6月15日(日)、大阪・関西万博で開催された『Walk the Talk for SDGs in EXPO2025 UN&YOSHIMOTO』。持続可能な開発目標(SDGs)への意識を高めながら、「すべての参加者が笑顔でひとつになる日」を目指すイベントで、SDGs啓蒙動画の最新作を上映し、動画に出演した芸人とともに楽しむ鑑賞会も大いに盛り上がりました。また、「こころとからだの健康につながる、笑いのチカラ」を発信する吉本興業のパビリオン「よしもとwaraii myraii館」のアシタ広場では、人気芸人が集結した「YOSE in EXPO」を開催し多くの観客で賑わいを見せました。

芸人の個性が光る映像作品でSDGsを楽しく学んで
国連パビリオンのイマーシブシアターで開催されたよしもとSDGsシアター「世界を救う〆切せまる。for SDGs 2030」上映会&トークセッション。SDGsの目標達成年として定めた2030年まであと5年と迫る中、今一度みなさんにSDGsについて考えてもらえればと、吉本興業が17の目標をテーマにした新たな映像作品を制作。
21もの新作映像作品が制作され、実際に出演している見取り図とオダウエダ、MCの浅越ゴエと共に鑑賞するイベントで、撮影秘話も交えながら楽しくSDGsを学べるとあって、会場はたくさんの観客で満席に。

関西・大阪万博の会場に初めて訪れたという見取り図の盛山は「国連のパビリオンで自分の映像が流れるなんて」と実に嬉しそう。2組とも完成した映像を見るのは初めてとのことで、「僕は4日前から役作りをしていました」という見取り図のリリーに対して、盛山が「30秒の映像やのに!?」とツッコミを入れます。
見応えもおもしろさも抜群な作品たち
「世界を救う〆切せまる。for SDGs 2030」全21作品は、喫茶店などを舞台にモノクロで撮影されていて、とてもカッコいい仕上がりに。そして、さまざまな芸人が出演していますが、そのキャスティングが豪華! 見取り図のリリーはななまがりの森下とGOAL1「貧困をなくそう」をテーマにした「違いのわかる男」に出演。コーヒーを飲みながら、森下が話すコーヒー豆のフェアトレードなどの知識について、「へ~!」と驚いたり感心したりする役柄。盛山から早速「絶対役作り4日もいらんかったやろ!」と言われてしまいます。
盛山はGOAL13「気候変動に具体的な対策」をテーマにした2作品に出演。東京の喫茶店での待ち合わせに、バッテリィズのエースは大阪から自転車でやってきたと答え「東海道をチャリで走ってきたん!?」と驚きます。この作品内でのエースとの会話はアドリブ満載だそうで、演技感のない、ふたりの自然な様子も見ものです。盛山が聞いた難しい野球用語は知っているのに、東海道は知らなかったというのもおバカキャラのエースらしくて笑えます。

続いて、オダウエダの植田が出演したのはSDGs全体をテーマにした「宿題」という作品。映像で自分を見て「私ってこんなに肥えてたんやとビックリした」と現実を目の当たりにする植田に、相方の小田が「汗もすごいから見て」と追い打ちをかけます。「ゴミがディーズ」というキメセリフが見取り図のツボに入り、生で披露することに。全力でセリフを叫ぶ植田に拍手喝采でした。
最後はオダウエダの小田×ピン芸人のおいでやす小田の作品で、こちらもSDGs全体をテーマにしています。ODA(政府開発援助)が注目されていると、2人の小田が「ODA! ODA!」と叫ぶ映像はインパクト抜群で、これまでODAについて知らなかった人も一発で覚えられる内容に。撮影時、おいでやす小田は雨に濡れてびちょびちょの状態でやって来て、そのまま撮影に臨もうとしたけれど、この作品が2030年まで流れると知った途端にヘアメイクさんにキレイにしてもらっていたと撮影裏話も飛び出しました。

これらの作品は追って公開予定とのこと。普段ネタをしている姿とは違った姿や、芸人同士の意外な組み合わせを見ることができるので、お笑いファンなら絶対に楽しめるはず。楽しみながら自然にSDGsについて学べるとても良い作品となっています。
芸人たちの目標は「みんなに笑顔を!」届けること
吉本興業のパビリオン「よしもとwaraii myraii館」のアシタ広場では「YOSE in EXPO」を開催。大勢の観客が集まり、MCのガクテンソクと久代萌美に大きな歓声が上がります。ミャクミャクのヘアバンドをつけて登場したよじょうに、奥田が早速「お母さんの洗顔前スタイル」とツッコミを入れて場を盛り上げます。
『Walk the Talk for SDGs in EXPO2025 UN&YOSHIMOTO』の「Walk the Talk」には、有言実行という意味があり、今日は万博会場を楽しみながら、SDGsの精神に通じるそれぞれの目標を見つけてもらう特別な一日ですという説明が久代から行われます。

「YOSE in EXPO」で全芸人が抱える目標は、「みんなに笑顔を!」。実は「よしもとwaraii myraii館」では、万博の184日の期間中、「Smile Log」という笑顔探知ツールを使用して、来場者の笑顔の数がカウントされており、1日あたりの最大数は6月2日に記録された83,188回ということも明かされました。
奥田が「今日でこの回数を更新して、88,888回を目指しましょう」と呼びかけ、よじょうに観客みんなが笑顔になるひとことをリクエスト。「ネパール館がんばれ!」と、トラブルの末にやっとオープンが決定したネパール館へのエールを贈りましたが、増えたのは40スマイルとややスベりの結果になりました。
スペシャルゲストに西川きよしと松井一郎が登場!
そして、ここでオープニングセレモニーのために駆け付けたゲスト、西川きよしと前大阪府知事と前大阪市長を務め、大阪・関西万博の誘致を指揮した松井一郎氏が登場。

「オールバックのヘアスタイルとメガネが、やすしさんに似ているわ。55年前の万博ではふたりでMCをしてましてん」と、西川きよしから相方の横山やすしとの思い出が飛び出します。
自身が誘致した大阪・関西万博が賑わっている様子はどんな思いで見ているかと聞かれた松井氏は「これだけ多くの人が集まって、感動を与えられていると思うと感無量です!」と力強く答えます。
SDGsに関する取り組みを聞かれると、「なんばグランド花月の出番の際には、マイボトルにお茶を入れて持って来ている」と西川きよし。「劇場で僕ら若手に好きなのを買いと自動販売機で飲み物を奢ってくださるんですが、師匠はマイボトルがあるから実はめっちゃ気を使っている」とガクテンソク奥田が心の内をバラします。

今日は何か目標を決めて取り組む日であると告げられると、松井一郎氏は「元気な人生を過ごしたい。人生最期まで楽しんで生きることが目標です」と高らかに宣言しました。
西川きよしの合図で始まった寄席では、ギャロップ、さや香、コロコロチキチキペッパーズ、アキナ、天才ピアニストなど大人気の芸人が集結し大盛り上がりな公演となりました。