国内最大規模のお笑い養成所・NSC(吉本総合芸能学院)など5つのスクールからなる吉本興業の教育機関「よしもとアカデミー」。その東京校の学園祭の一環として、構成作家やタレントマネージャーなどを養成するYCA(よしもとクリエイティブアカデミー)の学生たちが制作したお笑いライブが東京・東池袋の劇場・あうるすぽっとで開催されました。題して「YCA presents 残笑見舞い申し上げます〜まだまだアツいネタとコーナーの90分〜」。ステージには売れっ子芸人たちが登場し、現役YCA生が企画したコーナーで盛り上がりました。
学園祭では、「よしもとアカデミー」前期プログラムの集大成として各スクールの学生たちが日ごろ学んだ成果を発表します。10月3日(火)に開催されたYCA公演では、放送作家や裏方などを目指すYCA生が、企画やキャスティング、プロモーション、運営を自分たちで担当。およそ1カ月半かけて、公演でのコーナー企画や、コーナーの合間を繋ぐ動画、会場外の装飾などを準備してきました。
熊元プロレスがイントネーションクイズで大混乱!?
公演は2部構成で、MCはガクテンソク(よじょう、奥田修二)。まず前半の部に男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)、紅しょうが(熊元プロレス、稲田美紀)、金魚番長(箕輪智征。古市勇介)が登場、それぞれのコンビがネタを披露したあと、YCA生が考えたコーナー「イントネーションクイズ」に参加しました。お題に出された言葉と同じイントネーションの言葉を10秒以内に回答する、というルールです。
「高輪ゲートウェイ」というお題に対しては、平井が「爪痕残すday」、浦井が「腹からエイ・エ・エイ!」と絶妙に韻を踏み、オモシロワードを連発して会場を盛り上げます。
そんななか、熊元プロレスは「高級バスローブ」と珍回答。「遠くから(文字を)見たときに私がいちばん近い!」と主張しますが、その後も「アイル・ビー・バック」のお題に「キック・アンド・ボクシング」と答え、その場の全員からツッコミが。その的外れっぷりに、場内は大爆笑でした。
ニッポンの社長・辻は“阪神愛”が爆発
後半の部には、ニッポンの社長(辻、ケツ)、オズワルド(畠中悠、伊藤俊介)、ヨネダ2000(誠、愛)が登場。前半の部と同じくネタ披露のあとに、YCA生企画の「歌いきれ!外しちゃダメよ~アカペラ歌謡対決」のコーナーへ突入します。これは、モニターにランダムに表示される歌詞を、音程をそろえて正しく歌うというものです。
米津玄師の『パプリカ』で挑戦した辻、伊藤、畠中チームは、このゲームに大苦戦。阪神タイガースファンの辻にいたっては、『六甲おろし』のメロディーで『パプリカ』を歌ってしまい、「六甲おろしから逃れられない」と頭を抱えました。
学生たちが考案した企画で、芸人たちが躍動した2時間のライブは終始、大爆笑。オズワルド・伊藤は、「めっちゃ楽しかった!」と生徒たちを大絶賛し、舞台袖で見守っていたYCA生たちも達成感を得た様子でした。
「YCAは夢に向かって進める場所」
終了後に、公演のプロモーションをリーダーとして担当した跡見莉り子さんに話を聞きました。
――今日の公演の感想を教えてください。
本当に無事に終わってよかったです。会場もすごく盛り上がってくれて、「つくってよかったな、またやりたいな」と思いました。この経験を糧にこれからも頑張っていきたいです。
――売れっ子芸人たちが、自分たちのつくった公演に出ているのは、どんな気持ちでしたか。
恐れ多いということがいちばんなんですけど、自分たちが考えたコーナーもゲームの趣旨以上に面白くしてくださるので、ありがたかったです。本当に面白かったです!
――公演の制作過程でもっとも意識したことはなんですか。
全員参加というか、誰もが役割を持てるように公演をつくっていきました。また、あくまで吉本興業の興行なので、学生のお祭りという雰囲気にしすぎず、来ていただいた方が楽しめることを第一に考えました。
――YCAの魅力を教えてください。
YCAでは「やりたい」と口に出せば、事務局の方々が道を提示してくれて、仕事やアルバイトを紹介してくれたりもします。夢に向かって進めている実感を得られるので、エンタメをつくっていきたい人には、とてもいい環境だと思います。
10月2日(月)、3日(火)に開催されたよしもとアカデミー東京校の学園祭は、ここまで紹介したYCA生による公演のほか、NSCでは、今年3月に卒業したフレッシュな1年目の芸人たち総勢24組によるネタ&コーナーライブ「芸歴1年目ライブ『28-ふたば―vol.4』」、NSC東京29期の現役生が一発芸やショートネタなどふだんと一味違う個性的なネタで競うライブ「1minutes」、そして、ともに授業を受けるクラスが優勝をかけて戦う「NSC東京29期クラス対抗戦」が開催!
また、YPA(よしもとパフォーミングアカデミー)は10月22日(日)の公演で、これまで学んできた歌・ダンス・演技を織り込んだステージを披露しました。
YPA東京校の公演レポートはこちらから。
【よしもとアカデミー】
よしもとアカデミーは、昨年創立40周年を迎えたNSC(吉本総合芸能学院)をはじめ、エンタメスタッフを育成するYCA、歌唱や演技、パフォーマンスなどを幅広く学ぶYPA(よしもとパフォーミングアカデミー)、デジタルに特化したYDA(よしもとデジタルエンタテインメントアカデミー)、そしてエンタメを学びながら高校卒業資格を取れる吉本興業高等学院という5つのスクールからなる教育機関です。2024年度生徒募集は、6月からスタートしています。資料請求はよしもとアカデミーまで。
「よしもとアカデミー」公式サイトはこちらから。