新座長に吉田裕とアキが就任! 『吉本新喜劇記念日2023』でサプライズ発表「僕色の新喜劇を進化させたい」

1959年3月にスタートした吉本新喜劇の誕生月を祝って、3月21日(火・祝)に大阪・なんばグランド花月で吉本新喜劇の一大イベント『吉本新喜劇記念日2023』が開かれました。この日のための盛りだくさんな特別ステージに加え、なんと、前日に座長からの勇退を発表した川畑泰史に代わって、アキと吉田裕が新座長に就任することがサプライズ発表! 終始、アツすぎた舞台の模様をレポートします!

出典: FANY マガジン
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この日の公演には、長い副題『ネタバトル最終決戦年間王者は誰の手に!? そして あっちこっち丁稚 えっ!? 寛松だけ!? 利松、木松はいったい誰が!? さらにGMからサプライズも!!!』がついています。若手座員たちによるユニット「秘蔵っ子」の初パフォーマンスに始まり、間寛平ゼネラルマネージャー(GM)の発案で昨年4月から実施してきたネタバトルの最終決戦、さらに伝説のコメディ『あっちこっち丁稚』が新キャストで復活するなど、盛りだくさんな内容でした。

ネタバトル年間王者は吉岡友見!

オープニングアクトを務めたのは、今年2月の寛平GM月例会見でお披露目されたユニット「秘蔵っ子」のメンバーたち。松浦景子、筒井亜由貴、入澤弘喜、新井崇史、生瀬行人、重谷ほたる、小林ゆう、よこっちピーマン、住吉大和、湯澤花梨、野崎塁、咲方響の12人が、吉本新喜劇のテーマ曲『ECSTASY-OSAKA-秘蔵っ子ver.』を熱唱! ハッピをアレンジした衣装で、それぞれの個性が炸裂するパフォーマンスを見せました。

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続いて、昨年4月からマンスリーイベントとして行われてきた『寛平GM杯争奪ネタバトル』の年間王者を決定するガチンコバトル。MCは寛平GMとスマイル・瀬戸洋祐、審査員は矢野・兵動の兵動大樹、藤崎マーケット・トキ、そして吉本興業ホールディングスの岡本昭彦社長CEOが務めます。審査員3人がそれぞれ100点満点で採点し、その合計点で勝敗を決定。勝者には優勝賞金30万円が贈られます

三刀流(平山昌雄、桜井雅斗、永田良輔)、べたーず(佐藤武志、森田展義)、ヒロとタツキ(吉田ヒロ、岩﨑タツキ)、なんでもいいよ!!(筒井亜由貴、小林ゆう)、はっぴーあんどらっきー(もじゃ吉田、いがわゆり蚊)、ニイナとヤマト(新名徹郎、住吉大和)、花月高校野球部(おやどまり、前田まみ、清水啓之、高関優)、玉置ひろゆき・谷川ゆり(玉置洋行、谷川友梨)、吉岡友見、人間ごっこらぼ(佐藤太一郎、小西武蔵、けんたくん)の順で、漫才、コント、チャンバラなどいずれ劣らぬおもしろネタを披露。

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審査員が「めちゃくちゃ難しい」「僅差ですね」とこぼす激戦を制したのは、この日、唯一のピンネタを披露した吉岡友見! 圧倒的な演技力を武器に、女性の心のうちを表現しました。名前を呼ばれた吉岡は「このネタ、諸見里大介さんが書いてくださったんですよ。賞金は一銭も渡さず、旅費に使いたい」と、ネタの船旅にからめて喜びを爆発させました。

第2の“赤ふん男”はまさかの…

休憩を挟んで、いよいよ令和版『あっちこっち丁稚』が開演。1975年から1983年までテレビ放送されていた『あっちこっち丁稚』は、大正時代のカステラ屋「木金堂(もっきんどう)」を舞台にしたコメディです。間寛平、木村進、坂田利夫が扮する3人の丁稚を中心に、旦那さんや御寮さん、番頭らがドタバタ劇を繰り広げます。

