マンゲキメンバー総出演で盛り上げるおなじみの夏フェス「マンゲキフェス2023」が7月29日（土）、今年も大阪・よしもと漫才劇場と森ノ宮よしもと漫才劇場の2会場で行われました。マンゲキメンバーがkento fukaya、ビスケットブラザーズ、滝音の3組を団長とする3つの「軍団」に分かれて、ゲームやネタ、歌合戦などで8時間に及ぶガチンコ対決勝負！ 大いに笑わせてくれたコーナーから、イチ押しの見どころをレポートします。
今年の「マンゲキフェス」のサブタイトルは「マンでマンゲキ！フェスた君～ここがマンゲキフェスと聞いております！あたしら白黒つけちゃうの？なんでだよ！キラキラリンなマンゲキ夏祭り！～」。テーマからして“てんこ盛り”です。
総合MCはkento fukaya、ビスケットブラザーズ（きん、原田泰雅）、滝音（さすけ、秋定遼太郎）の3組。「kento軍」「ビスブラ軍」「滝音軍」の3組に分かれたマンゲキメンバーが、優勝賞金100万円をめぐって、さまざまなジャンルでガチンコ勝負を繰り広げます。負けた組には罰ゲームが待っているとあり、まさに必死の真剣勝負！ そして今回もYouTubeの「よしもと漫才劇場チャンネル」では、3軍に分かれて「桃太郎鉄道」で対戦する模様が実況配信されました。
客席を巻き込んだワチャワチャゲームバトル！
オープニングから、客席を巻き込んだお祭り騒ぎです！ 軍団長が軍団カラーのハッピを羽織り、後方扉から軍団を引き連れて入場するサプライズで始まり、客席の通路を練り歩きながら大騒ぎすると、いよいよフェスがスタートしました。
最初のコーナーは「客席使って大暴れ！三つ巴ゲームバトル！」。軍団カラーのマキザッパ（吉本新喜劇などで使われる小道具）を、客席の後方からお客さんの手によるリレー形式で運び、舞台上の芸人がマキザッパを手にした瞬間からチャンバラが始まる「客席バトンリレーチャンバラ」や、お客さんたちの回答から大喜利に最適な答えを当て込む「お客さんの力を借りろ！他力本願大喜利」など、客席と一体となって笑いを起こしました。
両足が「曲がってはいけない方向に」！？
kento fukayaによる人気企画「kento fukaya presents 骨折-1グランプリ〜早く病院に行って」も、フェス特別バージョンでのお届けとなりました。
コーナーのMCは、kento fukayaと天才ピアニスト・ますみ。この企画は、芸人たちの「骨折疑惑写真」を、看護師資格を持つますみが診て、“誰がいちばん折れているように見えるか”を競う賞レースです。
滝音・秋定は、両足骨折疑惑の写真でエントリー。ますみが「曲がってはいけない方向に！」と悲鳴を上げ、「粉砕骨折」と判定されます。「立っているのも困難」というkentoの写真には「腰椎と頚椎が折れている」。
ラニーノーズ・洲崎は「ネタ中の骨折疑惑写真」で勝負。相方の山田からのツッコミを受けた瞬間をとらえたもので、ますみから「頚椎骨折」「叩かれすぎて歯が飛び出ている」との指摘がありました。
そのほか、ツートライブ・たかのりの写真は「主に顔面が折れている」、パーティーパーティー・ひらかわは珍しい「エクボ骨折」など、驚愕の骨折写真の数々に会場は驚きと笑いに包まれました。
ダブルヒガシ・東が金髪カツラのギャルに！
恒例の「この一瞬に全てをかけろ！ショートネタグランプリ！」も開催。「マンゲキモノマネブロック」では、各軍団から3組ずつ計9組が、一気にモノマネを披露します。
イノシカチョウ・ムギの「ビスケットブラザーズ原田が後輩にする笑顔だけの挨拶」、ゆうらん飛行・國玄の「カベポスター永見」など、そっくりなモノマネが次々と披露されるなか、ペ・カタヤマヨシオの「ダブルヒガシ大東が後輩に挨拶された時の感じ」と、オーサカクレオパトラ・りえちゃんの「楽屋での翠星チークダンスちろる」は「似てる！」と絶賛の嵐です。
