アイドル級!? 矢部と中田浩二のバレンタインの思い出とは…DAZN『やべスタ』SP対談第3弾

出典: FANY マガジン
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スポーツ動画配信サービス『DAZN(ダゾーン)』で絶賛配信中の『FOOTBALL PROGRAM YABECCGU STADUIM(フットボールプログラム・やべっちスタジアム)』。MCを務めるお笑いコンビ・ナインティナインの矢部浩之とのスペシャル対談第3弾は、黄金世代の一人として活躍した、解説者のサッカー元日本代表MF・中田浩二。
学生時代のモテエピソードから番組の今後まで、どこか抜け感が漂うトークをお楽しみください!

段ボールいっぱいのチョコと、膝小僧

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—お二人の学生時代は、相当モテたんじゃないですか?

矢部 これねぇ、中田浩二のこういうところが好きなんですけど、そういう質問をされても「いえいえ」って言わないんですよ。「まぁ、それなりに」って。な?
中田 そうですね(笑)。

矢部 僕も高校はアイドルでしたけどね。中田浩二もグラウンド出たら、もうアイドルやったやろ?

中田 そうですね。モテましたね。

矢部 今も、サッカー以外のしょうもない話もするじゃないですか、学生時代の話とか。やっぱりね、話が合うんですよ。モテたいうのも否定せえへんしな?

中田 昔は、ですね(苦笑)。

矢部 今は家庭があるけど、“当時は”モテてましたよって。

—矢部さんも高校時代は、『膝小僧がカッコイイ』と言われた逸話があるそうですね。

矢部 土曜日なんかにね、校舎からサッカー部の試合なんかを女の子が見てたんですよ。それで、『走ってるときの膝小僧がカッコイイ』って言われてました(笑)。

—今月14日はバレンタインデーですが、学生時代の思い出はありますか?
矢部 僕のは校内の話やったけど、もうレベルが違うやろ。中田浩二の人気は全国区やから。

中田 (高3の)全国高校サッカー選手権終わりのときはすごかったですよ。学校にすごい量のチョコレートが送られてきましたから。

矢部 もうジャニーズやん。段ボール何個分とかなん?

中田 (高3の2月は鹿島アントラーズに加入していたので)学校に登校していないじゃないですか。なので、あらためて行ったときに、段ボールで手渡されました。

矢部 もうアイドルやん(笑)!

壁ギャルと、岡村さんのトゥキック

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—矢部さんのバレンタインデーの思い出はありますか?

矢部 これ、よう言うてるネタなんですけど、僕が高2で相方の岡村(隆史)さんが3年のバレンタインのときに「ちょっと見に行こうや、矢部ジュニ」って誘われたんです。僕、兄貴が相方のもう一個上にいたので、(先輩から)ジュニアって呼ばれてたんです。でも、「やめときましょう」って断ったんです、はじめは。相方は、それでも「いやいや、行こう、行こう。すごいんやろ!」って無理矢理ロッカーに連れて行かれて。
なぜか「先、オレのほう行こう」って3年のロッカーに行って、相方がパッて空けたら上履きだけやったんです。それで(岡村さんが)「何、笑ってんねん」言うて、次に僕のロッカー空けたらバラバラッてチョコレートが落ちてきたんです。それ見て相方は(ちょっとキレて)「なっ?」って言うたんです。何の「なっ?」か分からんのですけど(笑)。
それで、僕のロッカーは一番下やったんですけど、バンッてドア閉めてトゥキックでガンッて蹴りよったんです。だから、オレ、一年間、凹んだロッカー使ってました。そういうネタはあるんです(笑)。

中田 僕は高3のときだけですよ。帝京(高校)って女子生徒があんまりいないんです。男女比で言えば、8対2ぐらいなので。

矢部 でも、女子校とか、他校の生徒が外から練習を見に来てたんやろ?

中田 そうですね。練習を外から観に来ることはよくありましたね。そういう女の子は(帝京のサッカー部では)『壁ギャル』って呼ばれていました。グラウンドの周りが塀になっていて、そこにずっと両手を掛けてのぼって練習を見ていたので(笑)。確かに、そういうことは多かったですね。

矢部 サッカーがうまくて、有名で、男前やったら最高の学生生活でしょ!

