オール阪神・巨人が“放送文化賞”受賞!「生活笑百科」裏話も「隠れてネタ合わせしてる」

今年、芸能生活45周年を迎えたオール阪神・巨人が、『第71回 日本放送協会 放送文化賞』を受賞しました。

出典: FANY マガジン
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1949年度に創設された同賞は、放送事業の発展、また放送文化の向上に功績のあった人物に贈られます。今年度は歌手・五木ひろし、歌舞伎俳優・中村吉右衛門らとともにオール阪神・巨人が選ばれ、3月26日(木)、NHK大阪拠点放送局にて贈呈式が行なわれました。

巨人「賞に恥じないようこれからも頑張ります」

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式典には、オール阪神・巨人と、日本放送協会大阪拠点放送局の半沢治久副局長、小倉啓志副局長が出席。小倉副局長から表彰状とブロンズ像『ふたば』を贈呈された2人は、深々と一礼して表情を引き締めます。

新型コロナウイルスの影響で、東京とは別に大阪で贈呈式が行なわれたため、「2人だけのために(贈呈式を開催)と恐縮していますが、うれしく、ありがたく思っております」と巨人。「この賞は、夢路いとし・喜味こいし先生や笑福亭仁鶴師匠など、僕らの尊敬する先輩がとってきてくださいました。第1回に受賞された徳川夢声先生は、(贈呈式)前夜に布団の中で嗚咽するぐらい喜んで泣いたと聞いております。この賞に恥じないようにこれからも頑張りたいです」と力を込めます。

阪神は、「相方が(同賞について)こんなに調べていたとは……」と笑わせつつ、「本当に素晴らしい賞をいただき、ありがとうございました」と笑顔で感謝を述べました。

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贈呈式終了後は、『ぐるっと関西 おひるまえ』(NHK総合)で司会を務める大平サブローからインタビューを受け、漫才ブームをともに駆け抜けた“同志”ならではのぶっちゃけトークを展開。35年にわたり出演している『バラエティー生活笑百科』(NHK総合)にまつわるエピソードや『第6回NHK上方漫才コンテスト』で優秀話術賞(最優秀賞)を受賞した思い出など、さまざまな話題で盛り上がりました。この模様は、4月3日(金)の放送でオンエアされる予定です。

「こんな素晴らしい賞をもらっていいんかな」という気持ち

出典: FANY マガジン
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今回、オール阪神・巨人にインタビューを実施。受賞の喜びやこれからの目標などを聞きました。

──放送文化賞受賞おめでとうございます。まずは表彰状とブロンズ像を受け取られた今のお気持ちから聞かせてください。

巨人「本当にうれしかったですね。最初に“放送文化賞をもらいましたよ”と聞いた時は、“NHKさんにいつもお世話になってるからくださったんかな”と思ったんですが、調べてみるとこれまですごい方がもらってはって。それを見て、“こんな素晴らしい賞をもらってもいいんかな”という気持ちになりましたね」

阪神「僕は、ここ(会場)へ来て初めて“ごっつい賞なんや”と」

巨人「資料をもらったやん(笑)」

阪神読んでませんねん(笑)。だから先にネットで受賞を知った方から“ごっつい賞もろたな”って言われても、まだ気づかなくて、ここへ来てびっくりしました」

──これまでたくさんの番組に出演されてきましたが、中でも思い出に残っている出来事は?

巨人「『NHK上方漫才コンテスト』で優秀話術賞をいただくと、テレビ番組に出してくれはるんですよ。僕らも当時、三枝師匠(現・六代桂文枝)がやっておられたお昼の番組に出たんですが、それが“完パケ”っていう、生放送のように止めずに全部収録するというスタイルで。僕らはそれを知らなかったもんですから、漫才でちょっと間違ってしまって“すいません、もっぺん最初からお願いします”と止めてしまったんです。そしたら前にいたディレクターとかが身振り手振りで大騒ぎしてて……結局、またイチから収録することになってしまったんです。大事件でした。でも、三枝師匠は怒らず“そんなこともある”とやさしかったですね」

阪神「僕は『生活笑百科』かな。毎回、3分のネタを覚えるのが大変なんですよ。月曜日に収録してるんですけど、日曜日に(巨人と)どこかで会ってネタ合わせして、月曜日の本番が始まる4時間前ぐらいに入ってまたもう1回ネタ合わせ。『生活笑百科』に出演する漫才師さんはみんな大変やと思いますよ。あちこちで隠れてネタ合わせしてますから」

巨人「また、『生活笑百科』に出演しているからこそ、人口数百人の離島へ漫才をしに行っても、皆さんが僕らのことを知ってくれているんです。本当にありがたいですね」

阪神「タイに行った時も現地で流れてました」

巨人「ハワイでも流れてると、知人に教えてもらいました。それだけNHKさんがすごいということですね」

──最後に、これからの目標を教えてください。

巨人「45周年記念公演が全国あちこちでありますので、それを完全にやり遂げたいというのと……僕自身は去年、実は漫才から力が抜けてたんですよ。ちょっとダラダラやってまして、“これはいかんな”と思ったので今年は頑張ろうと気合を入れてます。

『紅白歌合戦』にも出たいですね。新曲のレコーディングがちょっと延期になっちゃったんですけど、いい曲なのでぜひ皆さんに聴いてもらいたいなと。ただ、2人とも体調が悪いんですよね。僕は右肩が痛くて腕が上がらないし、阪神ちゃんは阪神ちゃんでめまいがね」

阪神「だから、体を治して体調を整えていかないと」

巨人“健全な精神は、健全な肉体に宿る“と言いますし、まずは健康に気をつけて、漫才を一生懸命続けていきたいと思っています」

健康を第一に漫才を続けていくと、意欲的な姿勢を見せたオール阪神・巨人。今回の受賞を経て、ますますの活躍が期待されます。