“笑いの女王”を決める『女芸人No.1決定戦THE W 2022』の決勝が、12月10日(土)に日本テレビ系で放送されます。12組のファイナリストが発表され、その多彩な顔ぶれが話題となっていますが、今回はそのなかから、大阪・よしもと漫才劇場を拠点に活動する爛々(萌々、大国麗)のインタビューをお届けします!
この時期の恒例となってきた『THE W』の決勝。プロ・アマ問わず、芸歴や芸風、人数など制限はいっさいなしに、純粋にネタの面白さだけで“女性芸人日本一”の称号と優勝賞金1,000万円をかけて争う“異種格闘技戦”です。女性芸人全盛の時代と言われるいまだからこそ、そのハイレベルな戦いに注目度が増しています。
今年の『THE W』ファイナリストは、Aマッソ(村上、加納)、エルフ(荒川、はる)、河邑ミク、さとなかほがらか、スパイク(松浦志穂、小川暖奈)、TEAM BANANA(藤本友美、山田愛実)、天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)、にぼしいわし(にぼし、いわし)、フタリシズカかりこる、紅しょうが(熊元プロレス、稲田美紀)、ヨネダ2000(誠、愛)、そして爛々の12組。
今回は、テレビ出演も増えて知名度をじわじわと上げている爛々の2人が、念願の大舞台にかける思いを語ってくれました。
コテコテ・昭和が看板になってきた
──決勝進出を、どこでどんなふうに知りましたか?
萌々 日本テレビで別の仕事の収録がありまして、「Twitterの告知動画を撮らせてください」って言われてたんです。いきなりブワーってカメラが2台来て……。私、ビックリして持ってたケータイをポトッと落としたんですよ。そしたら「『THE W』おめでとうございます!」って言われて、もう「ギャーッ!!!」みたいな。いままでのファイナリストのなかで、いちばん声デカかったと思います。
大国 特に萌々ちゃんですけどね(笑)。
萌々 日テレが揺れましたね、あの日。
──今年の予選では、これまでと違う手ごたえがありましたか。
萌々 私ら自身は「去年よりさらにいいものを」というので、ずっと『THE W』に向けてやってたんですけど、ぶっちゃけ過去に「絶対行った!」と思ったのに行けてなかったっていうのがあって。
大国 トラウマやな……。
萌々 だから自分ら的にやることはやった、ぜんぶ出し切ったということで、準決勝の後は、あんまりぬか喜びはせず冷静に帰ったんです。だからこそ、受かったときのぶち上げがすごかった。
大国 私もそうですね。内心、行っててほしいなというのもあったけど、喜んだら傷つくから……。
──2人にとって『THE W』とは、どんな大会ですか?
萌々 ほかの賞レースと違って性別で分けられるという部分に多少、抵抗はありながら、でも女で生まれてきた以上、拒んではいけないというか……。「新しい女流漫才師がお笑い界にも日本にも必要や」という使命感もありますし。
大国 そうやねえ。
萌々 「ここで勝てなきゃ」っていう感覚もあるかもしれないですね。
──“大阪”を背負っていく気持ちはありますか?
萌々 確かにそこ、めっちゃありますね。コテコテの昭和しゃべくり漫才っていう部分が、自分たちの看板にもなってきてるというか。コテコテやったり、昭和感がありながら、令和のいまの女子が吠える感じもあるんで。
大国 あと、やっぱりマンゲキ(よしもと漫才劇場)を背負いたいですね。若手の劇場を応援するという独特の文化は、大阪にしかないものやと思うんですよ。そのなかで生き残ってきて、決勝に上がってるんだっていうのを見せつけたいなと思います。
「まあ、いっか」がないコンビ
──爛々というコンビの強みを教えてください。
萌々 人間性がホンマに丸出しな感じなのかなっていうのは思います。
大国 萌々ちゃんと私のグルーヴが……。
萌々 ちょっと! 恥ずかしいって!(笑)
大国 “関係性”が、どのコンビよりあるかなと思います。
萌々 確かに、楽屋とか日常生活での関係性が、ここまで舞台に出てるコンビって少ないんかなって。ノンフィクションみたいな。
──ふだんから、ああいう感じなんですか?