芸人がただただやりたいことをする「やりたい事ブロック」では、ヘンダーソン・中村が「濱田祐太郎の漫談を変な客のおじさんになって邪魔したい」を実践。「ギャルメイクがしたい」というダブルヒガシ・東はつけまつげに金髪のカツラで「アゲ～♪」と念願のギャルになり、「ギャル東」と名付けられていました。
新企画「見たい事ブロック」は、“見たいこと”を提案した人の前で、指名された芸人がその内容を披露するムチャブリ企画。からし蓮根・青空は清川雄司を指名し、「ハイテンションな清川雄二」を。イノシカチョウ・関本が熱望した「ツートライブたかのりのスタンドアップコメディ」では、たかのりがジョーカーに変装して会場をざわつかせていました。
激戦のミニサッカーはＴシャツビリビリの乱闘騒ぎも！
森ノ宮よしもと漫才劇場では、恒例のスポーツ対決が繰り広げられました。サッカー、バスケ、ドッヂボールで三つ巴の総当り戦です。なかでも4対4のミニサッカー「巻き起こせ! 森ノ宮奇跡の1mm！ ガチサッカー対決！」は激戦に。ふだんは見ることができないマンゲキ芸人たちの身体能力と技術の高さに、会場が沸き立ちました。
kento軍 VS 滝音軍の第2試合は、大波乱の連続。試合前からアップする気合の入りようだったkento軍ですが、前半、滝音軍の20世紀・しげが巨体を押し込むようにシュート！ 熱くなりすぎた滝音軍のガチャガチャ・ジョージとkento軍のデルマパンゲ・迫田が乱闘騒ぎに発展し、フェスTシャツがビリビリになるハプニングも。
気を取り直して試合再開すると、kento軍のパーティーパーティー・ひらかわがゴールに背を向けてヘディングシュートを決める珍プレーが飛び出し、吉田たち・ゆうへいが「お笑いすぎるやろ！」とツッコんでいました。
石井ダンサーズが“時代劇”で新境地
三つ巴の戦いは、最後の企画「歌に踊りに騒げや騒げ！マンゲキ三つ巴歌合戦！」までもつれ込みます。もはやこれなしではフェスが終われないほど熱が入る、恒例の歌合戦。勝利軍には100ポイントが加算されるため、がぜん力が入ります。
トップバッターは、滝音軍のダブルヒガシ・大東、バーティパーティ・ひらかわ、豪快キャプテン・山下ギャンブルゴリラ、タイムキーパー・ひできによる「デブメイシ」の体型を生かしたパフォーマンス。kentoに「さすが太っている人は歌がうまい」と言わしめます。
ｋento軍の清川雄司による「夢想花」（円広志）は、キャツミ、ソマオ・ミートボールから猛烈な邪魔が入りますが、ホッピングに乗りながら歌い切る姿に「体幹、最高」と称賛が贈られました。
一方、ビスブラ軍のネイビーズアフロ・みながわは「負けないで」（ZARD）を熱唱。みながわが今まで言われてきた悪口をバックに名曲を歌い切ります。最後ははじりと握手を試みますが……。
さらに、kento軍がシゲカズです、や令和喜多みな実・河野ら8人が懐中電灯を使って「電灯芸」を披露すると、滝音軍はウイスキーカノンやエナマキシマなどNSC大阪42期生10人が勢ぞろいして、「新しい劇場のリーダーズ」として息の合ったパフォーマンスで対抗します。
大トリを飾ったのは、ビスブラ軍「石井ダンサーズ～石井は倒せない」。フェスで恒例の石井ダンサーズですが、今回は新たに芸歴2年目の前向きぜんきちをメンバーに迎え、“殺陣”とダンスの融合「時代劇インドイリュージョン」に挑戦。kento fukayaが「ちょっとレベルが違った」と絶賛しました。
ガチンコ勝負ならではの、本気の笑いと汗と喜びの夏フェスは、今年も大盛況で幕を下ろしました。
