“芸歴35周年”辻本茂雄が4年ぶり座長公演でアドリブ全開! 「この人、年取らんのかな」

吉本新喜劇の辻本茂雄が、芸歴35周年を記念して3月7日(火)~13日(月)の7日間、大阪・なんばグランド花月(NGK)の本公演で「吉本新喜劇座長」を務めています。4年ぶりの座長公演ということで気合も十分の辻本はアドリブ満載で大暴れし、初日は予定時間を大幅オーバーの大熱演。共演した清水けんじも「この人、年取らんのかな」と舌を巻く奮闘ぶりでした。

出典: FANY マガジン
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満員のNGKで茂造ワールドが炸裂!

公演初日の3月7日(火)、NGKは満員御礼! 舞台はとある高級ホテル。そこにアルバイトにやってきた茂造が、怪しい宿泊客やスタッフらと繰り広げるドタバタ劇です。

茂造は登場早々にカバンを勢いよく飛ばしてお客さんは大喜び! そこから4年ぶりの「茂造アドリブ祭り」がスタートします。島田一の介、浅香あき恵、吉田ヒロらベテラン勢との掛け合いを皮切りに、おなじみの階段落としといった茂造ならではの大掛かりな仕掛け。さらには若手座員へのムチャぶりも随所に散りばめられ、息つく間もないほど大笑いの座長公演初日となりました。

出典: FANY マガジン
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4年ぶりの座長公演に向けて入念準備

初日の2回目公演後に辻本茂雄、五十嵐サキ、清水けんじが囲み会見を行いました。初日を無事に迎えたことについて辻本は「僕は毎年、『辻本新喜劇』を1週間やっているので違和感はない」としながら、「久々に、4年ちょっとぶりに本公演で茂造の新喜劇ができるのが光栄でありがたかったです」と感慨深げ。

大盛りあがりの客席について、「すごく温かくて、もうめちゃめちゃ笑って拍手をくれるので、かなり(公演)時間が伸びてしまいました」と話します。

出典: FANY マガジン
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五十嵐は「活気といいますか、お客さまも舞台もみんなすごい勢い。パワー全開で、やっぱりすごいなと思います」と感心しきり。清水は「辻本さんが卒業されて4年が経ちますが、そのときと何の勢いも変わってない。『この人、年を取らんのかな』と思って、もうほんまにもうすごい人やなって改めて思いました」と舌を巻きます。

これを受けて辻本が「こんな格好でなんやけど、来年還暦や」と言うと、清水は「ホンマにすごい」と目を丸くしました。

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この日に向けて入念な稽古を重ねてきたという辻本は、こう明かします。

「きっちり笑いを取るところでは何度も稽古した。今回、久しぶりにエレベーターを使ったんですが、音響さんとか道具さんと何度も稽古をしたから、初日からお客さんにたくさん笑っていただける。僕はいつも、初日も楽日も笑いの量が変わらないように心がけています」

「最初から最後までテンポが落ちなかった」

この日も大いに飛び出したアドリブの満足度について辻本は「80%くらいあるのでは」と自信をのぞかせ、「最初から最後まで、テンポが落ちてないと思うんですよ」と話します。

「(NSC)同期のティーアップの前田(勝)が、たまたまトイレで一緒になって、『茂造新喜劇はやっぱりテンポがあるからおもしろいわ』と、36年でやっと褒めてくれたんです。それはやっぱりうれしかったです。見てくれる人は見てくれてる」

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また公演時間が伸びてしまったことにも触れ、「新喜劇50分のところを1回目公演は誰も間違えず、ちゃんと笑いを取り続けて79分、やってました」と明かします。

「こないに笑ってくれるのか!? と。すごくお客さんが喜んでくれて笑ってくれたから、それを重ねると何分か伸びるのかなと。なんとか巻きたい! と思ってめちゃめちゃがんばったんですが……すみません。本当に反省しております」

ちなみに2回目公演は68分だったそうで、「あと20分、縮めなあかんのか……」と頭を抱えました。辻本のアドリブについて清水はこう話します。

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「僕は比較的、アドリブを振られることはないんですけど。ふだん(新喜劇に)出していただいてるときは、いつアドリブが飛んでくるかわからんので極力、辻本さんとは目が合わんようにしてます(笑)。でも結局、うまくフォローしてくださるので安心して楽しくふざけられます」

五十嵐は、「私の“アザラシ”というネタも、もともとアドリブだったんです」と明かします。

「忘れもしません。(よしもと)祇園花月で急に辻本さんから『アザラシ!』と言われて。『どうしよ、どうしよ?』ととっさに返したのが、いまの形になっています」

辻本も「名前のゴロもよかったんですよ。『五十嵐、アザラシ』で」と懐かしそうに振り返りました。

出典: FANY マガジン
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最後に辻本はこの日の公演について、改めてこう感謝しました。

「去年くらいから、お客さんからすごく戻ってきてくださった。それまで、皆さん『笑いたかった!』という気持ちがあったと思うんです。今日なんてとくに、満席とお聞きしたので、『よかった! 戻ってきた! 戻ってきてくれてありがとうございます!』と感謝しかない。おカネを出して足を運んで見に来てくださるお客さんがいるから、僕らのような舞台芸人は頑張れる。感謝しかありません」