10月15日(土)、よしもと祇園花月で「よしもとSDGs LIVE2022」が行われました。このイベントは今年で7回目となる「SDGs-1グランプリ」と、MBSで放送中の『ゴエが行く! らいよんチャンSDGsニュース! 』とのコラボ企画「SDGsリポートコンテスト」の2部構成で開催。人気芸人が数多く登場し、楽しくSDGsについて理解を深められるイベントとなっていました。
「SDGs-1グランプリ」は、人気芸人たちが、SDGs開発目標から1つ以上のテーマをネタに、いかに楽しく、わかりやすく伝えられるかを競い合います。優勝者には「よしもとSDGsアンバサダー」として1年間活動すること、そしてBSよしもとでSDGsを発信する冠番組を持つ権利が与えられます。
ネタのテーマはSDGsの目標8つからチョイス
ステージにはMCの浅越ゴエ(ザ・プラン9)と吉岡久美子(つぼみ大革命)が登場。SDGs-1グランプリが新型コロナウイルスの影響で昨年、一昨年は配信のみだったものの今年は3年ぶりに祇園花月に帰ってきたこと、配信は今年も行われていることを伝えます。そして改めてSDGsについて、そしてこのSDGs-1グランプリについての説明のあと、審査委員長の西川きよしを紹介。ステージに登場したきよしは「あけましておめでとうございます」と早速ひとボケ。続いて昨年のグランプリ覇者、祇園(木﨑太郎、櫻井健一朗)を呼び込みます。木﨑が「メリークリスマス! 」とボケをかぶせて会場を盛り上げると、櫻井は今回のイベントのTシャツをデザインしたことを紹介。アンバサダーの活動を振り返り、「普段は行けないようなところに行かせてもらった、そしてスベっても国連がついている安心感がある」と笑わせました。
ここで舞台上にSDGsの目標の中から吉本興業が特に力を入れている8つ「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「質の高い教育をみんなに」「住み続けられるまちづくりを」「つくる責任、つかう責任」「海の豊かさを守ろう」「平和と公正をすべての人に」「パートナーシップで目標を達成しよう」が挙げられ、今回は各組がこの中から選んだ目標を盛り込んだネタを披露することが明かされたほか、会場のQRコードを使ったスマホ投票を含めた審査の方法も紹介されました。
SDGsをからめた爆笑ネタが連発
ここからいよいよネタの時間。トップは「つくる責任、つかう責任」を選んだエルフ(荒川、はる)。コンビニ店員とスタッフの会話にSDGsの内容を盛り込んだネタで盛り上げました。続くニッポンの社長(辻、ケツ)は「飢餓をゼロに」「すべての人に健康と福祉を」「質の高い教育をみんなに」「住み続けられるまちづくりを」「海の豊かさを守ろう」という5つの目標を盛り込んだネタを披露。登場からエルフを意識したギャル言葉で笑わせると、ことわざに関するやりとりでSDGsの目標を無理やりねじ込む力技で盛り上げました。
男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)が選んだのは「海の豊かさを守ろう」。平井の登場から観客を沸かせると、独特の言い回しで次々と笑いを起こしていきました。続いての松浦景子は「すべての人に健康と福祉を」「住み続けられるまちづくりを」「平和と公正をすべての人に」「パートナーシップで目標を達成しよう」の4つをチョイス。おなじみのバレリーナ姿で登場し、目標ごとに作ったネタで高い身体能力を披露しました。
「住み続けられるまちづくりを」を選んだのはマユリカ(阪本、中谷)。山で道に迷った人と地元民との意外なやりとりのコントで笑わせると、天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)は「質の高い教育をみんなに」をテーマにした漫才を披露しました。
「飢餓をゼロに」を選んだのはロングコートダディ(堂前透、兎)。お腹を空かせた男とその男に食べ物を与える店主が登場しますが、提供される微妙なメニューに会場は爆笑。ラストのオズワルド(畠中悠、伊藤俊介)は「つくる責任、つかう責任」をチョイス。独特の言葉選びとテンポで盛り上げました。
これですべてのネタが終了、投票がスタートです。協賛企業である株式会社ファミリーマート、ミズノ株式会社のSDGsへの取り組みが紹介された後、出場者全員がステージへ。そして審査結果の発表です。きよしから発表された名前は「男性ブランコ」! 優勝トロフィーと優勝パネル、国連グッズが手渡されると、改めて大きな拍手が起こりました。きよしはネタの着眼点もよかったと評価。フォトセッションではきよしの天然ボケが飛び出すなど、最後まで大いに盛り上がりました。
学生や子どもたちが作ったリポートを発表
続いて、「SDGsリポートコンテスト」がスタート。番組内で募集したSDGsに関する60秒以内の動画からグランプリと準グランプリを決定します。MCは引き続き浅越ゴエと吉岡久美子、審査委員長は西川きよし、審査員をオズワルド、天才ピアニスト、ロングコートダディ、ニッポンの社長が務めました。
ノミネートされたのは「服の未来を考えよう! 」「もったいないオバケ! 」「中学生の私にもできる世界平和」「我が家のSDGs Our SDGs」「とっても簡単!ペットボトルキャップを使ったアクセサリーの作り方」の5作品。それぞれの作品が披露されたあとには、製作者がリモートで作品への思いなども伝えました。審査の間、芸人たちはSDGsの取り組みについてもトーク。兎が趣味の釣りにでかけた際、来たときよりもきれいにして帰ると胸を張ると、すかさず堂前が「兎の達成感が上がるようにゴミを置いている」とひとボケ。堂前はエコバッグが大好きと自己PRも忘れません。ほかにも辻がラーメンを食べたときにスープを全部飲む、竹内はシャンプーを減らすため髪の毛を刈り込んでいるなど、芸人らしい取り組みが明かされていました。
選ばれた作品はテレビオンエアも!
いよいよ審査結果の発表です。伊藤の大スベリもありつつ、準グランプリは「中学生の私にもできる世界平和」に。伊藤に負けじときよしがボケたあと、グランプリは「とっても簡単!ペットボトルキャップを使ったアクセサリーの作り方」と決まりました。きよしは「いいアイデアをいただいて、ぜひ広げていきたい」とコメント。準グランプリ作品は10月31日(月)に、グランプリは10月24日(月)にそれぞれ番組でオンエアされることも明かされました。
優勝コンビの冠番組の内容は……
囲み取材ではきよしが、だんだん若い人たちにも浸透していっている客席を見せてもらった、とSDGs-1グランプリを振り返り、「これからも一朝一夕ではできないので、小さなことからこつこつと利他の精神でがんばっていきたい」と力を込めました。 きよしは男性ブランコのネタが初見だったそうで「新鮮な気持ちで見せてもらった」とコメント。平井は「優勝できると思ってなかった」と話すと、披露したネタは去年のキングオブコントでやったものと明かし、SDGs風にアレンジ、それが当てはまったのが功を奏したと自己評価。浦井が内容は大幅には変えていないと同意すると、平井は「根本にSDGsが染み込んでいたんだな、と。生きてることがSDGs」と自慢気にひとボケ。優勝者特典の冠番組については、浦井が「SDGsのテーマを取り入れたコントのできる番組になれば」と話すと、平井も「老若男女、子どもたちにもわかりやすい、伝わりやすい番組にしたいです」とアピールしていました。