、こうしたほうがおもしろいということを知っている。だから、なついていったけど、いまはそういうのがないんやなあ」
また、同期間に出演していた桂文珍や西川のりお・上方よしおとの楽屋での交流にも触れ、「大御所になったなあ、（むかしは）よう怒られてたなあと言うと、文珍ちゃんが『アヘアヘアヘ……』って（笑）。そういう感じでしゃべってたら、トリで落語が終わるときに『この後出てきますよ、皆さんアヘアヘ楽しみでしょ』と新喜劇につないでくれた。そういうのは、むかしはよくあったんですよ」と振り返っていました。
タックルながい。の熱演に報道陣も爆笑
ここで、故・島木譲二の衣装に身を包んだタックルながい。が乱入！ 「島木譲二はオレの兄貴分や！」と叫びながら、ド迫力の“パチパチパンチ”“ポコポコヘッド”“カンカンヘッド”を連発。パチパチパンチでは、「（島木は）もっと速かった」などと寛平GMにあおられ、胸元が赤くなるほど大熱演。会場は爆笑に包まれました。
“島木キャラ”お披露目を終えたながい。は、「島木師匠が、いつも舞台はけてからハアハア言うてたのがわかる」とひと言。最近はポコポコヘッド用の灰皿が入手困難になっており、ネットでようやく見つけたことなど、ギャグの裏側も語ります。
島田一の介が経営する尼崎のスナック「ベル」に島木譲二が置いて帰ったという貴重な灰皿を譲り受けたことも明かし、「常に持ち歩いて、師匠とともに頑張ります」とキッパリ。一同から「そっくり」と驚きの声が上がるなか、寛平GMからは「声はまだまだ」と“愛のダメ出し”も飛び出していました。
さらに、6月のセカンドシアター新喜劇でリーダーを務める太田芳伸、清水啓之、鮫島幸恵も登場。太田は、おなじみのギャグ「おじゃま死にます」を挨拶代わりに炸裂させたり、寛平からのムチャぶりで“ロッカーに4分間ぶら下がる”チャレンジを行ったりと大暴れ。
清水は「“森田まりこちゃんの旦那さん”としか認識されていない。名前で呼ばれるようにがんばりたい」と意気込みます。今回は、演技に定評のある鮫島を中心に、芝居色強めで勝負するそうで、新たな新喜劇の誕生に期待が集まります。
質疑応答では、期待する女性座員について質問が。寛平GMが名前を挙げたのは大塚澪でした。
「ものすごくはっきり言う子で、『私、新喜劇に合わへんと思う』と。『でも、売れていくためやったら何でもやる。グラビアでもやります』とも言うてて、おもしろい子いてるなと思った」と話しました。
すっちーは「僕より強烈になるかも」
会見終了後は、恒例の直撃インタビューです！
──先日、33年ぶりに座長として本公演の舞台に立ちましたが、寛平GMが考える、これからの座長に必要な資質について聞かせてください。
いまの若い子は、 あんなんせえへんよね。最近の人は、ちゃんと台本を作ってそれに沿ってやる。だから、（舞台での寛平GMを見て）みんなどう思ってるんやろと。信濃（岳夫）はすごく勉強になったと言ってくれました。ただ、「俺みたいなのはできへんやろ」と言うと「できません」と。確かに、あの子があんなわけわからんこと、するわけない（笑）。だから、信濃には内場（勝則）の演技を勉強せえよと言いました。内場はツッコんで笑わせて、動いて笑わせて、ボケて笑わすからホンマにすごい。ああいうのを勉強していけと。そんなことを話しました。
──それぞれに合った先輩たちから見て学ぶ、ということでしょうか。
僕の場合は、岡八郎さんの「えげつな〜」「くっさ〜」という強烈なキャラクターに、花紀京さんの“間”みたいなものを取り入れていったりしてた。やっぱり勉強しましたよ。
（本公演の）辻本（茂雄）も独特ですごかったですね。なんでも食いついてボケたら、ちゃんと処理してくれるねんもん。何やっても大丈夫やと思うから、僕もなんでもやってたんやけど（笑）。あの感じは、すっちーができるんちゃうかなと思って。辻本と僕の絡みでいう僕の役。すっちーは僕より頭がいいから、もっと強烈になるかもわからんよ。
──寛平GMが座長として初めて舞台に立ったころの、思い出やエピソードを教えてください。
もう、がむしゃらで暴れ回ってたなあ。当時はまだ芝居ができへんから、なんか暴れてた感じやわ（笑）。セットの屋根のあたりまで上ったりしてたもん。原哲男さんの子ども役かなんかで、食事のシーンやったと思うねんけど、食べ物を取ってパーッとセットに上って。ゆらゆら揺れてる、その上に乗ってやってました。
若いときはそんなんばっかり。（木村）進ちゃんに引きずり回されてボッコボコにやられるとか。で、僕が起き上がって進ちゃんを投げ飛ばしたら、上手から下手ぐらいまで飛んでいったこともありました（笑）。もうめちゃくちゃ。そういう人が、また出てきてほしいという思いもあります。（寛平GM座長公演に出演した）住吉大和なんかは若いから、あいつと、なんばグランド花月で進行係をやってるちょっと男前の子を、芝居できへんから暴れるだけ暴れさせるとか……いろいろ考えてるところです。
