上方漫才協会“十周年”記念公演が京都で千秋楽! 漫才師の心得は…「売れることよりも生き残ることが大事」

「上方漫才協会」の十周年を記念して、東京、福岡、大阪で開催された『上方漫才協会 十周年記念 特別興行』が、8月2日(土)に京都・よしもと祇園花月で千秋楽を迎えました。この日は、見取り図やアインシュタイン、もりやすバンバンビガロ、エバースら人気芸人8組が出演! 豪華な顔ぶれで千秋楽を盛り上げました。

出典: FANY マガジン
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8組の豪華漫才師が勢ぞろい!

千秋楽は、上方漫才協会の中田カウス会長の挨拶からスタート。昨今の暑さに観客を気遣いながら、「セミがジャンジャン鳴いていますが、1匹だけ異常な鳴き方やな~……と思ったら嫁でした」と序盤からお客さんは大笑いです。

今回は歴代「大賞」受賞者のアインシュタイン(稲田直樹、河井ゆずる)、トット(桑原雅人、多田智佑)、見取り図(盛山晋太郎、リリー)、すゑひろがりず(南條庄助、三島達矢)が集結。

さらに第十回で話題賞受賞のバッテリィズ(エース、寺家)、同じく第十回で「文芸部門賞」受賞のエバース(佐々木隆史、町田和樹)、第八回で「劇場賞」のもりやすバンバンビガロ、そして「THE SECOND 〜漫才トーナメント〜2024」王者のガクテンソク(よじょう、奥田修二)という豪華な顔ぶれが勢ぞろいし、選りすぐりのネタで会場を笑いの渦に巻き込みました。

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「20キロ減量」見取り図・盛山の話題で持ち切り

続くカウス会長とのトークコーナーも大盛り上がり! 前半に登場した見取り図は、20キロ減量した盛山のダイエットの話題で持ち切りです。

「げっそり痩せたね~」というカウス会長に、盛山は7月30日発売の女性ファッション誌『anan』のバックカバーを飾る企画のためだったと説明。バックカバーだけでなく、誌面でもグラビアが掲載されているとのことで、そのポーズを再現する大サービスぶりです。減量期間中の食生活なども明かされ、カウス会長は興味津々で質問していました。

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後半のトークは、この日の漫才のトリを務めたアインシュタイン。お互いのエピソードトークが盛り上がるなか、話題は稲田の“顔”についての話に。

あるとき稲田が鏡に映った自分の顔に「うわあああ~!」と絶叫した、という出来事を河井が明かしてお客さんは大笑い。これを受けて稲田が「慣れませんよ、慣れるもんですか! 僕からいちばん(自分の顔が)見えてないのに」と語り、お客さんは再び大笑い。カウス会長も「そういうことか!」と納得していました。

「飲みの誘いを3回断ったヤツは除籍」

終了後の会見では、「上方漫才協会十周年」という大きな節目について、会長のカウスが思いを込めてこう語りました。

「よしもと漫才劇場、そしてこれをサポートする上方漫才協会。この2つができたことが、若手の漫才師に非常によかったと思います」

さらに上方漫才協会所属の漫才師たちの様子について、「とりあえず、みんな仲がいい。僕がこの世界に入ってきたころは、楽屋というのはカミソリの上を歩くような気分でした」と笑顔で説明します。

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また、漫才師の心得として「売れることよりも生き残ることが大事」と説き、こう続けました。

「じゃあ、何がいちばん大事かと言うと、一つひとつの舞台をM-1みたいなつもりで『これが、いちばん最高』という舞台にすること。そのような思いでやっている漫才師は残ります」

今年1月に、上方漫才協会の副会長に就任したアインシュタイン・河井は、「あまり(副会長ということを)意識しすぎずにいろいろやれたらな、というのがいちばん」とし、「劇場でごはんを食べられる後輩がたくさん増えるように」と前向きに語りました。

一方で、「飲みの誘いを3回断ったヤツは除籍」と“独自ルール”を披露し、バッテリィズ・エースに「お前、リーチやぞ!」と釘を刺す場面も。

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「実家のように感じている」

この日、集結した漫才師たちに「上方漫才協会」にへの思いを聞きました。

見取り図は、次のように話します。

「僕らは賞レースでなかなか結果が出なかったので、(上方漫才協会大賞は)初めていただいた賞ということで、大切に思っています」(盛山)

「上方漫才協会は、実家のように感じています。上方漫才協会があるから安心して仕事ができます」(リリー)

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トットは「僕らは、メディア出演はそんなにないんですけど、日々漫才をやらせてもらえるのは上方漫才協会があるからだと日々感じていて、その安心感がすごいです」(桑原)、「上方漫才協会があって本当によかったと思うし、真面目に漫才をしてきてよかったなと実感しています」(多田)と言います。

すゑひろがりずは「上方漫才劇場は“大きな木”。幹があって、芸人という枝が広がり大きくなっていく場所です」(三島)」と、若手漫才師にとって欠かせない存在であることをアピールしました。

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バッテリィズ・エース「最高です!」「どこが?」

ガクテンソクは“漫才師の自覚”について語ります。

「僕たちの世代って、全体的に『お笑い芸人さん』って言われるんですけど、上方漫才協会ができたことで、ひとくくりに『お笑い芸人さん』ではなくて、しっかりと『漫才師さん』と呼んでもらえるようになったのはうれしかったです」(奥田)

もりやすバンバンビガロは、カウス会長から「最初の『劇場賞』やったもんな」と促されると、「すごくうれしいですし、僕を発見してくれた場所。めっちゃ楽しいです」と活動の大きな励みになっていることを明かしました。

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一方、バッテリィズは、エースが「最高です!」と即答。まわりから「どこが?」とツッコまれると、「人数が多いところ」と答えて笑いを起こしていました。

エバースは「このなかで僕らがいちばん若手なんですが、芸歴が10年で上方漫才協会と同じ。エバースの歴史は上方漫才協会ありき」(佐々木)と語りました。

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最後にカウス会長が今後の展望として、今年9月からよしもと漫才劇場、渋谷よしもと漫才劇場、よしもと福岡 大和証券劇場などで、若手育成のための新しい試み『中田カウス 漫才のDENDO NEXT』を始動するという構想を発表しました。

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