おかけんたがピン芸人として初舞台! 相方の死を乗り越え「やっぱり舞台しかないので」

お笑い芸人・おかけんたが、3月29日(金)に大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催された『ノスタルジック寄席』で、ピン芸人としての初舞台に立ちました。けんたの相方・おかゆうたが急逝したのは昨年8月。それから半年、再び寄席に戻ってきたけんたに、初のピン芸披露の感想や相方への想い、そして今後の意気込みを聞きました。

出典: FANY マガジン
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お馴染みの「ええ声~♪」も披露!

お笑いコンビのおかけんた・ゆうたは昨年、結成40周年を迎えました。新たなスタートを切ろうと3年半ぶりの漫才を披露した直後に、脳内出血でゆうたがこの世を去りました。

そこから半年を経たこの日のNGKはほぼ満席。舞台に立ったけんたは、観客からの大きな拍手に応えるように深々と頭を下げ、「この舞台が、ピン芸人のデビューとなります、おかけんたでございます」と挨拶しました。

出典: FANY マガジン
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拍手が一段と大きくなると、「ありがとうございます! 拍手より、なんかちょうだい!」と突然の“おねだり”を始めます。実は前日がけんたの63歳の誕生日。けんたは「やっぱり、なんかちょうだい!」とおねだりを重ね、お客さんは大笑いです。

さらにおなじみのドナルドダックのモノマネや、お約束の「ええ声~♪」も飛び出して掴みは十分。続いて「子どもの作文」を題材にしたピンネタを繰り広げ、客席を盛り上げました。

「ピンというのは難しいですね!」

初のピンネタを終えたけんたに、話を聞きました。

——ピン芸人としての初舞台の手応えはいかがでしたか。

いやー、やっぱりピンというのは難しいですね! 舞台でしゃべりながら、いろんなことが頭の中をよぎるからね。「これはこんな感じか。次これやったらどないなるんやろ?」とか、そんなことをいろいろ考えながらやっていくんです。

ただ今回は、「子どもの作文」ということで、作文を読みながらやるネタなんで、ネタが飛ぶことはないんです。でも、間にアドリブを入れにくいという状況もあったから、そのへんをもうちょっと考えたほうがいいかなって思いました。ネタをもう一度、修正していこうというところです。

——作文のくだりに入る前には、ドナルドダックのモノマネや「ええ声~♪」も盛り込んでいましたね。

“安全パイ”として入れといたら、自分が安心するんでね(笑)。

出典: FANY マガジン
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——久しぶりに聞けました。今回、このタイミングでピンで舞台に立とうと決意した理由はなんですか?

相方が亡くなってから、とりあえず舞台には立たないといけない。でも漫才はできないのでピンとしてやりたいな、と思ってたんです。でも半年は経ってからでないとできへんかなと。それで半年、間を空けたんです。やっぱり許す限り、舞台には立ちたいなとは思ってます。やっぱり舞台しかないのでね。

お~い!久馬とネタ作りで試行錯誤

——ネタは、いつから作り始めたんですか。

ザ・プラン9の(お~い!)久馬くんと一緒にネタを作って、去年の秋くらいかな? 「こんな感じでネタを作りましょうか」という話をして。で、今年の1月か2月くらいにネタができあがってきたので、そこから手を入れてネタの形にしていったんです。ただ、いかんせんまだ一度も舞台でやったことがなかったから、どうなるかわからへんかったですね。

——久馬さんと一緒にネタをつくることになったきっかけは?

もともと1年間、NGKでコントをやっていたんです。その前にも、ザ・プラン9さんの興行にも呼んでもらったりしていた縁もあって、相談したんですよ。すると彼も、「ピンでやるネタは書いたことがないです」と言っていて、「それなら今回、ぜひともお願いできませんかね」っていろんな話をしまして。
そのなかで2人が「これがおもしろそうやね」ってなったのが、子どもの作文やったんです。僕は声が売りなんで、「声が売りのネタをなんかでけへんかな」というので作文を読み上げるというネタになったんです。

出典: FANY マガジン
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——初めて舞台で出してみて、感触はどうでしたか。

これからもうちょっと手を入れないといけないかなと思ってますし、僕自身が試行錯誤しているのがお客さんに伝わったのかもしれませんね。せやから、まずは自分の中でこなれていかないと。僕の中でもまだ自分のネタになってないな、という感じなんで、自分のネタになれば、またいろんなものが見えてくると思います。やっぱり、ピン芸と漫才ってぜんぜん違うんでね。

——どういう部分で違いを実感しますか。

漫才って、相方がしゃべっている間にいろんなことが考えられるけど、ピンって自分でしゃべってて、それ以上のことって考えられへんから、そこの違いが大きかったです。
以前、相方が2回くらい急に舞台を休んだことがあって、(大阪のよしもと)漫才劇場の出番のときにギターを持って歌ネタをやったことがあるのと、(京都のよしもと)祇園花月では、ふだん漫才でやっているネタをタイトにして繋げて出したんです。そういう形ではやったことはあったけど、今回は、やるならちょっと違うことをして、冒険したいなっていう気持ちがあったんで、作文のネタになったという感じですね。

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今後は漫談やギター芸にも

——ゆうたさんに今日、舞台に立つことを報告されたんでしょうか。

相方のことは毎日思うんです。でも、いったんとりあえず1人でやりますって言ったんで、そこからは、自分のなかではちゃんと整理をつけました。

——デビューの舞台はほとんど座席が埋まっていて、盛況でした。

そうなんですよ。インスタをやってるんですけども、「観に行きます!」とけっこう皆さん言ってくださって、知り合いもまとめて来てくれてたから「カッコ悪いこと、でけへんな~」とか思いながら(笑)。せやから逆に何も言わんと、そ~っとやっといたほうがよかったかな、と思って。知り合いって不思議なもんで、客席にいたらすぐわかるんですよね。

——今後、ピン芸人として挑戦したいことはありますか?

「子どもの作文」みたいなネタじゃなしに、今後は漫談みたいなのもやってみたいというのもあります。あと、まずピンで舞台に立つとなったとき、「ギターを持って出るのはどうですか」という話も出たんですよ。たしかにギターを持っていたら、安心するんです。ボロ~ン、ボロ~ン♪ と弾くだけで2~3秒、持つからね。でも最近みんな、松浦(真也)くんとかもそうやし、うまいじゃないですか。だから、どういうふうにしていくかというのはあります。

出典: FANY マガジン
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ただ、いまは毎回、違うパターンでやっていくっていうことはできへんから、まずある程度は形を決めてやっていくのがいいのかな。とりあえずこなれていくような形に。自分のなかで「こなれてきたな」と思える段階に持っていかないといけないなと思いますね。

——けんたさんほどの熟練の芸人さんでも、思うところがあるんですね。

いやいや~、やっぱりねぇ。漫才を41年やってて、急に1人になるというのは、なかなかのもんですよ。せやから、(ピン芸人として活動するちゃらんぽらん・)冨好さんとかねぇ、みんなエライと思うわ~。