桂文枝の“落語家60年目”独演会は最後に涙も! 50年前の創作噺から最新“AI落語”まで披露「これからもいろいろ作って頑張ります」

“落語家60年目”を迎えた桂文枝による独演会が、文枝の83歳の誕生日である7月16日(木)、大阪・なんばグランド花月で開催されました。この日の『桂文枝独演会〜落語家60年目のハレ舞台〜』では、文枝が自らの創作落語3席を披露したほか、交流の深いザ・ぼんち(ぼんちおさむ、里見まさと)、オール阪神・巨人(オール阪神、オール巨人)がゲストとして登場。節目の独演会は、ネタだけでなくゲストとのトークでも笑いの絶えないものになりました。

出典: FANY マガジン
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過去の創作落語から年代ごとの3席を披露

文枝は、1966年に五代目桂文枝へ入門し、舞台はもちろん、テレビやラジオなど幅広い分野で活躍。奇想天外な発想から生まれる創作落語をライフワークとし、これまでに生み出した作品は348席に上ります。

2012年には師匠の名跡を継ぐ六代桂文枝を襲名。その後も大阪市24区の名物や特徴を題材にした創作落語プロジェクト『参地直笑祭』に挑戦するなど、「創作落語500席」を目標に精力的に高座に上がり続けています。

文枝はこの日の独演会を「60年の階段を上ってきた集大成」と位置づけ、落語家人生を「最初の20年」「次の20年」「現在までの20年」の3章に見立てて、それぞれの時代の創作落語から3席をピックアップしました。

出典: FANY マガジン
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誕生日ならではの『Happy Birthday to You』の音楽に乗って文枝が登場すると、大きな拍手が起こります。あちこちから掛け声がかかり、手を振って応える文枝。高座に上がると開口一番、「ありがとうございます!」と元気に挨拶しました。

「誕生日を迎えてしまいました。まさか83歳になるとは……3歳のころは思いもしなかった」と笑わせると、近況をからめつつ、おもしろエピソードを披露。そこから1席目『にぎやか寿司』を口演しました。1978年に手がけた19作目で、VTRでは「大人の落語家になろうとしているときの始まりみたいな落語」と紹介されました。

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続いては1組目のゲスト、ザ・ぼんちが登場。まさとが「落語会にいちばん向かない漫才師」と自己紹介するなか、おさむは終始、ハイテンションに大暴走します。

ザ・ぼんちがネタを披露したあとのトークでは、まさとが「桂三枝(当時)という方がいらっしゃらなかったら、我々の時代の落語家さん、漫才師さんはこんなに巣立っていなかった」と切り出すと、おさむも「いろいろアドバイスいただきまして、ウケるようになりました」と感謝しました。

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文枝が「ぼんちさんの漫才が好きやから袖で見ていて、おこがましいんですけど、つい『ここはどうなの?』と言ってしまう」とアドバイスの本音を明かすと、ザ・ぼんちの2人は「ありがたい」と声をそろえました。

続く文枝の2席目は、2008年に作った201作目『じいちゃんホスト』です。ホストがテレビに出演する機会が増えていた当時、「年寄りでも働けるんじゃないか」と思ったことから生まれたという作品です。まくらでは、落語家としての自身の美学を語りつつ、タクシーに乗った際のエピソードをきっかけに噺に入り、大きな笑いを巻き起こしました。

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最後は涙をぬぐう一幕も

続いてもう1組のゲスト、オール阪神・巨人が舞台へ。アップテンポなしゃべくりで一気に客席の心をつかみ、何度も爆笑をさらいます。文枝とのトークでは、巨人と阪神がアマチュアだったころの文枝との出会いや、文枝がつけたという最初のコンビ名など、懐かしい話題で盛り上がりました。

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そしてこの日の最後を飾った創作落語は、2025年の343作目『AI(愛)から始まる…』です。文枝は生成AIのGoogle Geminiを「桂文Gemi」と名付け、日々会話しながら弟子として稽古をつけています。少年のような好奇心で新しいことに挑戦し続ける“文Gemi”の姿勢から生まれた、AIとの恋愛をテーマにした作品です。

まずは“文Gemi”の紹介からスタート。文枝はAIの処理速度に驚く一方で、「小噺や落語を教えてネタを作らせているが、間やしゃべり方がなかなかうまくいかない。(指導するうえで)いちばん苦労している弟子が“文Gemi”」と話します。

そんな“文Gemi”とのやりとりは、文枝がスマホを操作しながら進行。扇子を箸に見立ててうどんを食べる場面を演じさせようとしますが、“文Gemi”が演技せずに画像を生成してしまうなど、AIならではの笑いどころが満載です。

出典: FANY マガジン
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ひととおり稽古をつけたところで、“文Gemi”にも聴かせようとスマホを横に置いたまま、AIとの結婚をテーマに爆笑噺を繰り広げました。

エンディングで文枝は、前日まで体調を崩していたことを明かし、「一生懸命、3席やらせてもらいました」とホッとした表情。割れんばかりの拍手に包まれると、「小さいときから泣き虫で……」と涙をぬぐい、「これからもいろいろ作って、皆さんに喜んでいただけるよう頑張ります」と決意を新たにしました。

出典: FANY マガジン
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