吉本新喜劇の副座長の経歴を持つ寿一実が2018年、初代座長として旗揚げした『九州新喜劇』。2023年に故人となった寿の遺志を引き継ぎ、吉本新喜劇座員であり、熊本県住みます芸人の安井政史が後継者として再始動することになりました。それに伴い、吉本新喜劇のゼネラルマネージャーである間寛平から「九州新喜劇の“座長”を名乗るには、まずは、福岡にある吉本直営劇場を3日連続で満席にすること」というミッションを受け、安井政史の挑戦がスタートします。
2024年3月17日(日)に、その先駆けとなる公演『再始動!九州新喜劇~芸歴20周年安井政史の挑戦~』が熊本市の熊本市民会館シアーズホーム夢ホール大会議室で行われ、たくさんの観客で賑わいました。九州新喜劇立ち上げからのメンバーである田中健二やメガモッツをはじめ、ひのひかり智、カイキンショウ、メリコンドルとともに、大阪から新喜劇座長の酒井藍、安井と仲の良い諸見里大介が応援に駆け付け、一緒に舞台を盛り上げました。
様々な芸人が一緒に舞台を盛り上げ!
公演は午前と午後の2回開催。どちらも開場1時間前から老若男女たくさんのお客様が続々と詰めかけ、新喜劇が幅広い世代に支持されていることがうかがえます。本番ギリギリまでリハーサルが行われ、会場には緊張感が走ります。
開演前には、おなじみ、サ行が言えない諸見里による観劇前の注意事項が読み上げられると大きな笑いとともに拍手が湧き、続く間寛平のメッセージビデオで「どうか温かい目で見守ってほしい、政史を育ててあげてほしい」とコメントされると、会場は和やかなムードに包まれました。
いよいよ九州新喜劇の開演です。タイトルは安井の再始動にかけて『うどん屋息子の再始動』。今回のストーリーは、安井がバイト生として入ったうどん屋を舞台に繰り広げられる、親子の人情喜劇。頑固者のうどん屋大将(メガモッツ・池内祐介)と、酒癖が悪い大将の息子(メリコンドル・神宮聖也)は折り合いが悪く、周りの人間を巻き込み、一緒にトラブルを乗り越えながら仲直りをしていくという内容です。
新喜劇ならではのドタバタ劇で抱腹絶倒の1時間
まずは、常におかっぱ頭をいじられるベテランスタッフ(メガモッツ・中川どっぺる)と、ひたすらスリッパで頭をはたかれる客(メリコンドル・うっちーばーば)との掛け合いからスタート。そこへやって来るのが、見た目のクセも訛りも強いバイト生(安井)。早々に安井の持ちギャグ「イヤーン」が炸裂し、会場は笑いの渦に。
そこへ、うどん屋の向かいの喫茶店マスター(田中健二)、中国人留学生のバイト(カイキンショウ・ショウきん)も絡んでドタバタが続きます。
警官(ひのひかり智)登場シーンでは、いきなりベルトが落ちるというハプニングに見舞われ、登場からやり直し。さらに、職業体験として警官に付いてきた小学3年生の女の子(酒井藍)が加わり、舞台上はよりカオスな空間に。酒井の「鼻が食べられる」のワードに思わず会場の子どもが泣き出すという事態にみんなで笑った後、酒井の体当たりからの決めポーズに、会場との一体感が生まれました。
まさかのサプライズに思わず涙
と、ここで、同期である酒井と安井の大阪時代のエピソードのばらし合いが始まります。酔うと駅伝クイズを始める安井に迷惑をしているという酒井、自宅トイレの便座を酒井に壊された安井。両者のリアルエピソードに爆笑が生まれた中、締めくくりとして、安井の新しい挑戦をみんなで応援しているという酒井からのサプライズメッセージ。安井が思わず涙を流したことで、会場は温かい空気に包まれました。
安井の「汗と涙は混ざるんですね」の一言で場面は戻り、借金取りのチンピラ(カイキンショウ・カイラ)と用心棒(諸見里大介)が登場。諸見里が滑舌の悪さと妙な体の動きでしっかり笑いをかっさらい、舞台はいよいよクライマックスシーンへ。
大団円を迎え、大喝采で舞台終了
人質となった大将を助けようと、演者が畳み掛けるようにボケる新喜劇ならではの展開が続き、最終的には酒井の体をボーリングの玉と見立ててチンピラを確保。親子は無事に仲直りをして幕を閉じました。
カーテンコールでは、諸見里が「まさはるも喜んでいる」と安井の父親を名指し。実は観客の一人として混じっていたご本人が舞台に向かって手を振る場面もあり、会場は最後まで笑いに包まれました。安井は「福岡の劇場を3日間満席にして座長になるという間寛平さんとの約束を果たすべく、これからもがんばるので応援よろしくお願いします」とコメント。大喝采の中、公演は終了しました。
舞台以外でも盛り上がり!
安井が週に1回パーソナリティを務めるラジオ番組、RKK熊本放送「ラジてん」の仲間たちが応援に駆けつけてくれました。手作りのメッセージボードと安井のお面に、彼らの深い愛情を感じます。
また、球磨焼酎案内人で球磨焼酎大使でもある安井政史。会場ロビーでは、福田酒造バックアップのもと自らブレンドしたオリジナル球磨焼酎「感じる樽神輿イヤ~ん」と、「球磨焼酎で作った紅茶のリキュール」を販売しました。
終始和やかに行われた取材会見
田中による進行で行われた取材会見では、安井が九州新喜劇の座長に挑戦するきっかけ等について報告がありました。「新喜劇で九州に笑いを届ける」という寿の意志を継いだこと、間寛平のミッションを完遂する足がかりとして、まず、出身地である熊本で開催するために色んな方に協力してもらったことを熱く伝えた安井。
今回応援に駆けつけた酒井からは「安井さんは寿さんと同じように芝居を大事にし、若手と一緒になって新しいノリを生むパワフルな人。座長に向いていると思う」とコメント。諸見里も「真面目で芝居が大好きな安井さんなので期待しています」と笑顔。九州新喜劇の立ち上げから所属しているメガモッツも「安井さんが大好き」と、今後も一緒にやっていく意志を覗かせました。
今回の公演終了後、安井が開口一番に「手応えを感じた」と言わしめた新生九州新喜劇。「まずは座長になり、仲間たちの力を借りながら新喜劇で九州を笑顔にしていく」と意気込みを語った安井の座長への道をぜひ一緒に応援してください!
5月19日(日)は福岡で本公演を開催!
九州新喜劇の座長を目指すべく、間寛平に与えられたミッションをクリアするための登竜門公演が5月19日(日)に行われます。ゲストに内場勝則と未知やすえを迎え、よりパワーアップした内容をぜひご覧ください。
公演概要
九州新喜劇福岡本公演~もう一回やりますけん、笑いに来てくれんですか編~
日時:5月19日(日)開場 13:00/開演 13:30
会場:福岡市民会館小ホール
チケット:前売り3,000円、当日3,500円
九州新喜劇:安井政史、田中健二、メガモッツ、カイキンショウ 他
ゲスト:内場勝則、未知やすえ
チケット販売:FANYチケット、チケットぴあ(Pコード:525-316)、ローソンチケット(Lコード:83811)
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