今回は、寛平GMがかつての自身の役である寛松を演じ、残る2人の丁稚は内場勝則、吉田裕、そして旦那さんは烏川耕一、御寮さんは未知やすえと人気座員が勢揃いしました。

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酒井藍演じるこいさんの縁談や、悪徳成金・清水けんじの乗っ取り計画、寛松のクビの危機など、事件に次ぐ事件で木金堂はてんやわんや。寛平は姉役の島田珠代とパワー全開のギャグ合戦を展開、内場は小番頭の辻本茂雄をイジリ倒して笑いを誘い、吉田はボケまくりの大先輩にツッコミまくるなど、丁稚3人は大活躍。

また、座長勇退を発表したばかりの川畑泰史は大番頭を、すっちーはお手伝いさんに扮し、それぞれの持ち味を存分に発揮して物語を盛り上げます。さらに、呉服屋の隠居を演じる池乃めだか、こいさんの縁談先の夫婦役、島田一の介、浅香あき恵といったベテラン勢も存在感を見せつけました。

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物語にまったく関係なく登場する名物“赤ふん男”は諸見里大介ですが、その後ろには第2の“赤ふん男”として吉本興業・藤原寛副社長の姿が! 寛平GMの「藤原、アウトー!」で、客席は爆笑に包まれます。同じく名物だった、御寮さんによる旦那さんへの強烈ビンタシーンももちろん登場。“あること”が原因で激怒したやすえが、烏川にキツ〜い1発をお見舞いして観客を大喜びさせました。

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やがてアキ扮するヤクザと清水が結託して木金堂を窮地に陥れますが、このピンチを救うのはいったい……? こいさんの恋や、なくなったおカネの行方もあいまって、最後まで笑いの連続で舞台は幕となりました。

エンディングで寛平GMが、吉田裕とアキが新たに座長に就任することをサプライズ発表! 驚きを隠せない吉田は、「18年間、頑張ってきましたけど……」と言葉を詰まらせながら、「1人じゃ何もできないので、先輩方、同期、後輩と一緒に新喜劇を作っていきたい」と抱負を話します。アキは「いろんな先輩に支えられてやってきた。これからも座員の皆さん、社員さん、スタッフさん、お客さんに支えられながら、僕色の新喜劇を進化させて作っていきたい」と決意を新たにしました。

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酒井は初のマドンナ役に大興奮!

終演後には、寛平GMによる月例会見が行われました。寛平GMは「稽古にすごい時間がかかって、立ち稽古も1回だけ。大丈夫かなと思いながらやっていたが、えらいもんでぴったり息が合うてる」とチームワークを絶賛。

すっちーが『あっちこっち丁稚』について、「知ってる世代も知らない世代も楽しめるようになっている。特に吉田裕の丁稚なんか、見た目だけで笑ろてしまいました」と振り返ると、酒井も「こいさんの役をいただいて、過去にされてた方を調べたらマドンナ(女優)だった。新喜劇で初めてマドンナやって、気持ちよかったです! 楽しかったです!」とうれしそうに話しました。

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オープニングを飾ったユニット「秘蔵っ子」からは、松浦と筒井が感想を語ります。

「練習もびっくりするほど何回もやったので、若手の絆が深まったのでは。その勢いで、上を突き上げられたらと改めて思いました」(松浦)

「こんなビッグイベントのオープニングアクトで中途半端なものを見せられないので、レッスンがないときも声をかけ合って自主練の時間を作りました。いいパフォーマンスができたのではないでしょうか」(筒井)

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寛平GMは「まさかここまでできるとは思ってなかった」とメンバーの頑張りに脱帽し、アイドル好きの酒井も「ちゃんとメンバーカラーもあって個性もあって、すごいいいなと思いました」とベタ褒め。寛平GMが目標にかかげている紅白歌合戦出場も、「出れるもんは、ぜんぶ出たいです」(松浦)と言い切り、さらなるステップアップを誓いました。

一方、『寛平GM杯争奪ネタバトル』の年間王者に輝いた吉岡は、「ほんまに諸見里さんのおかげで今日の舞台に立てた。感謝しかない」と改めて語り、「2人で鳥貴族でたらふく食べたい」と賞金の使い道も明かします。これに対してすっちーが、「(吉岡に)30万貸してるので賞金で返してほしい」と賞金を巻き上げようとしていました。

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吉田の座長就任で“乳首ドリル”はどうなる?

