“吉本新喜劇のシケメン”こと清水けんじによる公演『清水けんじの大笑撃新喜劇』が、9月19日（木）に大阪・なんばグランド花月（NGK）で開催されました。清水以外のキャスティングは当日までシークレットという趣向のこの公演に、スペシャルゲストとして登場したのは俳優のえなりかずき！ 人気座員もズラリと勢ぞろいして、驚きと爆笑が連続するステージになりました。
清水が八面六臂の大活躍！！
この公演は、清水が長年にわたって開催してきた『しみけんの絶対座長になりたいんや！』を継承しつつ、新たな笑いを届ける新シリーズ。客席を埋めたファンは、いったい誰が登場するのかドキドキしながら開演を待ちうけます。
咲き乱れる花々の映像に続いて、舞台に現れたのはスマホで話している清水。どうやら娘の手術代、治療費を稼ぐため、会社社長・西川忠志の暗殺を請け負った殺し屋の役どころです。
目的地への道中、黒スーツの男たちに見つかって囲まれますが、なんとか逃げ出し、そのまま客席通路へ！ ぐるりと1周しながら観客とハイタッチすると、黄色い声援が上がります。
「もうここで終わってもええぐらいうれしい」「（シリアスな設定は）単独ライブということで、どうしてもカッコつけてみたかった」と本音をもらして笑わせたあと、追っ手に捕まってしまう清水。
すると男たちが、こう問いかけます。「えなりかずきさんですよね？」──。定番の“そっくり”ネタに観客は大喜びし、これが物語の伏線に。
実は黒スーツの男たちは単なるお葬式帰りの一行。それに気付かない清水は、逃れるために「えなりかずき」と偽サインをして、ターゲットが宿泊している花月旅館へ。ところが、今度は運悪く“1万人目の宿泊客”になってしまうなど、何かにつけて目立ってしまいます。
清水は出演者たちのボケを一手に引き受け、八面六臂の大活躍！ 娘を思う父の表情など繊細な演技も交えながら、見事なツッコミと回しで物語を引っ張っていきます。
すっちーは、清水を担当するコンシェルジュだが実は……という役どころ。恒例の“飴ちゃんまき”は、清水との2人体制にバージョンアップ！？ 清水の娘の主治医役でVTR出演した島田一の介が「（セリフを覚えず）読んでるよね」とバラすなど終始やりたい放題で、清水とのやりとりもアドリブ満載で息の合ったところを見せました。
「だってしょうがないじゃないか」を披露
忠志と未知やすえが演じる実業家夫妻の娘に扮して、天真爛漫なキャラクターでボケを連発したのは酒井藍。女将役の山田花子のほか、多和田上人、金原早苗、森田まりこ、清水啓之ら旅館スタッフは、清水が自身のYouTubeで披露している「1人旅」や「こだわりの朝食」など、華麗なシングルライフをイジり倒します。
そしていよいよ、えなりが本人役で登場！ “偽サイン”の被害を告発するため、清水の前に現れます。予想外のビッグサプライズに客席からはどよめきと拍手が起き、「えなりかずきです」という自己紹介に「キャー！」と歓声が上がりました。
清水も、えなりのお馴染みのセリフ「だってしょうがないじゃないか」を生で聞いて大興奮。すっちーは、清水とえなりを何度も見比べると、「やっぱ（えなりのほうが）華あるわ！」と叫びました。
えなりは、周囲から清水だと勘違いされまくりで困惑。ワケアリ宿泊客役の今別府直之から「（ギャグのために）乳首をさわれ」と詰め寄られるなど、どんどん新喜劇の世界へと巻き込まれます。えなりが舞台を右へ左へと駆け回り、踏んだり蹴ったりな目にあう姿も新鮮で、何度も爆笑を巻き起こしました。
さまざまなハプニングに邪魔されながらも、ついに暗殺の機会をつかんだ清水でしたが、実は潜入捜査官だったすっちーに、すんでのところで阻止されてしまいます。クライマックスではやすえのキレ芸に加え、清水の娘役にMr.オクレという超ド級の隠し球も。ほっこりハートウォーミングな結末と「まさか！？」な真相まで明かされ、観客の心を最後までがっちりとつかんで離しませんでした。
エンディングでは、清水が改めて感謝の言葉。次回公演は来年3月ごろを予定していると発表され、またまた大きな拍手が起こりました。
