“奈良住みます芸人”十手が地元・下市町でマラソン大会プロデュース! 「僕らにとってマラソン大会が単独ライブ」

“奈良住みます芸人”として活動する十手(十田卓、エナジー西手)の十田の地元である奈良県下市町で、3月2日(日)に『第1回十手・下市町リレーマラソン2025』が開催されます。十手はコンビ揃ってフルマラソンを3時間以内で完走する“最速マラソン芸人”。2017年からは「下市町観光大使」も務めていて、このたび地元を盛り上げるべく、満を持して大会の総合プロデュースを担当します。早くも“第2回開催”に向けたクラウドファンディングを立ち上げた十手の2人に、大会への意気込みや下市町の魅力を聞きました!

出典: FANY マガジン
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“日本最速コンビ”誕生のきっかけは大助・花子

——『十手・下市町リレーマラソン』が開催されることになった経緯を教えてください。

西手 これまで仕事でいろいろなマラソン大会に参加して、ゲストランナーとして盛り上げたりしていたんですが、以前は「自己記録を伸ばしたい」と思っていたんです。でも、2023年の『大阪マラソン』で自己ベストを更新して、それ以降は自分の記録よりもマラソンの輪を広げていきたいと思うようになりました。

僕らは“奈良住みます芸人”なので、それならマラソンを通して地域のよさを発信したり、地域を活性化したりできるんじゃないかというので、昨年6月くらいから本格的に動き始めました。

——十田さんも同じ思いを?

十田 タイミングもまったく同じです(笑)。調べてみたんですが、芸人の名前が付いたマラソン大会は間寛平師匠の『淀川寛平マラソン』と十手だけやと思います。

出典: FANY マガジン
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——なぜ2人揃ってマラソンにハマッたのでしょう?

十田 僕は大学まで陸上をやってました。

西手 それもあって宮川大助・花子師匠が率いるマラソンチームに入ったんですけど、僕は陸上経験がないから走るのは苦手やったんです。でも、あるときリレーマラソンに参加することになって、「リレーマラソンって?」というレベルやったんですけど、チームでたすきを繋いで走るって、まるでイベントみたいで楽しいぞ、となって。それでマラソンが楽しくなりました。走るのが好きになったのは、大助・花子師匠のおかげです。

——そこからフルマラソンで3時間を切るようになるとはすごいですね。

西手 いざ走り出したら意外といけるぞ、という感覚があったんです。そのとき、相方はすでにフルマラソンを3時間切りで走っていたので、コンビでフルマラソンを3時間以内で走れたら仕事が増えるんちゃうかって奮起して、僕も2回目のフルマラソンで3時間を切ることができました。そこから「大阪マラソン」の番組に応援サポートランナーとして呼んでもらえたり、いろんな大会にゲストランナーで参加することが増えました。

十田 それで、気づいたらいつの間にか僕より相方のほうが速くなってました(笑)。

出典: FANY マガジン
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——ちなみに2人のフルマラソンの自己ベストは?

西手 僕が2時間45分で、相方が2時間46分です。

十田 だから僕ら、たぶん芸人の中でも“日本最速のコンビ”なんです。

マラソン大会をフェスのように盛り上げたい

——今回の『十手・下市町リレーマラソン』の会場は下市中央公園ですが、「リレーマラソン」とはどういう競技なんですか?

西手 駅伝みたいにたすきをつなぐのは同じなんですけど、駅伝だとエリアが広くて、スタートとゴールがものすごく離れてますよね。リレーマラソンは周回コースが多くて、1周1キロくらいのコースを走ってたすきをつなぎます。

十田 「同じところを走るなんて、なんかヒマそう」と思うかもしれませんけど、コースの中心にステージを組んでそこで常に盛り上げて、ランナーの方にも楽しく走っていただきます。

いろいろなマラソン大会に参加してきて思ったのが、スタートとゴールは盛り上がるけど、40キロ地点になるとやっぱり自分との戦いになるということ。マラソンってそういうスポーツやけど、それがさみしいっていうのがあって。常に盛り上げたいとなると、周回コースがいいかなと。出店があって、モノを買って食べたりもできて、お笑いのステージも楽しめて、みたいなフェスにしたいんです。

出典: FANY マガジン
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——マラソンはもちろんですけど、「楽しんで参加できる」という。

十田 そうなんです。1周およそ1キロなら初めての方も入りやすいですしね。

西手 僕もそうなんですけど、1キロくらいならいけるかなって走って、そこからどんどん走る距離が伸びて、「また走ってみたいな」って続けていくうちに走ることが趣味になったりする。そういう楽しみも持ち帰ってもらえたら、うれしいです。

大会は3月なので、それまでに月2回、大阪と奈良で「十手マラソン大会への道」という練習会を開いています。1回の定員は25人なんですが、毎回たくさん参加してもらえるようになりました。

大会前日の3月1日(土)に参加できる「前日練習会」も開催予定です。大会コース以外の下市町おすすめのスポットをゆるくランニングするというもので、それで下市町を知ってもらえるとうれしいです。

イベントを盛り上げる“屋根なし芸人”

——今回の大会、どんなイベントにしたいと思っていますか?

