キングオブコントから一夜…王者・空気階段インタビュー「まだフワフワしています」

真のコント日本一を決める『キングオブコント2021』(TBS系)。今年は、空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)が、歴代最高得点をたたき出して栄冠を手にしました。優勝から一夜明けた10月3日(日)、将来のコント界を背負う2人は、何を思うのか――翌朝から数々の番組に出演して大忙しの彼らに、率直な心境を聞きました!

出典: FANY マガジン

状況の変化に戸惑い…

――優勝から一夜明けて、さっそく朝から『サンデー・ジャポン』や『アッコにおまかせ!』(ともにTBS系)などの番組に出演するなど多忙な時間を過ごしていますが、実感はわきましたか?

かたまり まだフワフワしているので、一刻も早く地に足をつけたいですね。

もぐら いっぱい寝れば寝るほど、地に足がつくとは思うんですけどね。

――深夜には、動画配信サービスParaviでファイナリスト全員参加の『キングオブコント2021大反省会』の生配信もありましたからね。

かたまり 30分しか寝ていないので、本当に頭が回ってないです。帰って寝ようと思ったんですけど、興奮状態でうつらうつらしたくらいです。

もぐら 僕も1時間くらいしか寝られていないですね。そうか。まだ24時間経っていないのか! 昨日のいまごろはかつ丼を食っていたのに、今日は『サンジャポ』で爆笑問題さんやテリー伊藤さんがいて、ノリさん(木梨憲武)もサプライズでいらっしゃって、さらに(『アッコにおまかせ!』で)和田アキ子さん、カンニング竹山さんがいて……状況がおかしい。それが優勝したという実感をなくさせているんだと思います(笑)。

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かたまり よく寝ていたとしても、変なシチュエーションが続いている状態ですよね。

もぐら テレビでアッコさんたちと並んでいるところを観て、ようやく実感するんだと思います。

劇場で自信をつかんだ「火事」ネタ

――『キングオブコント』決勝で披露した2本のネタ選びの経緯について教えてください。

もぐら 『キングオブコント』に向けて新ネタライブをやらせてもらっていたんですけど、そのなかでいちばんいいなと思ったネタが2本、それに加えて単独ライブでやった「メガトンパンチマンカフェ」のネタがあって、3本のなかで何をやろうかという話になりました。そこで、新ネタライブでできた「火事」のネタと、単独ライブでできた「メガトンパンチマンカフェ」のネタを選びました。

――歴代最高得点を出した1本目の「火事」のコントは2人とも“裸”状態で、女性のお客さんなどに引かれてしまうのではという危惧はなかったんですか?

かたまり それがなかったんですよ。「沼津ラクーンよしもと劇場」「よしもと幕張イオンモール劇場」など遠方の劇場で、ファミリー層のお客さんの前でやっても“悲鳴”が起きなかったので、その心配はなかったです。

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もぐら いわゆる「キャー!」みたいなものがないと証明されていたんでね。「沼津」で大丈夫なら大丈夫だろうと(笑)。

――最初の段階でお客さんに「ネタの設定」をわかってもらって、笑いを取ればこっちのもの、ということだったんですね。

かたまり そうですね。8組目までの空気(空気階段は決勝ファーストラウンド9組目に登場)と、(ネタのなかで)もぐらが出てきたときのお客さんの感じでいけるんじゃないかっていう感覚はありました。

――本番中に優勝を意識した瞬間はありましたか?

かたまり やっぱり1本目の得点が出たときですね。これは優勝するかもしれない!と思いました。

もぐら あのまま1位通過したあと、(ファイナルで)1位をとれば優勝だ!  と思いました……まぁ、当たり前のことですけど(笑)。

――2本目でプレッシャーはなかったんですか?

かたまり なかったですね。カッチリするようなネタではなく、楽しんでやるタイプのコントだったので、楽しくできました。

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結成4年目の「転機」

――結成10年目での栄冠です。この出来事があったから空気階段として一歩前進できたというネタや出来事はありますか?

かたまり 『キングオブコント』でいうと、4年目で初めて「多重人格」のネタで準決勝に行かせてもらったんですけど、準決勝にいける実力がついたんだ、という自信と、ただ、ここで勝たないと決勝にいけないという“実力の差”が肌感でわかったのは大きいと思います。

もぐら あとは「クローゼット」のネタで、有吉(弘行)さんMCの番組『有吉のお饅頭が貰える演芸会』(テレビ朝日系)で優勝させてもらったり、『あらびき団』(TBS系)で評価をいただいたり、それが大きかったですね。

――それまでは自信が持てなかったんですか?

かたまり (決勝にいける)現実味がなかったんですよね。

もぐら めちゃくちゃおいしい料理を作っているはずなのに、(決勝に)いけないから、どんだけウマいもの作ればいいのかわからない。それが初めて知れた感じですかね。こんなにウマいものをつくらなきゃいけなかったのか!って思いました。

――2017年からTBSラジオ『空気階段の踊り場』でパーソナリティーを務めていますが、コントを作る以外に2人で話をする場があるのも大きかったのでは?

もぐら 大きいと思いますね。

かたまり そういった機会があると、いま(相方が)どういう状況なのかがわかりますし、僕らは、ラジオでした話をコントに反映することが多い。コントづくりをするうえで、ラジオの存在は大きいですね。

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――優勝会見では、単独ライブを毎年開催したいと言っていましたが、ほかにも今後やってみたいこと、出てみたい番組などはありますか?

かたまり 僕は『SUPER SOCCER』(TBS系で今年3月まで放送)のようなサッカー番組をやりたいですね。コント関係なくてすみません(笑)。好きなことができればうれしいです。

もぐら 僕、千葉出身なんですけど、千葉テレビというローカル局の夕方の時間帯に、4、5曲くらいMV(ミュージックビデオ)が流れる番組があったんですよ。それのコント版みたいなものができればいいなって思います。ヨシモト∞ホールで誰かがコントやっている映像が流れたら、次はミニホール「新宿Fu-」の映像に切り替わる、みたいな(笑)。そんな番組ができればうれしいですね。

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