科学・技術分野での女性活躍を推進するため、その魅力を体験するイベント『キラリ☆サイエンスFes!~見る。ふれる。つくる。わたしの”好き”を見つけよう!~』が、国際女性デーの3月8日(日)、東京・丸の内のTokyo Innovation Baseで開催されました。女子小中学生とその保護者を対象とする東京都主催のイベントで、当日はガンバレルーヤ(まひる、よしこ)、相席スタート・山﨑ケイ、CRAZY COCOがサポーターとして登場! 参加した女性小中学生と一緒に理系の世界の魅力について楽しく学びました。

ガンバレルーヤと踊ってバターづくり!
このイベントは、STEM(ステム)分野で活躍する女性を増やすことを目指して開催されたもの。STEMとは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、数学(Mathematics)の4つの分野の総称です。
まずサポーターとして登場したのは、昨年、「女子中学生が好きなお笑い芸人ランキング」で1位に輝いたガンバレルーヤの2人。まひるは集まった女子小中学生たちを見て「若いころの自分たちを見ているみたい。キラキラしていてみんなかわいいね〜!」とニコニコです。
よしこは「2年連続で1位をいただきまして。理由は『元気で明るいから』だそうなので、今日も元気に明るくがんばります!」と意気込みました。

最初のステージイベントは「身近なふしぎ大発見! びっくりサイエンスショー」です。東京都市大学教育開発機構の准教授でもあるサイエンスエンターテイナーの五十嵐美樹さんとガンバレルーヤの2人が、「生クリームをバターにする」実験にチャレンジします。まずは生クリームをペットボトルの中に入れ、どんな状態か観察します。
続いてバターにするためにペットボトルを振るところで、五十嵐さんが「私、運動が苦手で……。音楽に合わせて踊りながら振るので、みなさん手拍子をお願いします」と呼びかけますが――次の瞬間、五十嵐さんがDA PUMPの『U.S.A.』にあわせてものすごい勢いでペットボトルを振り、「固まれ〜!」「バター!」と絶叫!?

これにはガンバレルーヤの2人も「ちょっと先生、めちゃめちゃ踊れるじゃないですか!」(よしこ)、「今日いちばんの衝撃ですよ」(まひる)と驚きの表情でした。
最後の仕上げは、ステージに上がった子どもたちと一緒に、よしこもまひるもペットボトルを振りながら熱く踊り、みんなでハイタッチ! ペットボトルの中からバターが出てきたときは、みんな大盛り上がりでした。

まひる「ワクワクを見つけてほしいなと思います」
続いては、数学研究者でありジャズピアニストでもある中島さち子さんによる「音が見える!? みんなで鳴らそう! 音のふしぎ発見ライブ」です。2025年大阪・関西万博のシグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」のプロデューサーも務めた中島さんは、「音ってなんだと思いますか?」と問いかけます。
中島さんは「実は、音は波になって届いてるんです」と説明すると、オシロスコープ(電気信号を波形として表示する装置)を使って、目に見えない音の正体が「波」であることを視覚的に披露。さらにMini KURAGE Bandのメンバーがそれぞれ楽器を演奏しながら登場すると、メンバーたちの音に合わせて波形が変化します。

負けじとガンバレルーヤの2人も挑戦! よしこはバイクの音、まひるはセミの鳴き声のモノマネをしたり、ハーモニカやリコーダーを吹いてみたり……。そのたびにオシロスコープに表示される波形が変わります。
続いて中島さんは画面の映像をチェンジ。ステージ上で人が動くと画面が水紋のようにもやもやと変化する仕組みで、そこに音が加わるとさまざまな色が渦巻く映像に……。
「ここに『スチャラカ楽器』という、身近なゴミから作った楽器もありますのでみんなで演奏しましょう!」という中島さんの呼びかけで子どもたちがステージに上がると、ガンバレルーヤの2人が決めた「ピンク、黄色、クラゲ」というテーマをイメージしながら、即興のセッションで盛り上がりました。。

まひるは最後に「好きなことや興味を持つことが大事なので、ワクワクを見つけてほしいなと思います。これからも楽しくいろんなことを学んでいきましょう!」と子どもたちにエール。
よしこが「好きなことをやらないヤツは、クソが!」とお約束の絶叫を披露して「驚いたみんなの心臓の波も見えました」と語ると、子どもたちは大喜びでした。

大企業は「理系の女性の人材がほしい」
保護者向けのトークイベント「親の一言がチャンスを奪う!? ~データで見る、子どもの可能性の広げ方」には、慶應義塾大学総合政策学部教授で教育経済学者の中室牧子さんと、公益財団法人「山田進太郎D&I財団」のCOOである石倉秀明さんが登場。親の思い込みやかかわり方が子どもに与える影響について、最新データをもとに解説しました。
ここでは自身も早稲田大学を卒業し、娘を持つ母である相席スタート・山﨑がサポーターとして参加。山﨑の娘はまだ2歳8カ月ですが、「できれば公立の学校に行ってほしいけど、中高一貫のほうがいいかな、とか……」と、いまから悩みも多いようです。

石倉さんは「“女の子は数学や科学が苦手”というイメージがあるんですが、実は日本の女の子は世界でいちばん科学や数学ができる子たちなんです」と語ります。そのうえで「でも、将来STEM分野の仕事に進む人の数は世界でも最下位レベル。できるのに、それを活かせていない。そこが問題なんです」と指摘しました。
石倉さんによると、その理由のひとつは「ロールモデルがいない」こと。これを解決するため、理系の仕事をしている女性社員たちと交流する「女子中高生向けオフィスツアー」を東京都と一緒に企画していて、昨年は3千人近くの学生が参加したそうです。

