ロックの変じゃ! 武将様が『京都国際映画祭』であの大物ミュージシャンと奇跡の邂逅

秋を迎えて賑わう京都・西本願寺に、ご存じ「武将様とゴエ爺」が現れた! そんなニュースをキャッチしたFANYマガジンが現地を訪れてみると、10月11日(月)から17日(日)までリアルとオンラインのハイブリッドで開催されている『京都国際映画祭2021』をPRすべく、書院「虎の間」でなにやら密談中のふたりが——。さっそく、映画祭の思い出から京都のおすすめスポット、秘められた過去まで、とっておきの話を大放出してもらいました。

出典: FANY マガジン

武将様とゴエ爺は、ミサイルマン・岩部彰扮する「武将様」とザ・プラン9・浅越ゴエ扮する「ゴエ爺」によるユニット。いま流行りのネタはすべて“戦国時代の芸を現代の芸人がマネしたモノ”と主張しながら、さまざまな芸人のネタを戦国風にアレンジする芸風で、『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)にたびたび出演するなど話題になっています。

噛めば噛むほど味が出てくる…!?

──FANYマガジン初登場ということで、まずは自己紹介からお願いします。

武将様 武将様は直々に自己紹介なぞしたことがない。ゴエ爺!

ゴエ爺 なんと、すべて丸投げされましたぞ……。

武将様 いままでどれだけの戦に勝ってきたかとか、どれだけの軍勢を従えておるかとか、城がどのへんかとか……いや、城の場所はあまり細かく申すなよ。

ゴエ爺 わかりました、説明いたしましょう。こちらが“九州の龍”と呼ばれた男、武将様じゃ。全国を統一するため戦に駆け回っており、織田信長とは同期じゃ。(真田)幸村や武田(信玄)、上杉(謙信)といった名だたる武将たちと刀を交えておるが、いまだ戦には負けたことがない。そして拙者がゴエ爺。武将様の天下統一をお支えする身として、いろいろお助けしておるわけじゃ。

出典: FANY マガジン

──おふたりは京都と縁が深いとか。

武将様 まあ、この辺を牛耳ってるからな。本能寺の変で火を消しに行ったのも武将様じゃし。

ゴエ爺 あれは大変じゃった。

武将様 翌日は、明智(光秀)をボコボコにしに行って。信長とは同期であり友だちでもあったからのう……本能寺の最後の火は、武将様の涙の一滴で消えたと言われておる。

ゴエ爺 そういうことじゃ。

武将様 そのあと遅れて来た秀吉に「うまいことやっとけよ」と言うたので、史実には残っておらんが。

ゴエ爺 読者、まだ読んでるかなあ……。

武将様 いや、これはスルメと同じ。最初は硬いが、噛めば噛むほど味が出てくる。

ゴエ爺 なるほど、そういうことでございますな。皆の者、噛め噛め!

出典: FANY マガジン

──ゴエ爺様は、武将様が幼少のころからお仕えしているのですか?

武将様 けっこうえぐるようなことを聞いてくるのう。

ゴエ爺 それは、武将様を追いかけている者たちにも知らされていない、謎めいたところなんじゃ。

武将様 幼きころからゴエ爺に育てられた、とまでは言うておくが、経緯を話すにはまだ少々早すぎるな。

ゴエ爺 そうじゃ、そうじゃ。

紙吹雪まですべての小道具を自ら製作!

──長いお付き合いとのことですが、お互い信頼できるところ、直してほしいところはありますか?

武将様 「この日に宴を」と言うと必ず時間通りに来る。そして、武将様が「こういう戦がしたい」「こういう宴がしたい」と言うたときには、すごい立ち回りをしてくれる。出過ぎることなく武将様を立ててくれるが、「ゴエ爺の番」となったときのあの爆発力にも絶大な信頼を置いておるぞ。

ゴエ爺 おお、しっかり褒めていただいて……。

武将様 直してほしいのは、目の奥が笑うておらんところじゃ。これは宴の客人たちの間でも有名で、誰も本当の笑顔を見たことがない。まあ、ゴエ爺は関ヶ原で3万の首獲って“岡山の鬼”と呼ばれた男じゃからな。なかなか目の奥から笑うことはできんのじゃろうが、いつかはゴエ爺を心底笑かしてあげたいと思うておるぞ。

出典: FANY マガジン

ゴエ爺 武将様の素晴らしきところは、やはり企画力じゃなあ。さまざまな企画を練って、すべて自分で作り上げる。絵の才能も素晴らしいのう。そして、数々の小道具じゃ。武将様は城の者には決して作らせず、必ず自分で手作りされる。紙吹雪ですら人に作らせることはない。

武将様 いまは疫病がまん延しておるため、劇場で紙吹雪をまくことは禁じられておるが、まいた紙吹雪を客人たちがそっと持って帰ったり、それをお財布に忍ばせたりすると聞き、なおさら人に切らせている場合ではないと……それで自ら切っておるのじゃ。

ゴエ爺 すべての作品、小道具には、武将様の魂が宿っておるわけじゃな。ただ、もうちょっとほかの人にも作らせて、体を休めたほうがいいんじゃないかとは思うとる。天下統一に向けて、少し体力を温存していただければよいのじゃが……。

武将様 客人たちの笑顔を思い浮かべながら作る作業を、一度も苦痛と思うたことはないし、大変だと思うたこともないわ。

ゴエ爺 頼もしい限りじゃが、爺としてはちと心配じゃ。

武将様 楽しみながらやっておるので、心配無用じゃ。

出典: FANY マガジン

武将様、Everybodyに頭を下げる?!

