「ザ・ぼんちとの対決が見たかった…」という声からまさかのライブ実現!? 『THE SECOND』ショウショウ×ザ・パンチのイケオジ座談会

今年の『THE SECOND ~漫才トーナメント~2024』は大ベテランの活躍も際立ちました。出場芸人のうち最年長コンビのザ・ぼんち(ぼんちおさむ、里見まさと)と、それに次ぐ芸歴だったショウショウ(羽田昇平、羽田昇司)。この2組による初のツーマンライブが6月22日(土)に大阪で開催されるという“アツい展開”が話題を集めています。そこで今回は、そのショウショウと、やはり今回の大会で改めて実力を世に知らしめたザ・パンチ(パンチ浜崎、ノーパンチ松尾)にご登場いただき、熟練の芸人同士、大会を振り返りながらじっくり語ってもらいました!

出典: FANY マガジン
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5月に開催されたグランプリファイナルでも快進撃を続け、決勝まで上りつめたザ・パンチは、“王者”ガクテンソクに惜しくも敗れたものの準優勝。一方、予選にあたるノックアウトステージで昨年ベスト4の囲碁将棋と接戦と繰り広げたショウショウは、大会後に開かれた『THE SECOND ライブツアー’23-24~今、全盛期の漫才師達~』でもベテランの技を見せつけ、後輩芸人たちから賞賛されていました。

じつは体力勝負の『THE SECOND』ファイナル

――まずはザ・パンチさん、『THE SECOND』準優勝おめでとうございます!

浜崎 ありがとうございます! 優勝はしていないので後輩がみんな一瞬、言葉を悩みつつ、「……でも、おめでとうございます!」みたいな感じですけど。

松尾 後輩たちは「すごい面白かったです」と言ってくるんですけど、そのあとに必ず「最後に得点が出たときの顔が最高でした」と。

浜崎 50点差でしたからね(笑)。でも、楽しかったです。

――ショウショウさんはどうご覧になっていましたか?

昇司 去年は参加していなかったので、ふつうに見られましたけど、今年は自分たちも参加したので、決勝はちょっと目をそらしながら見てました(笑)。

昇平 いや、カッコよかったと思いますよ。すごいふんだんに浜崎くんの持ち味が出ていて。

浜崎 ショウショウさんにそう言っていただけると、まっすぐうれしいです!

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――昨年は出なかったけれども、今年は出たというのは何か理由があったんですか?

昇司 まぁウソをつかずに言うと、昨年、マネージャーに出てくれと言われたとき、僕は別にええかなと思ってたんですけど、相方が「いやです」と。そこからマネージャーと相方の攻防が続きまして、ついには、マネージャーが土下座して「お願いですから出てください!」と言ったんですけど、それ以上に深い土下座で相方が「いや、勘弁してください」と(笑)。

松尾 えーーー(笑)、土下座返しですか?

昇司 それで収拾つかないので、「来年やったら出ます」と。それで約束通りに今年は出た感じです。

松尾 でも、構えるのわかります。M-1が終わって以降、僕らは平和な漫才村で十数年、竹とんぼ飛ばしていた感覚だったのに、急に戦が始まるぞ! となると、やっぱり構えますよね。

昇司 競技用にネタを作ってないもんな、急に競技ってなると。でも、パンチなんかはお客さんの前でドカンドカン笑いをとっているのを見ていたので、ファイナルの8組に行ったときに「あ、これはパンチ行くな」と思いましたね。

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松尾 6分というのも微妙で。実は、最後の最後で、うちのエースの浜崎さんが、戦力が完全にゼロになりまして……(笑)。緊張とか興奮とかいろんな感情が入り混じるなかでの6分×3本って経験なくて。肩で息するのが、おさまらない状態でした。

浜崎 1日3ステージとかはありますけど、あれだけ続けざまに3本というのはありませんから。

昇平 お客さんも変わらないしね。

松尾 「オジさんだらけの大会なのに、なんで最後は体力勝負なんだよ」と言いながら最後の漫才をしたので、やる前から結果は決まっちゃっていた感もあったんですよね。

ショウショウの技術に「すげ~!」

――ショウショウさんは「開幕戦ノックアウトステージ32→16」で、昨年ベスト4の囲碁将棋と対戦して接戦(7点差で敗退)だったわけですが。

昇平 もうとにかく、いらんことせんとこうと。そこだけです。

昇司 僕に怒られないようにって(笑)。

浜崎 確かショウショウさんが先行だったんですよね?