大国 ビックリしますよね。あんな「おい! オバハン!」みたいな言われ方(笑)。
萌々 あれぜんぶ、ホンマなんですよ。
大国 あれの5倍ですね。舞台では抑えてますから。
萌々 お子さまとかも見てますし、コンプライアンス的にもパワハラになるかもしれんから。で、ホンマに大ゲンカもしますしね。
大国 まあでも、ケンカするほど仲がいいと言いますから。
萌々 やっぱ京都の女(大国)と大阪の下町で育った女(萌々)の違いもあるし、歳も(大国が)7歳上やったりとか……。
大国 7歳上って言うのやめてくれる?(笑) チョメよ!
──ネタづくりで心がけていることは?
萌々 “ウソつかへん”ですかね。それこそ“ザ・人間”でやってるんで。
大国 生意気なもんでね、自分たちがふだん言わないような言葉には魂が乗りませんから。
萌々 そんな大御所みたいな(笑)。あと、ボケとツッコミっていう形はとってるんですけど、私らのなかでは、そこまで意識してないです。喫茶店で2人がしゃべってる話を、めちゃくちゃでっかい声でしてる、みたいな。
大国 だから、ボケとツッコミの概念は捨てていただいて、萌々と大国麗、これで見ていただきたいなと。
萌々 そうやね。私はホンマにボロクソ言ってるけど、傷つける相手は大国さんだけにしときたいんですよ。
大国 イヤやけどね(笑)。ただ、傷つけてるようで、やっぱり愛があるんですよ。萌々ちゃんは意地っ張りですから、好きやのに「嫌い!」って言っちゃうのよね。
萌々 女ジャイアンな。
大国 仲よくしたいだけやのに……。悲しいモンスターなんですよ。
萌々 “愛”と“ウソつかない”、これは大事にしてますね。この人も、まだネコかぶってますけど、私より気ぃ強いですし。
大国 そんな、そんな〜。でも、お互い愛がないとケンカもできない。本気やからこそです。
萌々 2人とも、コンビというものに対して「まあ、いっか」がないのかもしれませんね。
大国は怒ると怖い“鬼軍曹”
──お互いのキャラを、ひとことで表現するなら?
大国 萌々ちゃんは“スカジャン羽織った乙女ガール”ですかね。誰よりも乙女ですから。そこが萌々ちゃんのかわいみというか。スカジャン着てるけど「ホンマはロリータですやん!」っていう(笑)。
萌々 大国さんは“甘く見てたら痛い目あうよ”。私と逆で、見た目がどちらかというと取っつきやすいというか……。
──萌々さんは、実際に痛い目にあったことがあるんですか?
萌々 あります、あります。私が19歳のとき、寝坊して遅刻したことがあるんです。パッと起きたらぜんぜん間に合わへん時間やって。大国さん、それまでずっと優しかったのに、電話かかってきて「ゴメン、寝坊した」って言ったら、(ドスの効いた声で)「何や思てんねん! 仕事ナメんな!」って怒鳴られて。
大国 そんなん言ってないです〜。
萌々 (大国が)アパレルショップで働いてたとき、裏で“鬼軍曹”って呼ばれてたらしいんですけど、「またまた〜」とか思ってたんです。遅刻は絶対にアカンというのと同時に、この人を怒らせたらアカンというのも学びました。
──2人がInstagramにアップしているファッションコーデも好評です。女性のファンが多いのでは?
大国 9~8割、女性ですね。
萌々 同性に愛されるのは、めっちゃうれしい。逆に言ったら、男の子がついて来られてないから、もうちょっと余裕できたら、そこを広げたいんですけど。
大国 でも、テレビとか出るようになってから――。
萌々 あ、メンズも増えたよね。
大国 カップルで来てくれたりとかさ。
萌々 そうそう、単独ライブにカップルで来てくれる率がめっちゃ高くて。あとは、娘さんとお母さんで一緒に応援してくれてたり。それこそ「ふつうの女の子やで」っていうのを、自分らのなかで意識しながらしゃべってるから、お笑い初心者向けでもあるんかなって。だから、爛々のことが好きやけど、どうやったらチケット買えるんですかっていう子も多い。手売りチケットや置きチケット(芸人に事前に頼んでおいてライブ当日に購入するチケット)の数が、私らって100(枚)超えるんですよ。
大国 それは、萌々ちゃんから買いたいっていうのもあるよ。
決勝に向けて脱毛と自問自答の日々!?