一方、中室さんは「女の子が理系を選ぶのはチャンスなんです。いちばんのメリットは収入が高いということ。生涯年収は文系より理系のほうがはるかに高いと言われています」と解説。石倉さんも「大企業の方はみなさん『理系の女性の人材がほしい』とおっしゃる。引く手あまたなんです」と、いまSTEM分野が女性にとって魅力的なジャンルになっていることを説明しました。
そのほか、「女の子は理系科目ができない」という思い込みは子どものチャンスを奪いかねないという話や、子どもの褒め方でその後のテストの成績に差が生じるケースなどについて、最新の研究結果をもとにトークセッションが繰り広げられました。

どうやって自分の道を見つけるのか?
この日、最後のステージイベントは「未来発見しゃべり場 ~どうやって自分の道を見つけたの?」です。衣類自動圧縮機を開発した株式会社SJOY代表取締役の川口相美さんや、訪日外国人向けの美容&ウェルネスプラットフォーム「WellBe」を運営する佐々木祐香さんのほか、現役女子大生である青山学院大学理工学部の小野川葉子さん、上智大学理工学部の重松鈴奈さんをパネリストに迎え、自分らしいキャリアの描き方を語り合います。
サポーター兼MCとして登壇したCRAZY COCOは、商社の営業や外資系航空会社のCAなどを経て、35歳でお笑い芸人という新たな道を選んだ変わり種のピン芸人です。35歳で芸人になろうと思った理由を、COCOはこう説明しました。
「CAを辞めたあと、実は5回くらい転職したんです。そのとき、コロナで2週間入院してしまって。入院中、『明日死ぬとしたらこの仕事やりたくないな』と思って。で、いろいろ思い返してみたら、『私、エンターテイナーになりたかったんやん?』って気づいたんです」

子どもたちから事前に集めた「やりたいことはいつ、どうやって見つけましたか?」「小中学生のころやっていてよかったことは?」といった質問に、パネリストがエピソードを披露しながら答えていきます。
「どうしても服をたたみたくない。でも、いまは着ない服も捨てずに持っていたい……」という欲求を解決するため、衣類圧縮機を開発した川口さんや、日本のホスピタリティの高さに感動したのがきっかけで、いまの仕事をやりたいと思ったという佐々木さんはともに、「日常生活を送るなかでやりたいことに出会った」と自分の経験を振り返りました。
また、現役女子大生の2人は「なぜ理工学部を選んだのか」について、それぞれの思いを語りました。

体験型ワークショップも盛況
会場内ではステージイベントと並行して、6つの感性と好奇心を刺激する体験コンテンツが実施されました。
株式会社ZOZOは、専用のマットで足の3Dサイズを計測できる「ZOZOMAT」や、肌の色の計測に加えてパーソナルカラー診断もできる「ZOZOGLASS」、AR(拡張現実)メイクの体験など、ファッションやメイクをおすすめする技術や仕組みを楽しく学べるワークショップを実施。メイクに興味津々の女の子たちが真剣な表情でスマホを使ったARメイクに取り組んでいました。

花王株式会社は「あったか体験! 蒸気と香りの科学ラボ」と題し、同社のホットアイマスク「めぐりズム」で使われている蒸気温熱の仕組みを解き明かすワークショップを開催。蒸気のチカラで、ただ温めるより身体が温かく感じる仕組みや、心地よい香りが広がる仕組みについても体験しながら学びます。
上智大学理工学部のブースでは、映画や医療の現場でも活用されている最新の「モーションキャプチャー」技術を体験。参加者はモーションキャプチャー用のマーカーを貼りつけて、よしこ(ガンバレルーヤ)の動きを再現しました。

アンファー株式会社は、「iPS細胞」の技術を応用したまつげ美容液の仕組みを楽しく学ぶ、最先端の技術と美容が一度に体験できるワークショップ。参加者たちは、さらに自分だけのオリジナル美容液作りにもチャレンジしました。
株式会社steAmのブースでは、自分で描いたクラゲがスクリーンの中で泳ぎだすという、テクノロジーとアートを組み合わせた不思議なデジタル体験を提供。個性あふれるクラゲたちが楽しそうにスクリーンを泳ぎ回る姿と、それをハンドジェスチャーで操る子どもたちの楽しそうな姿がみられました。

Tokyo Innovation Baseのモノづくり実証フィールド「TIB FAB」では、カラフルな配線ケーブルや電子部品を組み合わせて、世界にひとつだけのアクセサリーを制作するワークショップを実施。子どもたちはスタッフから工具の使い方やパーツの名前を教えてもらいながら、真剣な表情でアクセサリー作りに取り組んでいました。
このほかイベントでは主催者の東京都を代表して松本明子副知事が挨拶し、女性の科学・技術分野への進出に期待を込めました。
「今日は、いまからおよそ50年前に国連で定められた『国際女性デー』。とても大切な日です。日本の男女平等は着実に進んでいますが、まだ充分とは言えない分野もあります。そのひとつが科学・技術の分野。みなさんの理科や数学の成績は世界で見てもトップクラスと言われているのですが、仕事として選ぶ女性が少ないのが現状です。そういった状況は残念だし、もったいない。
そこで私たちは変化を起こしたいと思っています。『こんな世界があったのか』『もしかしたら面白いかもしれない』、そんな経験をする機会をたくさん提供したいと思いました。『これ好きかも』『もっと知りたい』とみんなが思ってくれると嬉しいです。その気持ちがみなさんの将来の選択肢の幅をぐんと広げてくれると思います」

