NSC(吉本総合芸能学院)の卒業ライブ「NSC大ライブOSAKA2023」が2月17日(金)、COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールでが行われ、日熊(まつこ、若)がチャンピオンに輝きました。ともに高学歴で社会人経験アリという異色のコンビは、審査員が「正統派が優勝してよかった」と唸る実力派。優勝後の囲み取材では、さっそく“プロの洗礼”を受けていました。
悲喜こもごもの決勝ステージ
ライブには、卒業を控えた大阪のNSC45期生に北海道、名古屋、広島、福岡のNSC生を加えた223組が参加。当日午前中から行われた約8時間にも及ぶ予選で審査員に選ばれた10組と、観客の投票数上位2組の計12組が決勝に進出しました。
決勝のMCを務めたのは、M-1グランプリ2022準優勝のさや香(新山、石井)の2人。決勝はネタを2分で披露し、2分15秒を超えると強制終了されてしまうルールで実施されます。
決勝に進出したのは、くじで決まった出番順に、日熊、千年ぶり、風天ダスト、はるかぜに告ぐ、柴田B柴田、脱獄蚕、ウーロンパンダ、よっしぃ吉岡、エイトマイル、入学卒業、ドス舞妓、ヤドリギんです。
今年の審査員は、メッセンジャーのあいはら、ザ・プラン9のお~い!久馬ら7人。久馬は決勝に残った面々を見て、「ガチガチのメンバーと思う、教室でしか見たことないのでお客さんの前でどんな感じなのか」と期待を込めました。
決勝のステージでは漫才、コント、ピン芸、勢いのあるネタからゆったりとしたテンポで笑わせるネタ、会場をドッと沸かせた者がいるかと思えば、タイムオーバーしてしまった者もいるなど、悲喜こもごも。
審査結果は、3位が入学卒業、2位が風天ダスト……そして優勝は、トップバッターでネタを見せた日熊でした!
日熊の 2人は「優勝できると思ってなかった」「よかった!」と満面の笑顔。審査員のあいはらが「正統派が優勝してよかったとホッとしてる」と祝福すると、久馬も「レベルが高かった」と振り返りました。
コンビ名の理由は…
大会終了後に優勝コンビの日熊、あいはら、久馬、さや香が参加して囲み取材がありました。
日熊は、予備校時代からの友だち同士のコンビ。まつこが同志社大学政策学部出身、若が立命館大学産業社会学部出身という“高学歴”コンビで、2人とも社会人経験があります。
まつこは優勝という結果について、「トップを引いた時点でないと思ってた、やりきるだけと思ったことがいい結果につながってよかった」と話します。一方の若も「楽しんでやろうと思った、よかったです」と笑顔を見せました。
日熊の2人はNSCの授業ではコントばかりやっていたそうで、NSC講師を務める久馬は「漫才もこんなにおもろいんや、末恐ろしい」と絶賛しました。
そんな2人に、MCを務めたさや香・新山は「(いまのNSC生は)ずるいですよね」と、現役の漫才師が講師を務める現在のNSCについてうらやましそうに話します。相方の石井も、「優勝の景色ってどんな感じなんやろな、いいなぁ……」と羨望のまなざし。石井自身はNSC時代に別コンビで準優勝したあと解散したそうで、「(2人は)このままで行くのが楽しみ」とエールを送りました。
一方、日熊というコンビ名の理由を聞かれると、「理由が本当にない。コンビ名を思いつかなくて……」と話し始めたまつこに、あいはらから「おもろいこと言うたらエエやんか!」と“指導”が入ります。そこで、まつこが「おひさまのように、熊のように強く、おもろい」とひねり出すと、やはりあいはらから「ネタ、あんなにおもろいのに……」とダメ出しが。
尊敬している先輩芸人ついては、若がティーアップ、まつこがモンスターエンジンの名を挙げ、今後の目標について、なんばグランド花月のトリ、劇場で漫才・コントをやって……と話しているうちに再びあいはらが「ふつうのことばっかり言うな!」とツッコんで、“プロの洗礼”を浴びせる一幕も。
気を取り直して、最後はまつこが「破天荒な感じで、お笑いの常識を変えたいです!」と力強く宣言していました。
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