“じゃないほう”の中田

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—矢部さんが以前、『やべっちF.C.』(テレビ朝日系列)は中田さんと同世代のゴールデンエイジが番組飛躍のきっかけとなったと話していました。

矢部 ゴールデンエイジが、番組の価値を上げてくれたと思っています。彼らがテレビでしゃべったり、僕とボールを蹴ってくれた。それが当たり前になって、彼らの下の世代がやべっちF.C.に出たいと言ってくれるようになりました。それは、デカかったですね。

中田 僕たちは、矢部さんと絡めるだけで、うれしかったので。喜んで出演していました。

矢部 シドニー五輪代表のときに、みんなで食事に行ったこともあった。そのときから全く印象が変わらない。ずっとこのままです。みんな若いし、僕も若いし、カラオケにも行った。『やべっちF.C.』に出演していても、食事をしていても本当に変わらない。温厚なこの感じなんです。

中田 僕、急にテンションが上がることがないので。でも、矢部さんも変わらないですよね。気さくに話してくれるし、いまもその関係が続いていますよね。

矢部 中田浩二のことをさらに好きになったんですけど、「『世界の中田』じゃないほうの中田です」って言い始めたときがあった。それ聞いて、めちゃめちゃ偉いなと思ったんです。学生時代から各カテゴリーでスター街道を走ってきた選手が、なかなかできないんですけど、それが言えるのは。大人やし、得するなって思った。

中田 これが、まあまあウケるんですよ(笑)。それで、覚えてもらえることもあるので。

矢部 いやいや、自分も世界の中田やから(笑)。マルセイユや、スイスのバーゼルに行ってプレーしてたのに、そうやって言えることが偉いなって思いました。そこでちょっと、ジネディーヌ・ジダンを思い出したんです。彼が出してくれた宿題があって、目の前でリフティングを成功させたんです。そしたら『髪型以外は僕にソックリだよ』という自虐のジョークを言ったんです。もう『好きー!』ってなりました。それ言えるってブレないものがあるし、自信がある人間なので。

プレーに表れた転校生気質

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—いまお笑い芸人でも『第7世代』が話題に上っていますが、当時、黄金世代と呼ばれた79年生まれの選手たちは、まさにそういった世代でしたね。
矢部 ほんまに、79年組は当たり年やと思うわ。

中田 そのなかでも、小野伸二という化け物がいたので。

矢部 別格?

中田 別格ですね。そこに周りが引っ張られていったと思います。普通で言えば、高原(直泰)、稲本(潤一)も化け物なんですよ。伸二がいて、高原、稲本がいて、僕らは必死について行く。でも、負けたくない。遠藤(保仁)や、僕や、小笠原(満男)も、彼の背中を追いかけていった感じでした。

—その中で、中田さんは、本当にさまざまなポジションをやってきました。

中田 自分の中で、こだわりはあるんですけど、一つのポジションに対してとか、ここじゃなきゃというのはないんですよね。僕、小学校のときは転校生だったので、どちらかというと、バランスを見る子供だったんです。

矢部 なるほど! それはつながるわ。

中田 そういうところがプレースタイルに関係しているのかもしれませんね。自分がグイグイ出て行くより、一歩下がって周りを見渡す。入っていくタイミングを探っていました。

矢部 僕の中では、中田浩二は守備的MFなんですよね。ストッパーや、リベロはやっていましたけど、純粋な100%のDFではないんですよね。

中田 自分としてはボランチの延長線上で、プレーしながら相手を読むことが好きでした。ガツガツ行くのはあまり好きではなかった。それよりも、相手がどう出てくるかとか、こう来たらとかって先読みしてボールを奪うのが好きでしたから。

矢部 フットサルやフルコートのサッカーをしているときに、中田浩二のプレーを見ていると、相手を泳がしているように見えるんです。でも、瞬間では、ボールを刈り取りに行くんですよ。僕も、それがメッチャ好きでした。

ミキは準レギュラー!?

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—さて、昨年DAZNで配信がスタートした『やべスタ』では、恒例の“デジっち”企画が始まりました。その他に挑戦してみたい企画はありますか?

