若手芸人たちがショートネタバトルを繰り広げる関西の年末恒例番組『オールザッツ漫才』(MBS)が8月17日(水)、初のゴールデン特番として放送されました。『オールザッツ漫才 真夏のゴールデンSP』と題されたこの日の番組では、熾烈なオーディションを勝ち抜いた17組がバトルに参戦。決勝までの2戦を1位通過したピン芸人のソマオ・ミートボールを制し、見事、優勝を果たしたのは、ロングコートダディ(堂前透、兎)でした。優勝決定後のインタビューで喜びを語った2人は、接戦の模様やネタのチョイスについて裏話を明かしました。
「ソマオの1本目を見ていなくてよかった」
「僕ら、優勝がなかなかなかったのでうれしいですね」
優勝インタビューで、こう素直に喜んだのは兎。堂前も「(ほかのコンテストで)優勝から遠かったような気がして、ここで優勝できたのがうれしいです。年末の放送より賞金もあるし、いちばんいいときに優勝できたと思います」と笑顔で語ります。
その優勝賞金は、決勝戦で獲得した観客審査と芸人審査の合計得点×1万円の計算で、190点だった2人には190万円が贈呈されます。使い道について堂前は、「優勝させてもらったネタに感謝して、ネタをなぞろうかな。エッチなお店に行って、次にSMクラブに行って、外国で永住……」とボケてから、「ソマオを労いたい」。兎も「ソマオと打ち上げとか行きたいですね。それか、ソマオ企画をがっつり、おカネをかけてやりたいです」と続けました。
というのも、1本目のネタで爆発的なウケを見せたソマオは、たまたま別の仕事でその場を離れていた2人が戻ると「伝説の男みたいな感じになっていた」(堂前)、「スタジオがざわついていた」(兎)ほどのスゴさだったとのこと。兎は「逆にソマオの1本目を見ていないことが(優勝に)功を奏したかもしれないです」とも語っていました。
「この番組がなければ芸人を目指していなかったかも」
1分間のショートネタながら、決勝までの3本とも深夜放送さながらの“濃いネタ”を披露した2人。堂前は、そのネタのセレクトについて「ゴールデンタイムがゆえに、ゴールデンっぽくないネタを持ってきました。“芸人をどれだけ出せるか”ということも大事なので、ゴールデンに負けないぞという気持ちでやりました」と語り、兎も「いつもの(年末深夜の)『オールザッツ漫才』を意識した」と話しました。
関西で30年続く長い歴史がある『オールザッツ漫才』。そんな番組の思い出を、堂前が語ります。
「僕は小学生ぐらいから見ていたのですが、めっちゃスベる人も出てくるんですよ。そういうことは、ふつうのテレビではあんまりなくて、より新鮮で。それがなかったら、もしかしたらお笑い芸人を目指していなかったかもしれません。より“お笑いお笑い”しているので、番組でウケたいなとは思っていましたね。相方も、もしかしたらそう思っているかもしれないです」
そう振られた兎は、岡山県出身のため幼少期はもちろん芸人になっても番組を知らなかったとのこと。
「芸人になって数年後に番組のオーディションに行くまで知らなくて、当時、一緒に住んでいた同期に4時間ぐらい怒られて、泣いた思い出があります。『芸人やってるのにオールザッツを知らんってヤバすぎる」って。そのことがあってから、優勝したいって思うようになりました」
それだけに、今回の優勝に「勝ちグセが1個ついたと思う」と満足げな堂前。兎も「たしかに。負け癖がついていたので、勝ち癖はありがたいです」と、これから続く賞レースに向けて気合を入れている様子でした。
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