笑い飯・哲夫が選んだ親戚に1人はいる「離婚したおっちゃん」「幻のおばちゃん」「髪型が独特なおじさん」…【よしもと家族ゲーム⑧】

「もしも、家族や親戚を吉本芸人で構成するとしたら誰にしますか？」。父、母、長男、長女、次男、次女、親戚のおじさん・おばさん、家庭教師……。いま人気の芸人たちに、自分の理想のファミリーを吉本芸人のなかから選んでもらいました。選んだ理由やエピソードを紐解くことで、芸人たちとの関係や、知られざる一面を引き出します。今回は、笑い飯・哲夫が登場！

M-1逃したときに電話をくれた間寛平

【父親】間寛平（吉本新喜劇）

とても奥ゆかしい方です。僕らのM-1グランプリ優勝（2010年）の前年、優勝できなかった年ですが、寛平師匠が電話をくれはったんです。しかもアースマラソン（2008年～2011年にかけてマラソンとヨットで地球を1周したプロジェクト）の最中で、ヨーロッパやったかな？　わざわざ連絡くれました。その次の年に優勝できたので、先に僕から寛平師匠に連絡させてもらったら、留守電。メッセージを入れたら連絡をくれはって「おめでとう」と。そのときは中国で、だいぶ日本に近づいてはって、めっちゃバテバテの声やったのを覚えてます。
いまは新喜劇のGM（ゼネラルマネージャー）で、若手育成のイベントとかやってはります。そこにゲストで呼んでくれはって、「また頼むわな」と若手のこと気にかけてらっしゃって。そういうところも“お父さん”という感じです。

【母親】ザ・ぼんち　ぼんちおさむ

ふるまってくれはる感じが“お母さん”ぽいですね。うちの母も、家に友だちを呼んだら、「じゃまくさいな〜」と言いながらもふるまってくれていました。おさむ師匠もお客さんを接待というか、おもてなしするのがお好きで、お母さんのイメージが重なります。それに、いつも「気にしなや〜」とやさしいです。出番終わり、いつも袖で「次の方の出番、お願いします」って言うんですけど、おさむ師匠は毎回、「ええから早く楽屋帰りや〜」って言ってくれるんですよ。

インスタントラーメンを食べていると叱ってくれる

【長男】ケツカッチン・高山トモヒロ

顔が似ている、と言われます。高山さんの娘さんが、小さいころに僕がM-1に出ているのを見て、「パパ！」と言っていたらしいです。性格的にも頼りになる方ですし、僕らからすると、伝説の漫才コンビでもあるベイブルースのときから好きやったから、すごい憧れの人でした。娘さんの、無垢な目で見間違えられたということは、やっぱり似てるんでしょうね。僕自身も「似ているな」と思うときがあります。

【長女】若井みどり

いい感じで叱ってくれそうな“お姉さん”。特に、インスタントラーメンを食べているときに叱ってくれそうです。「そんなんばっかり食べてたらアカンで！」って言われそうですね。ツッコミの方なので、かわいい後輩（弟）の不摂生は見逃せないみたいです。楽屋で会ったときは、僕の近況を聞いたりと、気にかけてくださいます。僕が生まれたころにはすでに大きくて、まるで2人目のお母さんのように世話を焼いてくれる年の離れたお姉さん……サザエさんみたいな存在です。

【次男】哲夫本人

【次女】青空・岡友美

みどりさんがサザエさんのようなお姉ちゃんなので、ワカメちゃんみたいな妹が必要やなぁ……と考えて思い浮かんだのが岡さんです。もう、ワカメから考え出したら岡さんしか出てきませんでした。岡さんもやさしく、お母さんのイメージも重なります。（中川家）礼二さんに呼ばれて飲みに行ったときに、その場に岡さんもいて、酔っ払ってなぜか靴の片方をなくし、片方裸足で帰っていました。ほっておけない、かわいい妹っていう感じです。

“幻のおばちゃん”はあの人!

【親戚のおじちゃん】もりやすバンバンビガロ

たまに会う、なんかその場を面白くしてくれるおっちゃんですね。でもきっちり離婚している、というね。離婚してる人って親戚には絶対いたりするじゃないですか。子どもの僕にもそういう話は耳に入ってくるんですけど、そういうワケありの顔は見せずに、子どもには大人気のおっちゃんでしょうね。性格は真面目やと思うんですけど、離婚してるくらいやから、及び知らぬところで何かあったんでしょうね。ちょっと謎めいています。

【親戚のおばちゃん】しゃーやん（前田写楽）

「いてるか、いてないのか、謎めいている」という存在です。その人の話題を出していいのか、よくわからない“幻のおばちゃん”みたいな存在っているじゃないですか。「なんか、おばあちゃんのところ女3人姉妹やけど、ほんまはいちばん上にもう1人おるらしいで」みたいな。ただその人は、絶対に親戚の集まりには来ない。「最近、なんか大阪にいてるみたいやけど……」と噂になります。いるかいないのかようわからん。写楽さんも、新喜劇にいるかいないのかようわからん。それでいて、新喜劇をやりながら夜の店もやっているという、そういう話だけは入ってきます。

【家庭教師】ザ・ぼんち　里見まさと

人生哲学を教えてくれそうですし、子ども相手に正しいこと、といえば、いちばん出てきていただきたい方です。間違ったことを言うはずがない、という雰囲気があります。それに、うちの母親がおさむ師匠なので、母親のおばちゃん友だちということで。「私の知り合いに、賢い子がおってね」ということで家にやってきていろいろ教えてくれそうです。まさと師匠も“女性”です。