若手芸人が東大生プロデュースのお笑いライブ開催! 「東大生と芸人は似ている」に総ツッコミ

現役東大生がプロデューサーを務め、同世代の若手芸人と寄席を考案するライブ『東大×吉本 現代お笑い学入門 第二笑』が、10月9日(日)に東京・神保町よしもと漫才劇場で開催されました。今回、東大生と一緒に“現代お笑い学”を学んだのは、芸歴4年目の金魚番長(箕輪智征、古市勇介)を中心に、ナイチンゲールダンス(中野なかるてぃん、ヤス)、軟水(大川内聡、つるまる)、ヨネダ2000(誠、愛)、そいそ〜す(カメオ、ナベ)の5組。彼らが東大生とどんな化学反応を起こしたのか、その様子をレポートします!

出典: FANY マガジン
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この企画は、東京大学の「知」と吉本興業の「エンターテインメント」を掛け合わせてコラボする『笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト』の一環として行われている東大生たちの体験活動プログラム。その第3弾となるこのライブでは、プロデューサー体験を通じて東大生たちが新しいアイデアや発想を生み出す力を身につけることが目的のひとつとなっています。

東大生にとって「人生でいちばんムダな1時間」

この日のMCを務めるのは、東大生5人と2カ月前から企画を考案してきた金魚番長。登場するなり箕輪が、「東大生にとって人生で、いちばんムダな1時間が始まります」と自虐コメントで笑いを誘います。

一方、一橋大学出身のナイチンゲールダンス・中野は「この劇場で、僕がいちばん偏差値が高かったのに……。(東大生に)本当に帰ってほしいです!」と叫びます。法学部で弁護士を目指していたという中野ですが、「なんで弁護士にならなかったの?」と聞かれると、「教授に『あなたの声は高すぎるから人を弁護するのに向いてません』と言われたんです!」とカン高い声で残念なエピソードを披露していました。

出典: FANY マガジン
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最初のコーナー「ネタの仮説と検証」は、ネタを途中まで見てボケを当てるというもので、そいそ〜すの2人が登場。「新ネタを作ってきました!」と意気揚々の彼らが「パワーマン」など3つのミニコントを途中まで披露し、東大生チームと芸人チームがボケを当てようと奮闘します。

惜しい回答も出るものの、全員不正解のまま出された最終問題では、ナイチンゲールダンスと軟水の2組が正解。東大生チームは代表して谷口さんがフリップに回答を記入しますが、箕輪から「字、汚なっ!!」とツッコミの洗礼を受けていました。

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「ダダイズム」の語源は「駄々をこねる」?

次のコーナー「知ったかぶり講演会」は、東大生が選んだ難しい単語の意味を芸人たちが3分で説明するというもの。意味が合っているかどうかではなく、回答が“いちばん魅力的”だったコンビを決定します。

まずは、ナイチンゲールダンスが「ダダイズム」を説明。単語を見て「なんだコレ!?」とチンプンカンプンな様子のヤスでしたが、次の瞬間、「19世紀のヨーロッパで起こったもので、“ダダ”というのは“駄々をこねる”からきているんです」などと自信たっぷりにそれらしいアドリブを披露。その堂々とした態度に、会場からも思わず拍手が起こります。

出典: FANY マガジン
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続いてヨネダ2000が「アンガージュマン」、軟水は「スーパーエロゲーション」を説明することに。それぞれ、「アンガージュマンの“アンガー”は、アンガールズさんの語源です」(誠)、「スーパーエロゲーションは19世紀のヨーロッパ発祥のもので、簡単に言ったらむちゃくちゃエロゲーなんです」(大川内)、「むちゃくちゃエロいプレステのゲームです」(つるまる)と、“そんなわけない”アドリブ回答で会場を沸かせます。

結局、東大生に選ばれたのは「スティーブ・ジョブズみたいでよかった」と講演スタイルをほめられたナイチンゲールダンス。しかも適当なアドリブだったはずが、まさかの“本来の意味とかなり近い”というミラクルまで起き、思わずドヤ顔のヤスでした。

出典: FANY マガジン
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ライブでは、そのほか「即興絵描き歌」や「難問ジェスチャークイズ」などのコーナーも。「即興絵描き歌」では、「1問正解するごとに芸人はギャラアップ、東大生には単位を差し上げます」という箕輪の言葉に、じつは自身も“大学8年生“の金魚番長・古市が「え、じゃあオレも単位がほしい!」と言い出す場面も。

「難問ジェスチャークイズ」では、芸人は“難問をジェスチャーで表現”、東大生は“全力でジェスチャーする”というルールで、個性あふれるジェスチャーの数々に会場は大いに盛り上がりました。

「自分の学歴なんて、みなさんの芸歴に比べたら…」

イベント終了後、箕輪がこう振り返ります。

「最初、打ち合わせで会ったときは『東大生って、こんなにふつうの大学生の感じなんだ』って思ったんです。けっこうキャピキャピしてるし、接しやすいし。でも打ち合わせするにつれて、たとえば佐藤さんが大喜利を200本出してきたりとか……。だんだん、みんな気持ち悪くなってきて(笑)。でも、その気持ち悪さがライブではいい感じに出ててよかったなと思いました」

中野も「僕が大学生だったら、こんなに舞台上で生き生きとしてお客さんに笑いを届けることはできなかったと思うし、東大生は空気を読んでその場に合ったトークができて、スゴいなって思いました」と感心します。

ここで、「僕、東大生と芸人は似ているということに気づきました。この異質な……突出した学力と、突出したお笑いたち」と言い出す古市に、芸人たちから「自分で言うな!(笑)」と総ツッコミが。

出典: FANY マガジン
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一方の東大生たちは、「失敗しないかなって心配だったんですけど、終わってみて達成感を感じています」(嶋田さん)、「達成感というものが非常に心を満たしております。安心感でいっぱいです」(谷口さん)、「始まる前はすごく緊張していたし、不安な気持ちも大きかったんですけど、芸人のみなさんがすごく面白く盛り上げてくださって……。本当にこんな経験、人生でできると思ってなかったのですごく光栄でした」(毛塚さん)と、一様に安堵の表情を浮かべます。

続けて佐藤さんが「このために東大に入ったといっても過言ではないくらい、最高の時間でした」と振り返ると、「過言だよ?」とヤスにツッコまれる一幕も。

さらに、「打ち合わせのなかで、自分たちが考える面白いものと金魚番長さんが考える“劇場でウケるもの”にすごく違いがあって、やっぱり理論と実践にはすごく差があるんだなと思いました。本当に尊敬しています」と芸人を絶賛する佐藤さん。

しまいには「自分の学歴なんて、みなさんの芸歴に比べたら本当に取るに足らないものですけど、それが役に立ってありがたい限りです」と、謙虚すぎる発言で芸人たちを笑わせていました。

出典: FANY マガジン
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一方、ステージで観客のように笑ってしまったと明かす谷藤さんは、「ダダすべりがなくてよかったです」とポツリ。TBS記者から「吉本に入りたいとか、お笑い芸人になりたいという気持ちはありますか?」と質問されて、「自分はTBSさんに入りたいです」と答える谷藤さんに芸人たちは爆笑! ヤスは「だったらオレも入りたいです、TBS!」と便乗します。

「で、落とされたら吉本さんを受けようかと……」と淡々と続ける谷藤さんに、「そんな言い方しないで!」「吉本ナメんなよ!(笑)」と芸人たちが総ツッコミするなど、最後まで和気あいあいとした雰囲気の爆笑イベントとなりました。

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