千鳥・ノブが“死にゲー”で世界進出「オレには1銭も入らない」 吉本×Robloxが東京ゲームショウでアピール

「ゲーム版YouTube」と言われ、2億人以上のユーザーを有するゲーミングプラットフォーム「Roblox(ロブロックス)」のコンテンツ開発をする吉本興業の「FANY X Lab on Roblox」が、9月21日(木)~24日(日)に千葉・幕張メッセで開催された国内最大規模のゲームイベント「東京ゲームショウ 2023」に出展しました。業界関係者を対象にしたビジネスデーには、ロンドンブーツ1号2号の田村淳やマヂカルラブリーの野田クリスタルがステージイベントに参加してRobloxの魅力を語り尽くしました。

出典: FANY マガジン
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「FANY X Lab on Roblox」は、吉本興業ホールディングス傘下でデジタルコンテンツなどを扱う株式会社 FANYと株式会社YDCが、Roblox上でのコンテンツの企画・開発・パブリッシングを行うGeekOut株式会社とともに今年5月に設立。Roblox上で、吉本興業が保有するIP(知的財産)をはじめ、グローバル展開を見据えたさまざまなパートナーとコンテンツを開発しています。

ロンブー淳「僕が活躍するゲームを作ってほしい」

初日の21日(木)にアリーナステージで開催されたのは、ロンブー淳がMCを務めるパネルディスカッション「Roblox が解き放つ新たな可能性:日本におけるクリエーションの未来」。パネリストにRobloxの日本代表を務めるアリ・ステイマン氏、FANYの梁弘一社長を迎え、3Dの“没入型体験”という新たな表現を可能にするRobloxが、これからのエンターテインメントやビジネスにもたらす変化や広がりについてディスカッションしました。

Robloxは現在、世界で約6500万人のデイリーアクティブユーザーを誇るグローバルプラットフォーム。淳は、「僕もRobloxで何か作ろうと思っているし、肖像権も多少開放するので、僕が活躍するゲームを作ってほしい」と、すでに興味津々の様子です。

出典: FANY マガジン
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「(Robloxによって)タレントとゲームやゲームクリエイターとの距離がぐっと縮まった気がするんですけど、アリさんは吉本興業と組むことで、どんな世界になると思いますか?」

淳がステイマン氏にこう質問すると、こんな答えが返ってきました。

「Robloxの素晴らしいところは、プラットフォームであること。そこにたくさんの開発者やクリエイターが参加します。芸人さんたちなら、私たちがいままで想像もつかなかったものを作り出してくれるのではないかと期待しています」

出典: FANY マガジン
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これに対して、梁社長は吉本興業がRobloxと組む理由をこう語りました。

「芸人の活躍の場が広がると思いました。(デイリーアクティブユーザー)6500万人という数字、すでに整っているグローバルな環境、芸人さんに仕事をたくさんつくるという意味では、クリエイターにもなれるし、アバターなどのIP、インフルエンサーにもなりえます。Robloxはゲームだけのプラットフォームではないので、お客さんが参加できるようなお笑いライブをやったり、Roblox上の劇場にずっといる“Roblox住みます芸人”なんかもできるかもしれない」

それを聞いた淳は「それは可能性が広がりそう!」と目を輝かせました。

出典: FANY マガジン
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マヂラブ野田「ゲームで世界進出を狙いたい」

22日(金)には、GeekOutのブース内で「FANY X Lab on Roblox」のスペシャルステージを開催。第1部では、マヂラブ・野田とMCのGAG・ひろゆきが登壇しました。

GeekOutの巨大なブースでは、実際にRobloxの操作体験ができたり、野田が総監督を務めて制作された「スーパー野田ゲー」のコーナーを設置。野田はイベント前にもブースに現れ、“ゲーム業界人”として来場者たちとの名刺交換にいそしみました。

