芸歴40周年を迎える内場勝則が1月11日(水)〜17日(火)の7日間、大阪・なんばグランド花月の本公演で3年10カ月ぶりに吉本新喜劇の座長を務めています。1985年に新喜劇に入団し、1999年には吉田ヒロ、辻本茂雄、石田靖とともに座長に就任。ボケもツッコミも器用にこなす完璧さから“スーパー座長”と呼ばれ、2019年の座長勇退後も数々の舞台を引っ張ってきました。同じく座員の未知やすえとは、結婚30年を迎えるおしどり夫婦としても有名。今回は夫婦共演でもファンを喜ばせ、初日から大盛り上がりとなりました。
夫婦ゲンカあり、胸キュンあり
物語の舞台は、とある町の喫茶店。マスターの内場は、妻のやすえ、義母の若井みどりに頭が上がらない入婿として店を切り盛りしています。喫茶店のアルバイト店員(諸見里大介)や、向かいの店主夫婦(烏川耕一、浅香あき恵)、クリーニング店の店員(島田珠代)といった町内の面々に加え、嫁に出た内場夫婦の娘(岡田直子)と夫(吉田裕)、さらにはちょっぴり胡散臭い食品会社を名乗る男たち(アキ、松浦真也)など、個性豊かなキャストが物語を展開していきます。
内場はほぼ出ずっぱりで、ボケにツッコミに大活躍! 座員たちのちょっとしたミスも鋭いイジりで笑いに変えていくなど、衰えない“スーパー座長”ぶりを見せつけます。やすえとは、実生活同様、結婚30年の“真珠婚”を迎える夫婦という設定で、息の合った演技を披露。夫婦ゲンカあり、胸キュンありで大いに客席を沸かせました。
脇を固めるメンバーも、それぞれの魅力が全開。烏川と浅香がキャラを生かした軽妙なやりとりで笑わせれば、珠代はおなじみの「パンティーテックス」をはじめとするギャグで内場をえじきに。諸見里は物語をかき回すお騒がせ言動、吉田は意外性あふれる二枚目キャラで存在感をアピールしたほか、アキと松浦はイキのいい音ネタで爆笑をさらいました。
中盤からは、小さな秘密や勘違いが複雑に絡み合い、物語は思わぬ方向へ……。クライマックスで内場がやすえに贈る“愛の告白”まで、笑いいっぱいのひとときで会場を魅了しました。この模様は、2月4日(土)の『よしもと新喜劇』(MBS)で放送予定です。
久々の座長は「やっぱり、いいなあ」
終演後の囲み会見には、内場、やすえ、吉田が出席。内場は、初日の公演をしみじみと振り返ります。
「久しぶりの座長で、自分のことより、まわりのことが気になって……。でも、すべてにおいて充実感があります。やっぱり、いいなあ」
やすえは、この日を迎えられたことに感謝します。
「舞台に出てらっしゃる先輩方も後輩の皆さんも、笑顔でニコニコして『舞台楽しいな』って言ってくれている袖の声を聞いて、やらせてもらってよかったねって。ありがたく思っております」
内場が緊張しているところをあまり見たことがないという吉田は、「1回目(公演)でマスクつけて舞台に出ておられるのを見て、『緊張してはるんかな』と。それを見て僕らもピシッとなった」と心境を明かしていました。
芸歴40周年と結婚30年が重なり、「それをからめて2人の舞台ができればなと思った」という内場はこう感想を語ります。
「今回、話をいただいたときに、まずそれをしたいなと。皆さん、けっこうあたたかく迎えてくれて、『あんたらやったら、しゃあないなあ』みたいな感じでやっていただけた(笑)。やってよかったなと思います」
すかさず、吉田から「みんな(夫婦のシーンで)本気でヒューヒュー言うてましたよ!」とツッコミが入りました。
夫を尻に敷く恐妻役だったやすえは、舞台上でいくつかミスがあったといいます。
「(内場に)ちょこちょこ目でダメ出しされてましたが、舞台の上では絶対に引かなかった。間違ったけど(役に入り込んでいるため)『ごめん』とは言わないので、来週ぐらいに謝りたい。今週1週間は役として強い嫁なので…って、いつもですけど(笑)」
記者から、劇中での内場からやすえへの“愛の告白”について「本心ですか?」と質問が飛ぶと、横からやすえが「改めて聞くことですか?」と記者に詰め寄って笑わせる一幕もありました。
ズバリ、「内場の魅力は?」との質問にやすえは次のように答えます。
「舞台に立ってる内場くんが好きで尊敬している。尊敬できる人を選んでよかったなって、いまでも思いますし、夫婦で共演させてもらえてることもありがたいですし、それを皆さんが笑いに変えてくださってますし……」
やすえが「まあ、全部が好きでーす」と笑顔でのろけると、座員同士のカップルとしても2人の後輩となる吉田(妻は前田真希)は「素敵な部分しかない。憧れのご夫婦なので、僕たちもこうなれたらなと思ってます」と話しました。
内場勝則が3年10カ月ぶりに吉本新喜劇の座長を務めている「なんばグランド花月 本公演」は1月17日(火)まで公演中!
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