オール巨人「マジなところ、紅白を狙ってます」、45周年を機に紅白への意気込み明かす

2月4日(火)、吉本興業大阪本社にて、『オール阪神・巨人45周年記念公演』開催発表会見が行なわれました。

1975年にコンビ結成して以来、正統派のしゃべくり漫才で人気を博し、数々の賞に輝いてきたオール阪神・巨人(オール巨人・オール阪神)。昨年は春の褒章で、科学技術分野における発明・発見や、学術及びスポーツ・芸術文化分野における優れた業績を挙げた人に贈られる“紫綬褒章”(※)を受章するなど、上方漫才界の雄として多彩な活躍を続ける2人。

そんな2人が、来たる4月に芸能生活45周年を迎えます。これを記念して、2月9日(日)の富山県民会館を皮切りに全国で公演を敢行。漫才やトークに加え、ゲストによる漫才や歌謡ショー、芝居など、45年分の想いを詰め込んだスペシャルな内容で盛り上げます。

今回の会見には2人が揃って出席し、45周年を迎える現在の心境や公演に向けての意気込みを語りました。

巨人「マジなところ、紅白を狙ってます」

冒頭、巨人は「40周年で“45年はやりません”と言っていたが、会社がやれやれといいますので……」とボケつつ、「“地方にも来てもらいたい”と言われるので、それなら、と」と公演に込めた想いを語ります。

一方、阪神は「相方は40年で辞めると言っていたが、私は“まだ家のローンがあるから辞めんといてくれ”って。5年経った今もまだローンがあるので、会見が終わってから“あと5年延長を”と相方に言ってみようと思います」と、次なる50周年にも意欲を見せます。

また45年の芸能生活を振り返った巨人は、「漫才師は、ほとんどの方が解散したり組み直したりするものだが、うちは仲の悪い時はあったが、なんとなく別れずにやってこられた。幸せやったと思います」。昨年、紫綬褒章を受けたことも大きな励みになったようで、阪神は「この賞は“辞めるな”ということやと思う。“倒れるまでやれよ”と神様が言ってるのかな」としみじみ語りました。

気になる公演内容はというと、もちろん漫才がメイン。「劇場に見に来る方のために、テレビではやらないネタを何本か置いている。劇場に来ていない人は全国にまだまだおられるので、その方々に僕らの一番得意なネタを見ててもらいたい。リクエスト漫才もやりたいね」と、生の舞台ならではの笑いを届けることを誓った巨人。また、巨人は得意の歌も披露する予定だそうで、「マジなところ、紅白を狙っています」と胸を張ります。

劇場では新曲を中心に、5曲ほどを歌うとのこと。新曲のレコーディングはこれからですが、「45周年の最後に歌おうと思っているのは、手拍子がもらえそうな歌。もう1曲はロックバラード、そしてお父さん・お母さん、おっちゃん・おばちゃんに染み入るような歌謡曲」だそうで、うち1曲は阪神も一緒に歌うことになると明かしました。

阪神「芸人は舞台で倒れるのが一番」

司会を務めるちゃらんぽらん冨好から意気込みをきかれた巨人は、「“実際に見る漫才は面白いな”と思ってもらえるように一生懸命やる。今、元気のあるうちに、いい漫才を皆さんに見てもらいたい」とキッパリ。巨人が頚椎の手術を受け、阪神がメニエール病や脳梗塞を患うなど、ここ2年は揃って満身創痍の状態ですが、阪神も「“芸人は舞台で倒れるのが一番”という気持ちでやっていきたい」と決意を新たにしていました。

質疑応答では、前出の“仲が悪かった時期”について質問が。巨人曰く「年が6歳ほど違うので、お父さん役というか、僕がいちいち怒っていた」そうで、デビュー当初は阪神がまだ10代だったこともあり「僕が怒る、こっち(阪神)がキレる、という……それが大きな原因かな」。練習嫌いで本番に強い阪神は「(稽古で)何回もやれやれって言われると、“本番でするから!”となってしまう」と振り返り、デビュー10年目ぐらいまではそんな状態が続いたといいます。

再び仲良くなったきっかけは、「(阪神が)離婚して新しい奥さんになり、子どもができて変わった」こと。阪神から家庭のことなどいろんな相談を受けるようになり、今や「コンビ愛というのは相当強いもんですよ」と言い切るほどの関係に。

続けて巨人から「阪神くんと組んだから、ここまで来られたと思うし、阪神くんもそう言ってくれる」、阪神も「感謝の意を表して言うんです。世界一のアクロバットができるわけでもなく、しゃべりがうまいわけでもないけど、ここまでごまかして生きてこられたのはあんたのおかげやって」と、長年培った絆を見せてくれました。

自宅にマイ砲丸!? 巨人の“負けず嫌い”も暴露

さらに、『M-1グランプリ』審査員である巨人は、今年のミルクボーイ優勝について聞かれ、「ミルクボーイの漫才は昔の漫才の形でもある。今はコントをやる方が非常に多いので押されてるかな、というところで押し返してくれた」と改めて賞賛。

「いろんなお笑いの形があるので、切磋琢磨して盛り上がっていってくれてるのがうれしい。これもNSC(吉本総合芸能学院)ができたからです」と若手の奮闘を喜びます。阪神は、昨年の『M-1グランプリ』を、漫才師をやっている息子とその友だちを家に迎えて一緒に見たそうで、「すごく(後輩たちの)励みになっているようだった」と話しました。

会見終了時には、冨好が「(巨人が)『吉本陸上競技会』(MBS)に砲丸投げで出た時、僅差で負けて、その翌日に砲丸を買いに行ったんです。家に“マイ砲丸”を持っている、こんな負けず嫌いな人はいない(笑)」と暴露するひと幕もあり、会見場は最後まで大きな笑いに包まれていました。

45年を経てなお、常に新たな笑いを生み出し続けるオール阪神・巨人。節目の年にふさわしい豪華絢爛・盛りだくさんな舞台で、またまた全国各地を沸かせてくれそうです。どうぞお見逃しなく!

オール阪神・巨人45周年記念公演

1)日時:2020年2月9日(日)開演13:00〜/16:00〜
場所:富山県民会館(富山県)
ゲスト:中川家、銀シャリ、もりやすバンバンビガロ
トークゲスト:大平サブロー
MC:ちゃらんぽらん冨好

2)日時:2020年3月14日(土)開演14:00〜
場所:日田市民文化会館(大分県)
ゲスト:矢野・兵動、笑い飯、おかずクラブ
特別ゲスト:きどゆういち
MC:ちゃらんぽらん冨好

3)日時:2020年5月23日(土)開演15:00〜・24日(日)開演11:00〜/15:00〜
場所:御園座(愛知県)
ゲスト:間寛平、かまいたち(5/23)ミルクボーイ(5/23)、中川家(5/24)、からし蓮根(5/24)他
MC:ちゃらんぽらん冨好
※チケット発売日:3月18日(水)

4)日時:2020年8月9日(日)開演14:00〜(予定)
場所:熊野市民会館(三重県)
ゲスト:銀シャリ、ミルクボーイ 他

5)日時:2020年10月31日(土)開演14:00〜(予定)
場所:有楽町朝日ホール(東京)

6)日時:2020年12月予定
場所:なんばグランド花月

※2020年2月4日(火)現在の情報です。※参考:内閣府HPより