──最近、衣装を新しくしたとか。
萌々 偶然なんですけど、『THE W』の結果を聞いたタイミングで、これにしようかって決まって。私はスカートをやめて、パンツスタイルになりました。
大国 何回も見に行って、いろんな人について来てもらったりもしたんですけど、最後に2人でもう1回、ダメ元で探し行ったんですよ。アメ村(アメリカ村)の店に。
萌々 ギャルとダンサーしか行かへん店な。
大国 そこで、どちらともなく「これやん!」って言うて。ホンマ、萌々ちゃんにドンピシャ。
萌々 ファッションは推してる部分でもあるので、衣装は絶対に妥協できない。今年で私も25歳。アラサーの仲間入りをするので、変えたい気持ちがあったんですよ。ただ、テレビの方とかから「爛々は黒ってイメージあるよ」と言われたりもしたんで、色は黒のまま。オシャレも、人から見られるっていう部分で、絶対に欠かしたらアカンなって思ってます。
大国 ファッションは生き様ですからね。
萌々 大国さんの名言やんな。どっかから盗ってきたヤツやけど。
大国 チョメよ!(笑) オリジナルやから!
──これから決勝当日まで、どんな準備をしていきますか?
大国 脱毛が次で4回目なんで、それまでに行けたらなっていうのが……。
萌々 ワキは見えへんで?
大国 艶(つや)みたいなのがにじみ出るやん。ワキがゴマになってるやろうな〜と思われたらアカンやん。
萌々 私はファイナリストとしての覚悟、器があるかというのをずっと自問自答してます。爛々は、ちゃんと『THE W』にふさわしい漫才師なのか。おもろい漫才師もいっぱい落ちてるなか、今年の12組に選ばれてるわけやから、そこは自分らだけの話じゃない。吉本も漫才劇場も私の地元も背負ってる。
大国 せやな。
萌々 背負うものを自分で勝手に増やして、それで“シャキーン!”とできたらカッコええやん。そんな訓練をしてます。大国さんはしっかり毛抜いて……。
大国 ハイフ(美容外科のたるみ改善治療)とか行こうかな。萌々ちゃんに向かって「チョメ!」って言うとき、フェイスラインがキレイに見えるように。
萌々 大国さんは見た目を整えることで、内側からグッとアガるタイプやねんな。
大国 ウソつけない人間なんでね。楽しんで、そして気持ちを強く。持ち前の毛の生えたハートで見せつけたいなと思います。
萌々 大国さんは、ホンマに強心臓。これ以上、生えるとこないぐらいボーボーに毛が生えてるんです。そこは脱毛しないでほしいですね(笑)。
12月24日(土)には、よしもと漫才劇場(大阪)にて爛々単独ライブ「愛々」が開催されます。
また、12月25日(日)には有楽町よみうりホールにて『ファイナリストが大集合!「女芸人No.1決定戦 THE W 2022」アフターパーティー』が開催されます。こちらもぜひチェックしてみてください。
番組概要
『女芸人No.1決定戦 THE W 2022』
放送日時:12月10日(土)19:00~21:54(生放送)
放送局:日本テレビ
公式サイトはこちらから。
公演概要
爛々単独ライブ「愛々」
日程:12月24日(土)開場17:45 開演18:00 終演19:00
チケット:前売1,200円 当日1,500円 配信960円
FANYチケット(会場)はこちらから。
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。
ファイナリストが大集合!「女芸人No.1決定戦 THE W 2022」アフターパーティー
日時:2022年12月25日(日)開場13:15/開演14:00/終演16:00
会場:有楽町よみうりホール
<出演者>
THE W 2021女王:オダウエダ
THE W 2022 ファイナリスト:Aマッソ、エルフ、河邑ミク、さとなかほがらか、スパイク、TEAM BANANA、天才ピアニスト、にぼしいわし、フタリシズカかりこる、紅しょうが、ヨネダ2000、爛々 ※50音順
司会:黒田みゆ(日本テレビアナウンサー)
会場チケット:前売4,000円/当日4,500円
配信チケット:2,500円→2,000円
チケット販売:FANY チケット(会場)、FANY Online Ticket(配信)
本商品はイベント需要喚起事業(イベント割事業)給付金給付規程に基づき実施されるイベント割事業の対象として登録されたイベントの対象商品です。
※イベント割対象のため、通常価格の 2 割引の価格で購入することができます。
配信チケット販売期間:2023年1月3日(火)12:00まで
配信チケット見逃し視聴期限:2023年1月3日(火)23:59まで
※販売期間や視聴期限が予告なく変更になる可能性がございます。
主催:吉本興業 / 協力:日本テレビ
イベント詳細はこちら
FANYチケット(会場)はこちら
FANY Online Ticket(配信)はこちら