矢部 解説陣で、しゃべる企画があってもいいと思うんです。『やべっちF.C.』でも、代表戦前に緊急討論をやったことがあります。オフシーズンに、Jリーグとか海外日本人選手のことをしゃべっても面白そう。

中田 矢部さんの回しで僕たちがざっくばらんにしゃべるのも面白そうですね。

矢部 ただ、かなり人間性が出ますよね。セルジオ(越後)さんとか、いてほしいですね。セルジオさんは、よくも悪くも、日の丸を着けたことがある解説陣が一目置く存在。だから、みんながちゃんと話を聞くんですよね。他にもサッカー芸人なら、『ハーイ! やべっち』にも出てくれた、ミキの昴生は勝手に「もう準レギュラーでしょ」ってラジオで言うてた。本人には「ゲストで出てくれただけやから」と言っときましたけど、ミキは、ほんまにJリーグが好きなんですよ。2人ともサッカーやっていたので。ただ、芸人集めたらグッとバラエティー寄りになってしまいますけどね。

—過去のフットサル企画では、矢部さんと鹿島アントラーズの後輩である植田直通選手との激しいマッチアップも話題になりました。出演にあたって、中田さんから植田選手にアドバイスはありましたか?

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中田 アドバイスは全くしてないです(苦笑)。おそらく、そこは勝負にこだわる鹿島ということで許してもらえているのだと思います。小笠原(満男)もそうでしたが、番組とは関係なく、負けない、やらせないってガツガツ行くので。

矢部 鹿島っぽいよね。植田選手は、ああやってきてくれて良かったと思います。ほんまは苦手なんですよ、バラエティーのノリは。本来は真面目で硬派やから。あそこで、こっちがふっかけてツンという顔ができたから「あっ、コレいける!」と思った。だから、途中でボソッと「もっと嫌な顔して」とか、「それ、いい顔!」って言ってた。小笠原が来てくれたのは、中田浩二がいてくれたのが大きかった。

中田 あれは、もう半ば強引に連れていきましたから。でも、その放送を地元のおじいちゃん、おばあちゃんが見てくれたって、実は喜んでいたんですよ。表では絶対にそういうことは言わないんですけどね(苦笑)。

『DAZN×やべっち』って面白い

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—選手、解説者として付き合いも長いと思いますが、矢部さんのサッカー愛を感じた瞬間はありますか?

中田 選手のときも、いまこうして隣で一緒にやらせてもらっていて思うことですが、いつもよく見ているなと感じます。それが一番です。ふとした瞬間で、「あれって、こうやんな?」って言ってくれる。そういう部分までちゃんと見てくれているんだ、と感じることが多いです。そして、サッカーが好きだと思うのは、ふとしたプレーでも「おっ!」と思わず、声が漏れるところ。それが、サッカーを知らないと出てこない声だったりするんです。

矢部 うれしいな。ここ、太字にしておきましょか(笑)。でも、見ている皆さんは、どう思ってるのかな? ワイプのときは、ほとんど素の反応だと思います。映像で見たままを、ポッとその場で話してますからね。

—さて、最後に、やべスタを今後どう盛り上げていきたいですか?

中田 本当に、可能性は広がったと思います。子どもが楽しめる企画と、玄人が好きな企画の両方があるので、これからもファン、サポーターに楽しんでもらえる企画をやっていきたいですね。そしていろんな人に喜んでもらえる番組になっていきたいですね。

矢部 僕ね、「『やべっちF.C.』と変わらないね」は褒め言葉やと思っています。だからこそ、よりパワーアップしていきたい。サポーターや、サッカー選手が好きで、ついてきてくれた“やべっちイズム”みたいなのは残しつつ、DAZNならではの、いろんな人と絡めたり、いろんな企画ができたりするというところをやっていきたい。
「DAZNって、面白い」ってなってくれたらいいですね。

取材・構成=馬場康平
写真=浦正弘

番組概要

『FOOTBALL PROGRAM YABBECCHI STADIUM(フットボールプログラム やべっちスタジアム)』

配信サイト:DAZN(ダゾーン) ※加入が必要
配信時間:毎週日曜23:00~(生配信)
MC:ナインティナイン・矢部浩之
アシスタント:黒木ひかり
解説者:名波浩、中田浩二、中村憲剛