アイドル「新井薫子」からアーティストに転身し、2007年からニューヨークを拠点に活動している現代アーティスト・ KAORUKOの関西初個展『K子 in Wonderland』が、2月28日(水)から3月11日(月)まで阪急メンズ大阪 B1 コンテンポラリーアートギャラリーで開催されています。 3月1日(金)には、KAORUKOがシンパシーを感じているというゆりやんレトリィバァがギャラリーに登場。ゆりやんをモデルとして描いた新作を前に、トークセッションを行いました。
「K子」に込めたKAORUKOの思い
個展のテーマは『K子 in Wonderland』。この意味はキャラクター「K子」が不思議の国・地球で旅を続けるというもので、閉塞感のある現代を越えた、少し先のポジティブな未来を描いているといいます。
この個展のタイトルについて、KAORUKOはこう話します。
「『K子 in Wonderland』は『不思議の国のアリス』の意味に加え、K子というのはKAORUKOのKでもありますが、皆さんにも当てはまる、という意味も加えています。ワンダーランドとは、私にとっては地球で、私たちは地球に生まれてきて、いい意味でも、悪い意味でも、信じられないことがたくさんあると思っていて。ネガティブなこともありますが、私はポジティブな部分を表現したいなと思いました」
続いて、ゆりやんが登場。KAORUKOと2人で白幕を外すと、自身をモデルにした作品が目の前に現れました。
「わ~、めっちゃうれしい!」と歓喜の声を上げたゆりやんは、「めっちゃかわいいです! このキラキラも!」と歯の部分に装飾されたダイヤにも感激した様子。「髪の毛1本1本まで、めちゃくちゃいいです!」と目を輝かせていました。
ゆりやんのファンで、ゆりやんの言葉によって「私も頑張ろうという思いになっている」というKAORUKOに、ゆりやんも「光栄です。どういうふうに描いてくださっているのか知らなかったので、今日、初めて見させていただいて、めっちゃカラフルで……!」と大興奮。
絵のモチーフに、今年渡米を目指しているゆりやんが昨年10月から今年1月にかけて開催した渡米前最後の全国ツアー『ゆりやん日本最終ツアー!』のポスターが使われていることにも喜んでいました。
ゆりやんの肩に乗っている生き物の正体は?
KAORUKO自身の解説によると、ゆりやんの肩に乗っている生き物は「ラビゴン」というキャラクター。
「『不思議の国のアリス』にもラビットが出てくるのですが、私の解釈では、それは夢を追いかけるというもの。「ラビゴン」の体はドラゴンなのですが、ドラゴンは“夢を勝ち取る”とか、“飛躍する”という意味もあるので、それをゆりやんさんの上に描かせてもらいました」
また、配色についてもこんなこだわりがあると言います。
「ゆりやんさんのラップで『ボケ倒すのが私の美学』という歌詞がありますが、そのプライドも好きで、プライドカラーにさせてもらいました」
ラビゴンが一目で気に入ったゆりやんは、作品の価格が明かされると「買い取ります!」と即答していました。
「ゆりやんの個性はプライドを持っているところ」
ゆりやんに、絵を描く際のこだわりを聞かれたKAORUKOはこう話しました。
「私は女性を中心に描いているのですが、アメリカで勝負するときは日本のアイデンティティを大事にしています。着物の柄も、日本の縁起とか季節などを表現しています。とても縁起のいい作品になっています」
そんなKAORUKOから見たゆりやんの個性は――「男性が多いお笑いの世界で頑張っていらして、プライドを持ってやっていらっしゃるところが尊敬できます」といいます。
ゆりやんは「プライドは持ってません(笑)」とおどけながらも、「でも、そういうふうに感じ取っていただいて、世界で活躍されている素晴らしいKAORUKOさんにそう言っていただけるのは光栄です」と嬉しそうにしていました。
個展『K子 in Wonderland』の詳細はこちらから。