ジャルジャルのカオスな“自作自演”賞レースにMC東野幸治「今年はスムーズに…」 架空の9組がなりきりバトル

ジャルジャルが演じる架空の芸人たちによるお笑い賞レース『第19回 祇園お笑い新人大賞 Presented by ジャルジャル』が、2月19日(日)に東京・銀座博品館劇場で開催されました。出場資格は新人芸人で、ネタは漫才、コント、ピン芸、落語などジャンルは不問。今回は熾烈な予選を勝ち抜いた8組に加えて、当日、その場で発表される敗者復活組1組を加えた計9組という“設定”で、バトルを展開しました。毎度、ハチャメチャな“自作自演”賞レースの結末やいかに!?

出典: FANY マガジン
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あくの強い新人が続々登場!?

タイトルに“第19回”と謳われているのは、ジャルジャルが芸歴19年目のため。実際は2020年の『第17回 祇園お笑い新人大賞』以来、2回目の開催です。

そしてMCを務めるのは、2020年に続いて東野幸治と川島海荷。東野は川島へ「2020年は2人とも初めての司会でギクシャクしましたけど、今回はスムーズに進めたいと思います」と声をかけました。

ネタを披露する前には主要な賞レースのように、それぞれの芸人を紹介するVTRが流されます。

トップバッターを務めたのは、2020年の大会で3位となったブラックデビル。揺るぎなき独自の理念を持つアテネと膨大な知識を誇るKによる唯一無二な孤高のお笑いユニットです。

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黒ずくめの服装とソリッドな発言で近寄りがたい雰囲気を醸す2人ですが、今回も披露したのはリズミカルなあるあるネタ。東野から「手応えがあったんじゃないですか?」と聞かれますが、アテネは顔色ひとつ変えず「理解したフリせんでいいですよ」と言ってのけます。

2組目に登場したのは、結成7年目のコンビ・オレンジャーズ。ふだんはネタを作っているボケのたっくんがしっかり者で、ツッコミの風間がおっとりとしているのですが、漫才ではテンションの高いベタなボケをするたっくんに、風間がかなり強めにツッコんでいきます。

ネタ披露後、たっくんが場を盛り上げようと大袈裟に話したエピソードを、風間がすぐさま否定するなど噛み合わない2人を、東野は「一生懸命やってるのは伝わりました」とフォローします。

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3組目は今大会唯一のピン芸人・バリボ山本。ネタでは観客やMC陣からもらったネガティブな言葉をバレーボールのレシーブのようにすべて受け止めながら、「お前や!」という決め台詞で爆笑を起こします。

ネタ後は「いろいろな言葉のボールを投げてくれたんで、やりやすい試合でした。(優勝の自信は)あります!」と充実した表情を見せました。

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4組目は、一日三色。ボケの松村ボルテージが、ファミレスで相方の佐藤健のツッコミに惚れ込んで結成したコンビです。が、その後、佐藤はある2つのパターンでしかツッコめないことが判明。漫才中もその2パターンで乗り切ったものの、松村は「本来やりたいネタではないんですけど、できる限りのことはやりました」と浮かない表情です。一方の佐藤は、東野や川島にもネタで見せた2つのパターンで質問を重ねて、困惑させていました。

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敗者復活戦組はツッコミが下手すぎるあのコンビ!

5組目の諸田・津沼は、勢いのあるツッコミをする諸田と前のめりなボケを見せる津沼によるコンビ。結成1年目で進出した2020年の大会では、徐々に舞台の後ろに下がってしまい、最下位という残念な結果に。

その悔しさを繰り返さないようにと自主ライブでネタを磨き、再びこの舞台に帰ってきたのですが……。悔し涙を流す2人を、MCの2人は必死に慰めます。

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6組目は結成2週間で決勝に進んだ、なにわブラザーズ。生粋のなにわっ子・タケがカナダ出身のLiamを誘ってコンビを結成したそうですが、Liamの話す英語をボケだと思い込んでいるタケと、日本語をまったく理解できないLiam。

はたから見ると噛み合っていないように見える漫才を力づくで披露すると、東野は「どこまでがボケなのか、わからないところもありましたね」とコメント。川島に「Thank you」と声をかけられたLiamは、この日、初めて笑顔を見せました。

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7組目は敗者復活を勝ち抜いたパワージャングル。2020年に続いて2度目の決勝に、ガッツポーズをしながら登場します。関西出身のボケ・盛山と東京出身のツッコミ・関は勝ち上がった勢いそのままに漫才を披露するものの、だんだんと2人の掛け合いが噛み合わなくなり、最後は言い合いに。

ネタ後も「ちゃんとやれよ!」(盛山)、「自分が正しいと思うなよ!」(関)と罵り合う2人に、東野は「まだ漫才が続いてるのかな」と話しかけ、場を収めようとしました。

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8組目は、2020年に続いて2度目の決勝となったヤングマッスル。ボケ・小江出が本番前に持ち前の大声を枯らしてしまうというアクシデントに見舞われてしまった前回。その教訓を活かして、ボイストレーニングに励んで声を強化してきた2人でしたが、小江出が本番前、袖で「絶対、優勝するぞー!」と叫んだことで声を枯らしてしまい、今回も実力を発揮できず。さらにネタ終了後、ツッコミ・助にもハプニングが起きてしまい、散々な結果に……。

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トリを務めるのは、人気コンビのチェリーベリー。アイドル的な人気を誇るちえりとツッコミの別府による男女コンビは、テレビ番組のレギュラーを7本持つ売れっ子。紹介VTRでは、大会プレゼンターのジャルジャルからもコメントが寄せられます。

2人は安定感のある掛け合い漫才を披露――しますが、ネタ後、別府に「お前」と言われたちえりが「解散しましょう。ネットニュースにしてください」と言い出す一幕も。東野が「そういうやりとりは楽屋で」とたしなめると、ちえりは「東野さんって、ぜったい女心がわからないタイプですよね!」と勇んで返しました。

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観客と視聴者が選んだ芸人は…

審査を行うのは、会場の観客と配信の視聴者。投票の集計中には、2020年に優勝したタッチワゴンがリズムネタを披露しましたが、前大会同様、今回もネタを何度も繰り返してやろうとして、MC陣を困らせていました。

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そして投票の結果、優勝はバリボ山本! 大きな拍手が起こるなか、登場した山本は喜びを噛み締めます。そして、「コンビ組んで漫才やってたんですけど……。ピンになって先も見えなかったんですけど、やっててよかったー!」と嗚咽しながら絶叫です。

東野の「お客さんに(言葉を)もらう? それで終わろうよ」という言葉から、山本が再び観客と掛け合うと、会場はいっそうの大きな拍手に包まれました。

出典: FANY マガジン
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公演自体が壮大なコントとなっていた今回のライブ。葛藤や負けん気、やる気、悔しさ、若さゆえの未熟や初々しさなど、それぞれのキャラクターごとにまったく異なった見せ方ができるのは、演技力と描写力の高いジャルジャルならでは。企画としての面白さはもちろんのこと、ジャルジャルのコント力を堪能できるライブでした。


このライブの模様は2月26日(日)18:30までオンラインで見逃し視聴できます(チケット販売は同日正午まで)。

公演概要

『第19回 祇園お笑い新人大賞 Presented by ジャルジャル』

MC:東野幸治、川島海荷
出演:ジャルジャル
配信チケット:2500円
※見逃し視聴は2月26日(日)18:30まで(販売は同日正午まで)

FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。

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