出典: FANY マガジン
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今回、発表されたのは、千鳥・ノブが100万円を出資して話題となったゲーム「信 ~NOBU~」のRoblox版「NOBU PROJECT」。前作ではNOBUが主人公でしたが、今回はプレイヤーが巨大なNOBUと対決。何度も“デス”しながらも力を合わせてNOBUに挑む、いわゆる“死にゲー”です。グラフィックも2Dから3Dへと進化したこのゲームの開発経緯について、野田はこう説明しました。

「Robloxさんから声をかけてもらって、野田ゲーを1本作らないかと。しかも、けっこうデカい、ちゃんとした、いいゲームを作れるということで、こちらも気合が入りました。それで、『スーパー野田ゲーWORLD』に入っていたゲームのなかで、とくに気合が入っていた『信 ~NOBU~』をリメイクしたいと思いました」

出典: FANY マガジン
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MCのGAG・ひろゆきから「野田ゲーは、いわゆるバグや必勝法もユーザーを惹きつける魅力でしたが……」と振られると、野田は「今回は見つからないと思います」と即答。「Robloxという開発環境がすごすぎて、ちゃんとしたものができあがっています。操作にも違和感はないので、そこは安心してください」と自信を覗かせます。

肝心のノブに許可はとったのかと聞かれた野田は、「てっきり話がいっていると思ったら、全然いっていなくて……。先日、(ダウンタウン)松本人志さんの還暦会で初めて話しました」となんとも緩い回答。そのうえ、ノブの許可を1回だけとって、実際には「NOBU2」「NOBU3」と大量の続編を作る計画を明かしました。

ここで、スタッフが千鳥・ノブ本人に「NOBU PROJECT」の制作決定を報告したときのVTRが流されました。ノブは「Roblox、意味がわからん」「オレには1銭も入らない」「100万円返せ」など終始不満げな様子で、会場の笑いを誘っていました。

出典: FANY マガジン
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野田は今回のRobloxへの移植を契機とした、グローバルな野望も明かしました。

「海外でノブさんを浸透させたい! ゲームは『ゴット・タレント』(イギリスやアメリカで人気の世界的オーディション番組)の次に(世界進出の)チャンスがあるんじゃないかって思っていて、僕が芸人をゲームに起用する理由は、ゲームで世界進出を狙いたいからです。ノブさんが海外旅行に行ったら、(現地の人々に)囲まれるくらいにしたいです!」

Robloxから生まれるスターに期待

第2部には、引き続きMCのGAG・ひろゆきと、FANY新規開発事業部の担当者が登壇。Roblox内のバーチャル劇場「月面劇場」を中心に「FANY X Lab on Roblox」の展望などを紹介しました。

「月面劇場」は、バーチャル空間上の月面を探索し、お笑いイベントやライブビューイングなどが楽しめるコンテンツ。すでに、多くの“オリゴ糖”獲得を目指す「無限ジョイマン」や、落とし穴を駆使して「スー」をもらう「ダイアン落とし」などがリリース中で、イベントではミニゲームのデモンストレーションも行いました。

出典: FANY マガジン
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FANY担当者は、「FANY X Lab on Roblox」の魅力や今後の可能性について、こう語りました。

「なかなか劇場へ足を運べないという方も多いと思いますが、(月面劇場は)世界中の皆さんに観ていただくことができます。豊富な機能に今後、さらに新たな機能が追加されていくので、ネタだけではなく、タレントのバーチャルライブ配信や、アバターでの視聴体験など、新しいエンタメの開発やご提供の可能性もあるのではないかと考えています。
また、クリエイターに還元できることも魅力で、芸人さんのデジタルアイテムを購入して応援したり、ファンクラブみたいなこともできるかな、と。『FANY X』というブランドなので、吉本興業の芸人に限らず、他事務所のアーティストさんが音楽ライブをやったり、Robloxのクリエイターが新たなことを始めて、ここからニュースターが生まれるなどオープンな場所にしたいです」

ひろゆきは芸人の立場を代表して、「こちらとしても非常に助かります!」と答え、大きな可能性を秘めた、Robloxという新たなステージに期待を寄せました。

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