西手 これまでいろいろなリレーマラソンにゲストで呼んでいただいたので、その経験を活かして良いところを凝縮したような内容にしたいです。「こうやったらお客さんが喜んでくれるかな」「こんなんがあったらうれしい」というのを結集させた、自分らだけの大会ができるんちゃうかって思ってます。

出典: FANY マガジン
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十田 言わば、これは僕らの“単独ライブ”なんです。ふつうのライブならお客さんを呼んで、ゲストを呼んで、ネタをしますが、僕らはマラソンランナーやそのご家族を呼んで、ネタはしないけれど笑いもあって盛り上げて、汗を流して、僕らのことを知ってもらう。だから「マラソンは僕らの単独ライブだ」というイメージをめちゃくちゃ持ってます。

西手 それをやるなら相方の地元である下市町で開催しましょう、と。

十田 僕らは下市町の観光大使をやらせてもらっていて、この企画を持ちかけたら、下市町役場さんも「もっと人を呼びたいので、スポーツイベントで盛り上げましょう」と賛同していただけました。

下市町ではいま過疎化が進んでいるので、町外からもいろいろな方に来ていただきたいんです。マラソンを通して町の魅力を知っていただくのが大事やと思うんで。

——下市町の町を上げて盛り上げてくださるんですね。

十田 地域の店もたくさん出店してくださるので、下市町のおいしいものをたくさんの人に食べてもらいたいです。優勝賞品も下市町の名産品である「三宝」(神棚へのお供え物を載せる台)を優勝トロフィーみたいにしようと考えてます。

西手 あとは、ゲストの“屋根なし芸人”にも注目してもらいたいです。芸人といえば、ふつうは劇場なんですが、野外でめっちゃ良さを発揮する芸人がいるんです。僕らも屋根なし芸人なんですけど、「あの人なら絶対に盛り上げてくれるで」という屋根なし芸人ゲストも考えています。

出典: FANY マガジン
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——屋根なし芸人というジャンルがあるとは初めて知りました。

西手 屋根なし芸人と名付けたのは女と男の市川さんです。市川さん自身も屋根なし芸人で、どんな会場でも盛り上げてくださるので。こないだは「餅つきを極める」と言ってました(笑)。そういう兄さんにいろいろ教えてもらってます。

十田 あとはガオ~ちゃんも野外に強いですね。子どもさんたちを「ガオ~!」で巻き込んでいくという。ガオ~ちゃんはゲストで来てもらえる予定です!

奈良は「小高い丘はほぼ古墳」

——下市町の魅力ってどんなところでしょうか?

十田 僕は生まれてこのかた40年間住んでいるんですけど、住みやすいんですよ。それに、大阪市内まで近鉄南大阪線で特急を使えば乗り換えなしで1時間です。下市町は奈良県吉野郡で、「吉野は遠い」というイメージがあると思いますが、実はけっこうアクセスがいいです。それに、もちろん自然に恵まれています。

西手 「奈良住みます芸人」になる前は、吉野といえば「桜」とか「天川村」とか、すごく奥のほうを想像してたんですけど、下市町は吉野の玄関口で、想像していたほど市内から遠くないですね。

十田 町を活性化するために、廃校になった小学校の校舎をリノベーションした「KITO FOREST MARKET SHIMOICHI」っていうめちゃオシャレな商業施設ができていたりして、いままさに下市町全体を盛り上げようという波が来てます。

西手 そこにリレーマラソン大会も! という感じです。

出典: FANY マガジン
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——では“奈良住みます芸人”として、下市町に限らず「奈良の魅力」を教えてください。

十田 小高い丘は、ほぼ古墳です。奈良といえば鹿に目が行きがちですが、鹿が多いのは奈良市だけで、全域で見ると圧倒的に古墳が多いです。

西手 僕はいま天理市に住んでいるんですが、けっこう都会やけど、ちょっと入るとめっちゃ田園風景が広がっていたり、山があったり、町のそばに自然があるのが魅力ですね。

十田 このリレーマラソン大会で、奈良の、下市町のよさを五感で楽しんでもらえたらいいよな。

西手 それで、いつかはこのフォーマットで奈良県のいろんな場所で開催したいです。そうすればエリア全体が盛り上げられるので、広がればいいなと思いますね。


「第1回十手・下市町リレーマラソン2025」の詳細はこちらから。
「第1回十手・下市町リレーマラソン2025を第2回につなげたい!!」のクラウドファンディングはこちらから。

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