吉本興業のエンターテインメント学校『よしもとアカデミー』の特別オープンスクールが、10月10日(日)に開催されました。今回は、「THE W」「R-1」2冠のゆりやんレトリィバァと、今夏の東京五輪開会式のピクトグラムで大バズりしたパフォーマー・GABEZ(MASA、hitoshi)が特別講義を開講! エンターテインメント業界で働くことを夢見る入学希望者らに、具体的なアドバイスを送りました。
今年4月に始まった『よしもとアカデミー』は、来年で40周年を迎える「吉本総合芸能学院(NSC)」をはじめ、コンテンツ制作・プロデュースを担う即戦力を育てる「よしもとクリエイティブアカデミー(YCA)」、歌唱・パフォーマンス・演技など幅広くエンターテインメントを学ぶ「よしもとパフォーミングアカデミー(YPA)」、デジタル時代に特化したエンターテインメントスクール「よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー(YDA)」、そしてこの4校のカリキュラムを履修しながら高等学校卒業資格を取得できる「吉本興業高等学院」の5校からなる吉本の教育機関です。
ゆりやんがNSC時代を振り返る
NSCのオープンスクールでは、ゆりやんが登場。来年度の入学予定者に加え、オンラインでNSC東京の在学生も参加して、彼らからの質問に答える形で講義を進めていきます。
のっけから「人間です」と挨拶をしたり、おもちゃの拳銃を突きつけたりと、相変わらずの自由なボケで参加者たちをほぐしていくゆりやん。「どうやってネタを作りますか?」「入学前に頑張っていたことは?」といった質問が飛ぶなか、「いつごろからピン芸人でいこうという気持ちが固まったんですか?」という問いに、「じつは正統派漫才師になりたくて……」と当時の胸中を明かしました。
「1人でNSCに入ったあと、相方探しの会があって3人くらいと組んだんですけど、人のネタをやるのがイヤすぎて(笑)、7月くらいには1人でやろうと思っていました」
1人でやってみると、「ラク」「相手に練習を促さなくてよい」「自分のやりたいことができる」などといったメリットを感じて、そのままピン芸人としての活動を歩み始めた、と説明するゆりやん。複数人でネタをやりたいときには、ユニットを組んで劇場に出たり、賞レースに参加できることもあるので、いまは楽しくピン芸人を謳歌していると言います。まとめとして、質問者にこうアドバイスを送りました。
「“組みたい”と思う人がいなかったら、わざわざ組まなくていいと思います。組みたくないと思う人と組んでも、うまくいかなさそうです」
さらに、NSC在籍中と卒業後の違いについて質問が。NSCを卒業したあともずっとネタ作りに悩んでいたというゆりやんは、代表作でもある「アカデミー賞授賞式のスピーチ」のネタが完成したときに気づいたと言います。
「変なことをするのがネタだと思っていたんですけど、そうではなくて、自分の好きなことや楽しいと思うこと、特技もネタになる。結局、なんでもネタにできると思って、自分の好きなことを追求するようにしていました」
こうしてボケを入れながらも真摯に答える様子に、参加者たちも熱心に耳を傾けていました。
R-1チャンピオンなのに…
イベント終了後の囲み取材には、YPAのオープンスクールでパントマイム体験の特別レッスンをしたGABEZも参加。
初の講師体験となったMASAが「緊張しましたが、人にモノを教えるというのは自分への再確認、自分の成長にもつながるので、タメになりました。もっとやりたいと思いました」と満足そうに語ると、hitoshiも感慨深げにこう言います。
「僕らのようなこと(パフォーマー)をやっている人は、どこで学ぶのかが問題になる。学校があるって、1本の道があるようで、すごくいいなと思います」
ゆりやんが講義したNSCでも、カリキュラムの内容はより実践的になっています。『M-1グランプリ』や『キングオブコント』などの賞レースに向けた対策授業が行われ、1回戦を突破する生徒が続出。通常の授業でも、賞レースで優勝したNON STYLE・石田明、パンクブーブー・佐藤哲夫、笑い飯・哲夫らが、ネタ見せやネタ作りの授業に講師として参加しています。
ゆりやんは「チャンピオンの方が教えに来てくれるってことですよね」と感動しつつ、「ワシに1回も声かかってへんがな!」と大暴れ。声を荒らげながら「ワシにR-1対策の授業させぇ!」と爆発していました。
また、囲み取材ではGABEZがゆりやんにパントマイムをレクチャーする場面も。ゆりやんのスジの良さにGABEZも驚いていました。
よしもとアカデミー公式サイトはこちらから。