──おふたりの「戦国寸劇」が大人気ですが、現代の芸人たちがそれと似たネタをやっていることについてはどうお考えですか?

武将様 「戦国寸劇」は、もちろんすべて戦国に生まれたものだが、それをふすまの奥から見ていた者がおるのか、何代と渡って受け継がれ、いまも演じられておるのであろう。そもそも「戦国寸劇」は武将様が作ったわけでもなく、戦国時代からある諸芸だから。「あるある戦国隊」も、もともとは伊達(政宗)と真田がやってたヤツで、現代には伊達と真田がいないから武将様とゴエ爺がやってるだけ。繰り返し、再放送みたいなもんよ。

──ネタとしてやっている芸人との関係は良好ですか?

武将様 お互い喜んどるけどね。武将様も諸芸の独り占めはよくないと思うので、お前たちが受け継いでいくのであればまあよい、みんなのものだ、と。よってモメたことはないな。

ゴエ爺 それなりに丁寧な口調でお伝えして、何度か、頭(こうべ)が下のほうにいったことはあるけれども……あれは、足がかゆかっただけかもしれんが。

武将様 先日は、えびばでぃ(Everybody)にもしっかりと頭下げに行ったもん。申し訳ない、と。

ゴエ爺 丁寧に説明だけはさせていただきました。

出典: FANY マガジン

内田裕也に「ロックやってんのか」と言われて思わず…

──『京都国際映画祭2021』が開幕中ということで、ぜひおふたりの京都での思い出もお聞かせください。

ゴエ爺 拙者は京都の寺子屋大に通って勉学に励みましてな。人生でも非常に大きな4年間を過ごしたゆえ、ふるさとのように思っておる。京都の澄んだ冬の空気も、暑い夏の空気も、いまとなっては懐かしく安心するものなんじゃ。

──おすすめのスポットはありますか?

ゴエ爺 拙者はそのころ、太秦(京都市右京区)の辺りに住んでおったのじゃが、広沢池の桜は非常にキレイじゃったなあ。拙者が二十歳のころの話じゃからいまはわからんが、人もほとんどおらんで……ただただ音もせず、ただただ桜がはらはらと散る姿、心に染み入った。

──武将様はいかがですか?

武将様 思い出はありすぎるほどあるが、1つ挙げるなら10代のころ、鴨川のほとりで信長とケンカをしたことじゃろうか。2時間ほど殴り合って、最後はふたりで寝そべって「お互い、やりたいようにやろうや」と。それが信長との最初の出会いで……。

出典: FANY マガジン

ゴエ爺 武将様、記者のペンが走っておりませぬ。

武将様 書いてる? ちゃんと聞けよ? 『京都国際映画祭』といえば、何年か前に武将様も呼ばれたんじゃが、控室におると突然、奥の扉が開いて内田裕也殿が……。

ゴエ爺 大物じゃ。

武将様 武将様に向かって一直線に向かって来たんじゃ。

ゴエ爺 まっすぐ、じゃぞ。

武将様 まわりの者が「こちらです」と言うのも聞かず、武将様だけを見て一直線で目の前に来て。武将様もこれは何事じゃと思って立ち上がったら、内田殿がひと言、「お前、ロックやってんのか」と。

ゴエ爺 髪の毛も立っておるし、なにか感じるものがあったんじゃろうなあ。

武将様 武将様、思わず「はい」と言うてしもうた。

ゴエ爺 気迫から逃れられんかったんじゃ。

武将様 内田殿は「そうか」と言って帰っていったが、もうちょっと踏み込んできてたら刀抜くところよ。

ゴエ爺 “ロックの変”じゃな。

出典: FANY マガジン

──(笑)。貴重なお話をありがとうございました。最後に、今後の野望を教えてください。

武将様 全国をぐるぐると回りながら珍道中なんかもしていこうかと。衹園(京都・よしもと衹園花月)でのみ宴をやっておるので、観たいけれども来られないという遠方の者たちのために、いろんなところを回って宴ができればと企画しておるところでござる。

ゴエ爺 もちろん拙者もご一緒しますぞ!

武将様 当然よ、ゴエ爺の予定をまず押さえておるわ。

ゴエ爺 早く全国の民に会いたいもんじゃのう。

出典: FANY マガジン

武将様とゴエ爺のふたりが、京都国際映画祭の映画やアート展示の開催情報を紹介するSNS特別企画『戦国瓦版~京都国際映画祭ノ巻~』が、京都国際映画祭公式Twitterで発信中。毎回、動画の最後で武将様が繰り出す“総括”注目です。

京都国際映画祭公式Twitter はこちらから。

イベント概要

『京都国際映画祭2021』
開催日:10月11日(月)~17日(日)
※コア日程は16日(土)、17日(日)
チケット:プログラムによって有料・無料あり(有料チケットは1,000円)
場所:よしもと祇園花月(京都市東山区)、京都市京セラ美術館(京都市左京区)、ヒューリックホール京都(京都市中京区)など

公式サイトはこちらから。
FANYチケットはこちらから。

関連記事

関連ライブ配信

関連ライブ