バッドボーイズ・佐田正樹による舞台『ひとり芝居The Final』が、10月21日(水)~25日(日)の期間、東京・テアトルBONBONで上演中です。2016年にスタートした公演は、9回目となる今回、“The Final”を迎えることになりました。ファニマガでは、開幕前日に行われたゲネプロの模様をお届けするとともに、終了後の佐田を直撃し、今回で区切りをつける理由や、最後の『ひとり芝居』に込めた思いなどを聞きました。

“The Final”で初の長編一人芝居に挑戦!
この舞台は、相方であるバッドボーイズ・清人の「一人芝居に挑戦してみたら」というアドバイスをきっかけに始まったもの。2016年のスタート以来、発案者である清人を含む、さまざまな脚本・演出家たちと組み、1公演につき2~3本の一人芝居を上演するスタイルで、観客を楽しませてきました。
しかし今回は、約70分間の長編芝居一本勝負。佐田は完全なる“出ずっぱり”状態で、1人で舞台に立ち続けるスタイルに挑戦しています。脚本・演出は、今回で5回目のタッグとなり、佐田が全幅の信頼を寄せるニシオカ・ト・ニールが担当しました。

これまでの公演では複数の芝居を上演するため、舞台上はボックスで構成されたシンプルなセットでしたが、今回は少し寂れた町工場の様子が再現されています。
公演前のアナウンスを佐田が担当し、どうしてもタバコを吸いたい人や、お酒を飲みたい人、毛髪が気になって帽子が脱げない人など、さまざまな人に配慮した注意事項を並べて、早くも笑いを誘います。
ネジとマーくんとの長い物語
シックなワイン色のシャツとスラックスというスタイルで登場した佐田が語り始めたのは「すべての物には命が宿っている」という考え方を説く『万物有生論』。それを証明するかのように、足元に落ちていた1本のネジを拾い上げ、「このネジも自分の意志でここに出てきたのかもしれませんね」と客席に語りかけます。
実際にネジとの会話を始めると、“小説家”志望だというそのネジは、出荷前にポトリとこぼれ落ちてしまったとのこと。そして佐田の体に入り込むと、ネジが創作した物語を語り始めました。
シーンは幼い男の子“マーくん”の誕生日祝いの席へ。ネジは、マーくんの誕生日プレゼントである犬の電動おもちゃの一部として使われることを想像し、こうして、ネジとマーくんとの長い物語が始まります。
役割を変えながら、一途にマーくんを見守り続けるネジ。佐田の“正樹”という名前にも共通する“マーくん”はその後、ところどころ佐田の人生も彷彿とさせながら、波乱の人生を歩みます。果たして、マーくんとネジの運命が行き着く先は……。
佐田が縦横無尽にステージ上を動き回り、あらゆる登場人物のセリフを、魂を込めて届け続ける今回の舞台。観劇後にじんわりとした温かな気持ちと、生きる希望を与えてくれます。
「僕が楽しむ姿を楽しみに来てください!」

本番さながらのゲネプロを無事に走り切り、汗だくとなった佐田に話を聞きました。
――今回を“The Final”と決めた理由は何ですか?
コロナ禍で1年だけ公演できなかった年があったのですが、立ち上げから10年を迎えるので、ここを節目にしようと思いました。
昨年までは2作品で構成していたので、間をつないでもらったりもしていたのですが、去年の終幕後に、「次回は1人でやってみませんか」という提案をもらって、「うん、そうやな」と。それで「それを最後にするわ」ということも伝えました。
緊張しなくなるようにと始めた企画だったので、1人で70分間の舞台を成功させられれば、その目標を十分に達成できるし、どこに行っても通用するんじゃないかなという自信も持てました。
――「やりきった」と思えたんですね。
いや、「やりきろう」と思ったんです。それでまた、次の目標に向かいたいなと。年齢的に体力も落ちてきて、来年はもっと落ちるでしょう? だから、40代のうちに、この『ひとり芝居』は完結しようと思いました。
――今回の脚本についてニシオカさんにオーダーはしましたか?
しました! 誰しも“いるべき場所”は必ずあるから、もし、他で必要とされないことがあっても、求めてくれる場所を探し出してほしい。
「俺なんて……」「私なんて……」と思っている人にこそ、いやいや、あなたは輝くダイヤモンドだし、必ず誰かの役に立つ存在だ、というメッセージを伝えられる作品にとお願いしました。それが今回は、“ネジ1本”という存在に託されたんです。
――見どころを教えてください。
佐田 うーん……。全部ですね(笑)。もしかすると、途中で「あ、噛んだ」って思うところがあるかもしれませんが、それも全部台本です(笑)。結局、噛もうが何しようが、全部「台本のせいだ」って言えるのが、一人芝居のいいところなので(笑)。
今回は長尺の1本の芝居なので、休憩がなくて体力的にはしんどいですけど、セットが組めるという大きなメリットもありました。いままでは。作品が途中で変わるので、ボックスと照明でいろいろな場面を表現していたんですけど、今回は舞台を作り込めたので、会場に入ったときからそれを見てもらえるんですよね。
だから、開演までの間、何が起きるんだろう、どう使われるんだろうと、楽しみに想像を膨らませてほしいです。
――最後に、楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
『ひとり芝居』は、“The Final”にして、改めて“楽しむ”ことをテーマにしました。以前、5年くらい担当してくれて、その間は『ひとり芝居』にも携わっていたマネージャーが、担当を離れたあとも、毎年舞台を観に来てくれていたんですよ。
だけど、今回は出産時期が重なるので来られないという連絡があって、そのときのメッセージに「最後の『ひとり芝居』、どうぞ、楽しんでください」って書いてくれていたんです。その言葉になんだかハッとして、大事なことを忘れかけていたことに気づきました。
俺が楽しまんと、お客さんも楽しめない。だから今回は、僕が楽しむ姿を楽しみに来てください!

公演概要

バッドボーイズ 佐田正樹 『ひとり芝居The Final』
開催日時:2026年10月21日(水)~10月25日(日)
※全7公演
10月21日(水)開場19:00/開演19:30
10月22日(木)開場14:30/開演15:00※追加公演 開場19:00/開演19:30
10月23日(金)開場19:00/開演19:30
10月24日(土)開場13:00/開演13:30 開場17:00/開演17:30
10月25日(日)開場13:00/開演13:30
出演:バッドボーイズ・佐田正樹
会場:テアトルBONBON(中野区中野3-22-8)
<チケット情報>
・一般:前売 5,000円/当日 5,500円
・特典付き:前売 7,000円
※前売券が完売した際には、当日券がない場合がございます。
FANYチケット:https://ticket.fany.lol/


