“英国で星5つ”ノンスタ石田のショーが『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』に参戦! 「将来的に海外大型フェスに匹敵する規模に育てられたら…」

“世界で一番笑える一週間”をテーマに9月15日(月・祝)〜21日(日)の7日間にわたって、大阪・キタエリアで開催される国内最大級のコメディフェスティバル『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』。そのプログラムの一環として9月21日(日)に上演される『OSAKA COMEDY CIRCUS DOBA! DOBA!』(SkyシアターMBS)と『CHALLENGE』(HEP HALL)の2公演に、NON STYLE・石田明がメインアクトとして出演します。本番を直前に控えた石田が、両公演への意気込みや、気になる見どころを語りました。

出典: FANY マガジン
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ドーパミンもアドレナリンも笑いも“DOBA! DOBA!”

『CHALLENGE』は昨年、今年と2年連続、スコットランドのエディンバラ・フェスティバル・フリンジで上演された石田の作・演出によるノンバーバル作品で、さえないサラリーマンが成長していく、笑いあり涙ありのストーリー。言葉を使わないため老若男女、国や言語を問わず誰でも楽しめる内容で、昨年は現地で星5つの評価を受けるなど実績も申し分なしのショーが、大阪の地に“凱旋”します。

一方の『COMEDY CIRCUS DOBA! DOBA!』は、『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』のために作られた新作。ワールドワイドに活躍するパフォーマーが集結する本格的なサーカスと、石田が手がけるコメディ部分からなるハイブリッド方式のショーになっています。

出典: FANY マガジン
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「ドーパミンもアドレナリンも笑いも“DOBA! DOBA!”わき起こるような公演。海外のいいものも詰まってますし、日本オリジナルのよさもあります」と石田。

キャスティングには、エディンバラをはじめ海外のコメディフェスティバルで知り合ったパフォーマーたちとのパイプをフル活用し、「コミカルなものから『こんなすごいことできるの?』というものまで揃えた。ジャグリングも、皆さんが思っているよりもさらにハイレベルなものを見せられると思う」と自信をのぞかせました。

日本では“NON STYLE”に甘えてる!?

いずれも海外での“武者修行”経験が生きたプログラムになっていますが、石田にとって「外国での挑戦」にどんな思いがあるのでしょうか。

「得るものはすごく多いですよ。何より、日本では“NON STYLE”に甘えてるなっていうのがすごくありまして(笑)。海外に行くと僕のことなんて誰も知らない。でも、自分の『見てほしい』という気持ちが強ければ強いほど、その期待にちゃんと応えてくれるお客さんがいるから、すごく貪欲にはなりましたね。そこで得たハングリー精神を、今回の『OSAKA COMEDY FESTIVAL』でも存分に発揮したいなと思っています」

出典: FANY マガジン
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また、日本のお笑いのレベルの高さにも、改めて気づいたそう。

「海外のショーは演出がすごかったりはするんですけど、面白さに関して言うと日本も負けてないぞっていうのが正直な感想。海外で得たものと、日本でもともと培ってきたものを融合させて、大阪ならではのコメディフェスを作り上げたい」と目標を掲げました。

大阪で成功しなかったら「日本のコメディフェスの今後はない」

そんな思いから、『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』では自身が出演するプログラム以外にも、アドバイザー的な立場でかかわっているという石田。

エディンバラのほか、オーストラリアのアデレード・フリンジを見に行ったり、世界的に有名な韓国のノンバーバルショー『NANTA』を立ち上げたプロデューサーにインタビューしたりと、世界各地で吸収してきたコメディの表現方法を、今度は日本・大阪の地へ還元すべく意気込んでいます。

出典: FANY マガジン
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「“コメディフェス”を謳うだけではダメで、どれだけそれが日本のお客さん、大阪のお客さんに伝わるかが大事。大阪は全国的に見ても笑いに対して前向きな土地なので、日本でコメディフェスをするなら絶対に大阪。ここで成功しなかったら、日本のコメディフェスは今後もないと思う」と言い切り、「海外の方々から『見に行きたい!』『俺たちのショーを出したい!』と言ってもらえるような、でかいイベントにしたい」と夢を広げます。

今回を第一歩として、「将来的にはエディンバラ・フェスに匹敵する規模のものに育てられたら。梅田から難波まで、いろんなところにテントが立って……みたいなね」──石田の情熱は止まりません。

海外と日本の観客の違いは…

肌で感じた“海外と日本の観客の違い”については、「海外のお客さんは『どうせおカネ払って見るんやから、存分に楽しもうぜ』っていう(姿勢の)ほうが多かった」と答えます。日本ではタブーとされる「物語の途中にお客さんのリアクションをうかがったり、イジったりする」ことで、逆に最後まで集中して見てもらえるという点も大きな違いだったとのこと。

そのうえで、日本の観客に向けても、身構えることなく「今回は手放しで見てほしい」とメッセージを送ります。

出典: FANY マガジン
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一方、インバウンド向けの笑いについては持論も展開し、「英語がわかる人も、実は限られている。だから言葉を使わず挑戦することに重きを置いてます」とのこと。ノンバーバルと聞くと、言葉をいっさい使わないと思いがちですが、石田はこう説明しました。

「しゃべっていいんですよ。ただ言葉で笑いを取らない、“例え”とか言わないようにすればいいんですよね。いま起きている現象は、言葉を使わなくても伝えられる。そこらへんを僕は経験してきましたから」

ノンバーバルと真逆のしゃべくり芸も

さらに9月19日(金)には、SkyシアターMBSで開催される『MANZAI EXPO』にNON STYLEとして出演し、ノンバーバルとは真逆のしゃべくり芸を披露します。

大阪の舞台に立つ際、意識していることを聞かれると、「僕たちは『大阪やから』『東京やから』みたいなことで、意識的に変えることはないんです」と石田。ただひとつ、気をつけているのは「ラクしないように」。

出典: FANY マガジン
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漫才では、舞台上と観客の間に見えない幕があり、「それを壊せば壊すほどいい漫才とされるんですけど、大阪はその幕を向こう(観客)が奪い取ってくれる、みたいなところがあるんで、逆にラクしちゃうときがあるんです。そこは気をつけるようにしてますね」と独自の心構えを聞かせてくれました。

ちなみに、漫才を世界中の人に楽しんでもらいたいという気持ちももちろんありますが、「英語を使うと(翻訳を経て)味付けがざっくりしてくる。お笑いは、やっぱり日本語の細かいニュアンスが面白い」と分析。「だから、(海外の)皆さんに日本語を覚えてほしいなと思います。そして漫才を見てもらって、度肝を抜かせたいですね」と笑顔で語りました。

『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』の公式サイト:https://osaka-fringe.com/

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