新座長となった吉田、アキも登壇。吉田は「座長という立場がどんなものなのかわからないけど、もっともっとしっかりしていかないと」と自分自身に喝を入れます。アキは東京・ルミネtheよしもとで座長を務めたころを振り返りながら、「大阪でも座長をやりたいなという思いはずっとあった」と話します。

「東京でも大阪でも先輩にすごく恵まれていて、あかん時もええ時も、いろんな先輩のおかげでここまで来られた。しっかりと責任を持って、皆さんの力を借りて新喜劇を盛り上げていきたいです」

寛平GMは、アキと吉田の抜擢の理由をこう説明しました。

「吉田は座員にも好かれてるし、一生懸命やる子やなと思っていた。アキは人気があって、出前新喜劇で全国を回っているときも、舞台に出るとお客さんがわーっととなる。それと、長いこと苦労してここまで頑張ってきた。年齢的には難しいけれど頑張ってほしい」

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すっちーは新座長の2人に「ようこそ地獄の1丁目へ」と笑いを交えて座長の大変さを説いたあと、「そのぶん、やりがいもあるポジション」と笑顔をみせます。酒井は「座長になったら、気持ちをひとつにしてみんなで歩んでいこうっていうのが必要。みんなで話し合いを重ねながら一緒にやっていきたい」と呼びかけました。

寛平GMによると、今後は4座長を中心とする対話を定期的に行って「風通しのいい新喜劇」を目指すそうです。

一方、自分の色をどう新喜劇に出していくか――と問われた吉田は、「ちゃんとお芝居を意識した新喜劇を作っていきたい」ときっぱり。アキは「芝居も締めるところを締めて、そこにまたダンスや殺陣を入れたり、45分のなかでギュッと畳み掛けるような感じでやっていきたい」と意気込みます。

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すっちーと吉田の両名が座長になったことによって、2人のギャグ“乳首ドリル”の今後がきになるところ。吉田は場合によって相手を変えるなど工夫して続けていきたいと希望しますが、これを聞いたすっちーが「こないだ(京都の)祇園花月で青野敏行さんと(乳首ドリルを)やったら、まあまあしっくりいった。そのへんは心配なく。私は私でやるし、あんたはあんたで」とクールに突き放して笑わせました。

公演概要

吉本新喜劇記念日2023~ネタバトル最終決戦年間王者は誰の手に!?
そして あっちこっち丁稚 えっ!?寛松だけ!?利松、木松はいったい誰が!?
さらにGMからサプライズも!!!~

出典: FANY マガジン
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日時:3月21日(火・祝) 18:45開場/19:15開演
会場:なんばグランド花月
■「あっちこっち丁稚」出演:間寛平、川畑泰史、すっちー、酒井藍、池乃めだか、内場勝則、辻本茂雄、島田一の介、西川忠志、アキ、烏川耕一、清水けんじ、千葉公平、吉田裕、太田芳伸、松浦真也、信濃岳夫、諸見里大介、浅香あき恵、未知やすえ、島田珠代、五十嵐サキ、森田まりこ、鮫島幸恵
■ファイナルネタバトル出演10組(50音順):
花月高校野球部(おやどまり、前田まみ 、清水啓之、高関優)、三刀流(平山昌雄、桜井雅斗、永田良輔)、玉置ひろゆき・谷川ゆり(玉置洋行、谷川友梨)、なんでもいいよ!!(筒井亜由貴、小林ゆう)、ニイナとヤマト(新名徹郎、住吉大和)、人間ごっこらぼ(佐藤太一郎、小西武蔵、けんたくん)、はっぴ ーあんどらっきー(もじゃ吉田、いがわゆり蚊)、ヒロとタツキ(吉田ヒロ、岩﨑タツキ)、べた ー ず(佐藤武志、森田展義)吉岡友見(吉岡友見)
■オープニングアクト「秘蔵っ子」出演:筒井亜由貴(リーダー)、入澤弘喜、新井崇史、生瀬行人、住吉大和、よこっちピーマン、野崎塁、松浦景子(リーダー)、重谷ほたる、小林ゆう、咲方響、湯澤花梨

<チケット情報>
オンライン配信チケット:2,000円
オンライン配信チケット販売:FANY Online Ticket
配信スケジュール:3月21日(火)配信開始19:15 配信終了21:45
※オンライン配信チケット販売終了:4月4日(火)12:00まで
※見逃し視聴は期間は、4月4日(火)19:15まで

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