入社が決まって「わっちゃーと思った」!?
吉本興業・岡本社長が兵動大樹とガチンコトークで秘話連発

『人志松本のすべらない話』でもおなじみ、話芸の達人、矢野・兵動の兵動大樹が、さらにワンランク上のラジオパーソナリティーを目指すべく、自身が夢中になったラジオ界のレジェンドたちをゲストに迎えて対談する『兵動大樹の十番勝負!』(ABCラジオ)。これまで原田伸郎、浜村淳、西川のりお、笑福亭鶴光、山本浩之、桂南光、オール巨人という錚々たる顔ぶれと、がっぷり四つに組んでトークを繰り広げてきたこの番組に、8月8月(月)、吉本興業の岡本昭彦社長がゲスト出演しました。兵動も「決まってから本気でビビりあがった」と語る夢の共演を、収録スタジオからレポートします。

大学に7年行くためのアリバイ作り

出典: FANY マガジン
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兵動は「本当に、一度ガチでお話を聞きたいなと思っていた」と岡本社長を紹介。普段は「岡本さん」と呼んでいるので今日もいつもの呼び方で……と断りを入れつつ、さっそくトークがスタートします。

まずは幼少期までさかのぼって生い立ちを聞いていくことに。奈良市出身の岡本社長は現在55歳。中学・高校では野球に熱中し、好きなアイドルは山口百恵と中森明菜。ほぼ同世代で共通項も多いことを知った兵動は、ノリノリになり「子どもの頃、なりたかったものは?」などと質問が止まりません。

続いて、吉本興業に入社した理由を直撃。大学時代はアメフト部に所属し、あまりの居心地のよさに「このままいときたいと思った」ため、2年留年して6年まで在籍。さらにもう1年行くつもりでしたが、親から「頼むから卒業してくれ」と言われてしまいます。それならば、親が納得するほど知名度があり、かつ自分には入れないような会社を受けようと思いましたが、バブル期だったこともあり、大企業は早々に採用活動を終了。「なぜか吉本だけが募集していたんです。ここなら親も絶対知っているけれど、入れない会社。入社試験に落ちて大学に7年行くためのアリバイ作りで受けました」と意外な志望動機を明かしました。

しかし、意に反して合格の連絡が届きます。岡本社長はこのとき、「わっちゃーと思った」と笑わせます。ただ、「親の喜びが尋常ではなかったので、(7年目は)観念した」と当時の胸中を語りました。

いま若手芸人は“劇場”を目指す

出典: FANY マガジン
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入社1年目は、吉本新喜劇に配属。ちょうど「やめよっカナ?キャンペーン」で、チャーリー浜が全国的にブレイクしていた頃です。「今まで生きてきた24年間で、およそありえないことが毎日ある」というほど波乱万丈な世界にいきなり放り込まれた若き岡本社長。入社して2カ月のころ、稽古のスケジューリングを任されるも大失敗、「大人が大人にこんなに怒るんやと思って……。31年経っても覚えているくらい。すごい勉強でした」と当時を振り返る岡本社長に、兵動は「今考えたらありがたいですよね」としみじみ。

2年目からは東京に異動し、『ごっつええ感じ』出演メンバーを担当。「最初の2、3年は何やってるかわからない感じだった」と言いながらも、兵動が「筋トレ」を例えに「知らぬ間に仕事の筋肉をつけてくれていた」と表現すると、「そうですね。4年目、5年目くらい。しかも均整もとれてきて」と手応えを感じたそうです。さらに社長就任が決まった時の心境なども聞いていきますが、あまりの内容の濃さに兵動は「時間足らへんねんな〜」とつぶやきます。

トーク後半でキーワードとして挙がったのが「劇場」。お笑い第7世代など若手芸人と交流を持つようになった岡本社長は、「なぜか全員が“劇場”と言う。それが驚きだった」。自身が現場にいた頃、芸人たちはテレビを目指して切磋琢磨していたのに、今の若手芸人からは「NGKのトリをとりたい」「劇場にたくさん来てほしい」という声が大多数。岡本社長は「考えをはっきり変えていかなければダメだと感じた」と話しました。

”しゃべり師”を究めて

さらに、コロナ禍を振り返るトークも。「劇場に来てくれているファンの皆さまのありがたさを再認識した。いかに喜んでいただけるか、会社も芸人も突き詰めていかないといけないのではないか」と回顧。劇場からの生配信がスタートした時期の裏話や、「今後、吉本興業はどこに向かっていくのか?」といった突っ込んだ話も飛び出します。さまざまなメディアやプラットフォームが林立し、芸人たちが活躍する場もますます広がる昨今ですが、「結局、リアルに戻ってくる。新しいことをやりにいくぶん、劇場、リアルを大事にしていかないと、どこを目指していいかわからなくなるでしょう?」と岡本社長。創業から110年不変の事業である吉本興業の二本柱、「劇場運営」と「芸人のマネジメント」の大切さを改めて語りました。

ほかにも、舞台袖でのおもしろエピソードなど、2人のおしゃべりは予定時間をオーバーするほどの盛り上がりに。エンディングで兵動は「むちゃくちゃ楽しい時間でした!」と大感激。岡本社長からは「おしゃべりの職人さんのごとく、“しゃべり師”という言葉を新たに作るつもりで究めてもらえたら。望むべくは、それを世界に伝えていくことができたらすごく素敵なこと」とエールが送られました。

出典: FANY マガジン
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収録終了後、岡本社長から兵動に誕生日をお祝いするケーキがプレゼントされ、一緒に記念撮影するなど、終始和気あいあいとしたひとときとなりました。

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