チョコレートプラネットの長田庄平と松尾駿、パンサーの向井慧、菅良太郎という4人が扮する鼻詰まり系ヴィジュアルバンド「美炎-BIEN-」が、11月4日(金)に初のワンマンライブに臨みました。9月にリリースされた1stフルアルバム「White Tissue」を引っさげて臨んだ今回のライブ『美炎-BIEN- Solo Karte 〜慢性鼻炎集団回診〜』のチケットはソールドアウト。人気番組「有吉の壁」(日本テレビ系)で生まれた美炎だけでなく、彼らに曲を提供したヴィジュアル系バンド・NIGHTMAREのメンバーも登場し、興奮のるつぼと化した会場の様子をレポートします。
「ちょっと待ってくれ」とぐったり
今回のライブ会場となった東京・Zepp Hanedaには、メンバーのコスプレなどに身を包んだ“慢性鼻炎”(美炎ファンの呼称)たちが大集結。ステージ上には、たくさんのスモークがたかれ……と思いきや、よく見ると加湿器が並んでいます! 開演前には美炎メンバーによる各曲の振り付けVTRが流れ、“慢性鼻炎”たちの期待は高まるばかりです。
ライブの幕開けは、ピンスポットを浴びたドラム・Kafun(チョコプラ・松尾)によるソロアクト。音が先行し、後から追いかけるようにドラムを叩くKafunならではの演奏スタイルに、客席からはクスクスと笑い声が漏れます。続いてギターのZumari(パンサー・向井)、ベースのDust(パンサー・菅)が姿を表すと、会場からは大きな歓声が。最後にボーカルのKushami(チョコプラ・長田)が登場し、“慢性鼻炎”たちのテンションが一気に上がったところで代表曲「鼻水木」が披露されました。
「Zepp Haneda! 詰(づ)まっていこう!」と会場をあおったKushamiは、「最初に『有吉の壁』(日本テレビ系)で(美炎を)やったときは、こんなになるとは思っていなかったので、オレたちも本当に嬉しいです」と喜びを伝えます。
続いて、「HOUSE DUST DEVIL」「BOX LOVe」の2曲を全力パフォーマンスすると、Kushamiは急に「ちょっと待ってくれ」とぐったりした様子……。両鼻の穴をティッシュでふさぐと予想以上に酸素吸入量が制限されてしまうようで、Zumariが「やっぱり鼻詰まったままでZeppで歌うのって辛い? 酸素足りない?」と気遣いました。
なぜか始まる「ゲームコーナー」!?
ここで、Kushamiの「コーナー!」というコールとともにヴィジュアル系バンドのライブでは珍しいゲームコーナーが……。Kushamiは「なぜコーナーをやるかというと、全曲やっても尺がぜんぜん埋まらないから」と身もフタもない理由を説明します。
「⾵圧ティッシュご臨終チャレンジ」は、ブロアーから出る強風で仲間の顔に何枚ティッシュを重ねられるかを競います。「Zepp Hanedaでやることかね!」というZumariのツッコみをよそに、ゲームが始まります。投げたティッシュの飛距離を競う「ティッシュ投げ」でも、盛り上がりました。
Kushamiが名曲「ROSIER」をカバー
そしてライブは美炎がリスペクトする“アーティスト”たちのカバーパートへ。Kushamiは、鼻に詰めたティッシュを外し、「カバーなので外しますね。(カバーする)アーティストは詰めていないから、ちょっと違っちゃうから」とスタンバイします。
まずは、長田のキャラの九城伸明「ピエロンリー」、葛根湯太「かぜのうた」を熱唱。そして、Mr.Parka jr. feat. Dr.Turtleneckの「Mr.Parka jr」では、サビの「カブれカブれカブれ」を連呼するパートで“慢性鼻炎”たちが頭とペンライトを振り、客席全体が大きくうねります。そして、美炎の「fire nose..」を作曲した河村隆一が所属するヴィジュアル系バンドのカリスマ・LUNA SEAの名曲「ROSIER」を歌い上げると、盛り上がりは最高潮に達しました。
KushamiがKafunのにわかに信じがたい習性を隠し撮りした衝撃的なVTRが流されたあとは、ふたたび美炎の「木漏れ鼻」、そしてボーカルをZumariに代わって「口呼吸」をパフォーマンス。Kushamiは全力のロボットダンスやムーンウォークで盛り上げ、「歌うよりしんどかった」と後悔の表情を見せました。
NIGHTMARE登場に「ホンモノ呼んじゃダメじゃん」
続いて、「Stuffy nose insomnia feat.NIGHTMARE」のイントロが流れると、NIGHTMAREのボーカルYOMIとギターの咲人が登場! 客席からは悲鳴のような歓声が上がり、その圧倒的なパフォーマンスは“慢性鼻炎”たちをさらにヒートアップさせました。
“ヘアメイク担当が同じ”という縁でコラボが実現したNIGHTMAREと美炎。Kushamiは「盛り上げ方が違うよ。『ウェイウェイ』って言っていいんですね。歌詞にないから言っちゃダメかと思った」と感心します。Kafunも「プロはすごいよ、盛り上げ方が違う」と2人のパフォーマンスを絶賛。Zumariは「“ホンモノ”呼んじゃダメじゃん!」とツッコみつつ、「オレはモニターに『4番』って出たら4番の位置に出るようにしているけど、あんなに縦横無尽にやっていいんだ。気づいたら(咲人)と背中合わせで弾いてた」と興奮気味に語りました。
アンコールではもう1つの代表曲「鼻吹雪」を披露。Kushamiはさっそく「ウェイ! ウェイ!」と連呼し、Zumariに「すぐパクってたじゃん!」とツッコまれていました。
「お客さんがいると、恥ずかしい話、ノッちゃうね。これ(ステージからの景色)を目にして歌うと、いつもの数倍ブチ上げて歌っちゃう」と照れくさそうに語っていたKushami。ライブの最後には「こうやって日本全国を回れたらなって。世界にも行きたい!」と大きな野望を掲げていました。
ライブの模様はオンラインで11月11日(金)19:00まで視聴できます(チケット購入は同日12:00まで)
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。