吉本新喜劇の座員・のぶよしがプロデュースする舞台『English SHINKIGEKI-Yoshimoto Sitcom-』が、8月1日(金)に大阪・よしもと道頓堀シアターで上演されました。大阪ではぐくまれた新喜劇の笑いを“英語バージョン”にして、世界に発信しようというプロジェクトの第2弾。のぶよしのほか、ジャボリ、前田まみ、いがわゆり蚊、小西武蔵、けんたくん、そしてゲストのもりやすバンバンビガロが出演し、年齢・国籍・言語を超えたあらゆる人が楽しめるステージを盛り上げました。

のぶよしが英語をレクチャー
のぶよしはワーキングホリデーでカナダに渡り、現地のコメディ劇団で活動した経験もあります。今回の舞台は全編「英語セリフ」ながら、コミカルな動きや表情、アドリブで飛び出す「日本語フレーズ」で爆笑させる仕掛けです。
開演前、スクリーンには、のぶよしが講談師“旭堂南丸”として登場。旭堂南左衛門に師事し、講談師としても活動するのぶよしが、英語が苦手な観客にもわかるよう、まずはあらすじを紹介します。設定や物語の流れを軽快な調子で語りながら、会場の空気を盛り上げました。
続いて、舞台にのぶよしが登場! もちろん、挨拶代わりのトークも英語です。「外国人の方はおられますか?」と呼びかけると、韓国からやってきた人が1人だけ。大げさにズッコけるのぶよしでしたが、気を取り直して今回のEnglish SHINKIGEKIを見るうえで知っておきたい英単語を、まるで英語の授業のようにレクチャーしていきます。
「恥ずかしい」=「embarrassed」では近い意味の「shame」との違いを説明したり、「heat stroke」=「熱中症」といったタイムリーな表現を教えたり、“使える英語”のオンパレードに観客は興味津々です。
さらに、「皆さんの楽しもうというエナジーが大切」というのぶよしは、「Do you wanna see?」「Yeah!」というコール&レスポンス。観客もノリノリで、会場はまるで海外のコメディーシアターのような雰囲気に包まれました。

“乳首ドリル”も英語で披露!?
吉本新喜劇のテーマ曲が三味線バージョンで流れると、いよいよ幕開けです。のぶよし扮する主人公が、前田演じる恋人と1泊2日の温泉旅行に出かけますが、道中、そして宿泊先の旅館でさまざまなトラブルに巻き込まれます。次々と現れる登場人物が、いずれ劣らぬユニークなキャラクターぞろいで、怒涛のボケ合戦を繰り広げます。
のぶよしは、得意の英語で時折アドリブも挟みながら、テンポよく舞台を牽引。旅館の受付スタッフ役・ジャボリとの絡みや、妻・いがわと浮気相手・前田の間に挟まれて悪あがきする様子など、笑いどころを次々と生み出します。
前田は、のぶよしとの息の合ったやりとりや、キュートなルックスに似合わないテンション高めなリアクションを披露。アメリカ出身のジャボリは英語が母語ということもあり、ここぞとばかりにイキイキとしたボケをたっぷり見せます。
椅子とスーツケースを何度も入れ替えるいたずらや、突然始まる相撲、さらには巨大なペンをつかった“乳首ドリル”など、のぶよしとのコンビプレーで何度も爆笑をさらいました。


小西もニュージーランドやルーマニアなど海外生活の経験があり、英語が堪能。今回はジョン・レノン(に似た人物?)に扮し、とぼけた味わいで物語のスパイス役になります。のぶよしの妻役であるいがわは、“浮気旅行”の現場に居合わせるエキセントリックなキャラで笑わせつつ、クライマックスにはホラー風の演出で度肝を抜きました。
もりやすとけんたくんは、旅館の土地を狙うチンピラコンビ役。新喜劇でおなじみの「邪魔すんでー」「邪魔すんねやったら帰ってー」「はいよー」というやりとりを前田らとともに英語で展開します。さらに、もりやすはピストルや小刀といった武器でジャグリングを披露しました。

観客の反応がよく、自由奔放に大きな笑いが起こるのも『English SHINKIGEKIならでは。リズムネタ・音ネタが始まれば、すぐさま手拍子するなど、舞台に参加するスタイルで楽しむうちに、いつしか一体感が生まれていきます。
最後は、妻をやり過ごしてなんとか恋人と甘い夜を過ごそうと奮闘するのぶよしが、ジャボリらとドタバタを繰り広げて客席は大爆笑! いつもの新喜劇のテイストにアメリカン・コメディを加えたような舞台に、お客さんも満足そうでした。


いがわゆり蚊の新キャラ“Take careおばさん”爆誕!
エンディングでは、出演者全員が再び舞台へ。「楽しんでいただけましたでしょうか?」というのぶよしの問いかけに、観客は大きな拍手で応えます。
のぶよしが手掛けた英語台本のチェックも担当しているというジャボリは、「みんなが一生懸命、英語でやってるのが面白くて……いつもと逆の立場(ジャボリは、ふだん日本語で新喜劇に出演)になるのを見られることにワクワクしていた」と笑顔です。
今回が初出演となるけんたくんは、事前に「I’m stupid(私はアホです)」というフレーズを覚えたそうで、「何か間違えたら、そう言えばいいかなと思っていたが、言わずにいけた」とホッとした表情を見せます。

前回に続いてジョン・レノンとフレディ・マーキュリーになりきった小西は、「次はまた別のキャラをやりたい」と意気込み十分。前田は「第1回より(英語のセリフが)難しくなっていた」と振り返ります。いがわは「Take care(気をつけて)」というセリフを多用したため、「新しく“Take careおばさん”というキャラができた」と喜びました。
鹿児島での仕事を終えて駆けつけたもりやすは、仲良しののぶよし相手にクレームを連発!? 「この服、なんなん?」とチンピラ役の衣装にも不満タラタラで、その仕返しとばかり公演中に激写したのぶよしの衝撃ショットを大公開します。奇跡の1枚に、観客はもちろん出演者も思わず爆笑! ジャボリは「この写真ほしい!」と熱望しました。
そして、毎週金曜によしもと道頓堀シアターで開かれている『Yoshimoto Comedy Night OWARAI OSAKA』が8月22日(金)にリニューアルされるのを機に、この「English SHINKIGEKI」がレギュラー演目に! 公演内で30分の英語版ミニ新喜劇を上演することが決定して、一同大喜びでした。

公演概要
Yoshimoto Comedy Night OWARAI OSAKA

ドリンクを飲んだりご飯を食べたりしながら見られる90分のコメディショー!
簡単な英語やボディランゲージで誰でも楽しめるネタに加えて22日(金)からは下記を実施予定!
①吉本新喜劇-Yoshimoto Sitcom-
カナダ・トロントのセカンドシティで即興コメディを学んだ経験のある のぶよし(よしもと新喜劇)が脚本・演出を務めるイングリッシュ新喜劇
②ゲームコーナーYoshimoto Comedy Night OWARAI OSAKA -LOL Bento-
ネタで出演するメンバーやよしもと漫才劇場メンバーが参加するコーナー
日時:毎週金曜日 18:10開場/18:30開演
会場:よしもと道頓堀シアター
(大阪府大阪市中央区道頓堀1-7-21 中座くいだおれビル6階)
料金:3,500円(1ドリンク付き)
HP:https://yoshimoto-comedy-night.com/osaka