“とにかくおもしろい漫才”を審査基準として、毎年、熾烈な戦いが繰り広げられる漫才頂上決戦『M-1グランプリ』。史上最多となる6017組がエントリーした今回の大会は、12月2日(水)の準決勝を経て、ついに9組のファイナリストが決定! 直後の決勝進出者発表会見で、それぞれがM-1にかける意気込みを語りました。
決勝進出が決まったのは、インディアンス (田渕章裕、きむ)、真空ジェシカ(ガク、川北茂澄)、モグライダー(芝大輔、ともしげ)、ゆにばーす(はら、川瀬名人)、ロングコートダディ(堂前透、兎)、オズワルド(畠中悠、伊藤俊介)、錦鯉(長谷川雅紀、渡辺隆)、もも(せめる。、まもる。)、ランジャタイ(伊藤幸司、国崎和也)の9組。興奮冷めやらぬなか、麒麟・川島明がMCを務める会見に登場しました。
初の決勝進出は5組!
初めての決勝進出を決めたのは、真空ジェシカ、モグライダー、ロングコートダディ、もも、ランジャタイの5組。
ロングコートダディ・堂前は「3回目の準決勝でやっと決勝に行くことができて。初の決勝ということで、もっとチヤホヤされると思ってたんですけど、僕らの後輩のももも初めてで……(自分たちの決勝進出が)薄れるやん! って思ってます」と毒っ気のあるコメントで笑いを誘います。さらに、決勝進出メンバーを「“週4でお笑いライブを観に来てるお笑いファンが高熱のときに見る夢”みたいなメンバー」とたとえると、MCの川島も「確かに混沌としたメンバー」と同意していました。
もも・まもる。は「嬉しいです。……嬉しいです、しか出ないですよね?」と周囲を見回します。初々しい様子を見ていた川島が「成人式で、調子に乗って前に出て来た人みたい。市長のマイクを奪ったものの、何も言うことがないみたいな」と絶妙にたとえると、ほかのファイナリストや報道陣から大きな笑いが起こりました。
ちなみにエントリーナンバー1桁台の決勝進出は、過去大会も含めてももが初めて。せめる。が「M-1に名を刻めたのかなと。もう負けてもいい」と言い出すと、まもる。は「よくない! よくないやろ!」と慌てて否定していました。
インディアンス・きむはホクロを除去
昨年のM-1では、敗者復活戦から勝ち上がったインディアンス。田渕は「ストレートで(決勝に)行くのが目標だったので、だいぶ嬉しいです」としみじみ語り始めたかと思えば、「今年はきむとマジで優勝しようと約束して頑張ってきたので、嬉しい。嬉しいという言葉しか知らんから使いますけど、ほかにあったら教えてください! 嬉しいという言葉以上に嬉しいです!」とまくし立てます。
一方、今年、顔にあったホクロを除去したというきむ。田渕によると「劇場出番の1回目と2回目の間に取った」そうで、川島は「ホクロの次はM-1を獲るしかないということですね!」と上手い合いの手を入れました。
3年連続の決勝進出となったオズワルドは、畠中が「自分のことのように嬉しい」と冗舌に語り出すと、伊藤が「畠中って知り合いが多いとボケるんです。今日は地下ライブでずーっと一緒だったメンバーが多いので安心してるみたいです」とすかさずフォロー。
その伊藤が、M-1をめぐる“ジンクス”を語ります。2年連続で自分たちの前に出たコンビが、準決勝では決勝進出を決め、決勝では優勝しているとのこと。「2019年の準決勝はトム・ブラウンさん、決勝はミルクボーイさんで。昨年の準決勝は、おいでやすこがさんで、決勝はマヂカルラブリーさんだった。今年は僕らの前がももで。SNSを見たら、“ももは決勝確定”と書かれてた。すげぇイヤな役割!」と吐き出しました。
「優勝は運ですよ!」
ゆにばーすは2年ぶり3度目の決勝進出。以前からM-1で優勝したら芸人をやめると公言している川瀬は「またやめる機会をいただけました」と挨拶したあと、「(パチンコで言う)“確変”に入りました。あとは10分の1を当てるだけです」と言い切ります。
「知らないでしょうけど、優勝は運ですよ!(決勝進出者は)みなさん面白いので、誰をマークするとか、誰がすごいとかではない。とにかく運です」
川瀬の運についての話はまだ続き、以前は「徳」を積むために予選のたびに会場を掃除してから帰宅していたものの、「2018年の決勝で死ぬほどスベってから、徳を積んでおりません! フラットな運で勝負したいと思います!」と宣言。困惑気味の川島から「いまヘンな空気になっていることは伝わってますか?」とツッコまれていました。
一方、相方のはらも「優勝したら、私もやめてやろうかなって」とポツリ。「優勝して賞金をもらって退社する。これが本当の寿退社ではないでしょうか!」と言い切って、かつて舞台にマイクを置いて芸能界を去った山口百恵さながら、マイクを中央に置いて直立不動。はらの突然の発言に、川瀬も「初めて聞きました」と笑いながら、慌ててマイクを拾いました。
優勝賞金で50万円の車を10台
報道陣から、恒例となっている優勝賞金の使い道についての質問も。
もも・まもる。の「将来のために全額貯金します!」という返答に、周囲のファイナリストから「見た目と発言がズレてる」とのツッコミが。せめる。は「おばあちゃん、お母さん、お兄ちゃんに100万円ずつ渡して。家庭が複雑でお父さんは4人いるんですけど、お世話になってる2人にだけおカネを渡したい」と明かして、周囲を困惑させます。
一方、ロングコートダディ・兎が「堂前に少しおカネを借りて、自分の船を買いたい」と語ると、堂前は「その余ったおカネで小さな喫茶店を作りたい」と笑います。
オズワルド・伊藤は「100万円ずつ家族に渡して、残りはおさむ師匠にあげようと思ってます」と断言。畠中は「ABCお笑いグランプリの優勝賞金で50万円の車を買うことになったんですけど、同じものを10台買おうかな」と飄々と答えました。
また、昨年のM-1決勝後、優勝したマヂカルラブリーをめぐって起きた「漫才論争」について、川瀬には“因縁”がある様子。
「記事に対して(コメントを添えて)引用リツイートをしたところ、爆裂に炎上して。(優勝したら)その時に悪口書いて来た奴らに3,000円ずつ払うんで、ライブで徹底議論したいです! 1回、決着つけましょう!」
はらは「どうやったら下ネタで笑う世界ができるのかを研究する費用に使いたい」と大マジメに語りました。
『M-1グランプリ2021』決勝は、12月19日(日)18:34からABCテレビ・テレビ朝日系列で生放送。審査員はダウンタウン・松本人志、オール阪神・巨人・オール巨人、上沼恵美子、立川志らく、中川家・礼二、サンドウィッチマン・富澤たけし、ナイツ・塙宣之、MCは今田耕司と上戸彩が務めます。当日14:55からは「敗者復活戦」も開催され、1組が決勝へ進みます。はたして今年の王者は誰に!?
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