昇司 グループで4組いるんですけど、僕らがトップで。後半の対戦なら先行でも、実質3番目になるんやけど。でね、そうなると、クセがでちゃう。競技やとわかっていても「まず(場を)あっためよう」としてしまう。

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松尾 全体のことを考えてくれちゃうんですね(笑)。でも、それで言うと、この前の「THE SECONDライブツアー」がすごくて。マシンガンズが出て、いつもの勢いで会場をすごいことにして、客席がザワザワなったあとに、ショウショウさんの出番になった。それで芸人たちが「この空気のあと、どうやってするんだ?」と思っていたら、ショウショウさんがめちゃくちゃキレイに場を整えてくれて。

浜崎 そうそう! 荒地になったところをいったん整地して、そこからドカンドカンと笑いをとって、最終的にめちゃくちゃあたたかい客席になっていて「すげ~!」と。

松尾 だから、また出てもらって、次はランジャタイのあとにぜひやってもらいたいです(笑)。

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「じつはむかし、まさと師匠の店でバイトしていて…」

――ショウショウさんは、芸歴50年を超えるザ・ぼんち師匠とツーマンライブをやると聞きました。これは『THE SECOND』があってのことなんでしょうか?

松尾 いや、まず『THE SECOND』にザ・ぼんち師匠が出たってことがカッコよかったですから。そこからさらに、ショウショウさんとのツーマンライブ! これはアツいですよ!

昇司 僕らからすると、『THE SECOND』にザ・ぼんち師匠が出ていなかったら僕らが最年長になっていたところだったので、気持ちはラクになりましたよね。

――どういう経緯で、一緒にライブをやることになったんですか?

浜崎 そう! それ、今日のメインですよ(笑)。

昇司 マネージャーから電話があって、「THE SECONDでこの2組の対決が見たかった」と。電話越しでしたけど、向こうで土下座しているだろうなっていうのはわかりました(笑)。でも、じつは1回、ふわっとお断りする感じのほうで返したんですよ。われわれが子どものころに見ていた漫才師の方とツーマンなんて恐れ多いと。そしたら、熱血マネージャーから「ならば、ザ・ぼんち師匠に軽く聞いてみて、その反応で決めましょう」という話になった。そしたら、師匠はまさかの「ええやん!」と即答で。

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浜崎 快諾! ほんとにザ・ぼんち師匠はエネルギッシュですね。

松尾 芸人で、最初に武道館を埋めた人たちですからね。まさにレジェンド。今回もノックアウトステージであんだけ暴れ倒していたのに、6分ぴったりで。

浜崎 どうやってるんだろうってホント不思議で、すごいですよね。

昇平 僕らからしたら、決まったいまもまだ逃げたい気持ちです(笑)。まさと師匠にはめちゃくちゃお世話になっているんで。自分が芸人になる前から大スターで、この世界に入ってからも何回、飲みに連れて行ってもらったかという。

昇司 じつはむかし、まさと師匠がやられていたスナックで、2人でバイトさせてもらっていたことがあるんです。しかも、その店をつぶしたのが昇平やと言われているんです。

昇平 そうなんですよ。お店の売り上げよりも多く、ビールを片っ端から飲んでしまって。

出典: FANY マガジン
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松尾 働きながら、多少飲んでもいいよっていう話だったんですか?

昇司 まさと師匠は「お店のお酒飲んでええから」と言ってくれてたんやけど、それはボトルでお客さんが残して余ったお酒を飲んでいいよという意味だったんです。それなのに相方は原価のかかる瓶ビールをスパーンと開けて飲んでた(笑)。それが続いて、最終的にまさと師匠が「こんな店、やってられるかい」とたたんだんですけどね。

松尾 そういう経緯を聞くと、絶対にツーマンやらなきゃだめですね。

昇平 いや~それもあるから逆に逃げたいんです(笑)。

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後輩芸人たちがこぞって観戦

――来年の『THE SECOND』については、何か決まっているんですか?

松尾 僕らとしては、優勝できなかったけど「ここまできたら、次は出なくてもいいんじゃねぇかな?」とうっすら思ったんです。けど、生放送終わって打ち上げのときに、総合演出の方から「来年もよろしくお願いいたします」と言われて、圧倒された僕らは「はい」と答えてしまったので、来年も出ます(笑)。

浜崎 やるつもりではいますけど、そもそも明日、明後日のことだってよくわかっていないので、来年はどうなるかはわからないですけどね。そういう生き物ですから。

――久しぶりの賞レースだったと思いますが、M-1とはまた違った空気感でしたか?

松尾 違いますね、全然。M-1のときは自分のことしか考えていなかった。でも、いまはいろんな先輩や後輩、スタッフさんたちが本当に応援してくださっているのがわかりました。なので、今回の『THE SECOND』は自分のためというより、みんなが喜んでくれたらいいなという気持ちでしたね。ノックアウトステージの32→16とかも、かなりの後輩が配信とかで見てくれてて驚きました。

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浜崎 どっかの劇場の楽屋で、みんなで見てたり。若手からすると面白いみたいですね。

松尾 まるで戦後の力道山のプロレスを見るかのように(笑)、1つのスマホにみんなが群がって見ていたらしいです。

――ショウショウさんはどうですか? 今年の経験があるからこそ、来年こそはみたいな気持ちはありますか?

昇司 確かに通常の大会にはないあったかさを感じた。思ってた怖さとはちょっと違いました。予選からお客さん、こんなあったかいんだと。

松尾 去年はいちばん最初の予選のステージ、けっこうガラガラで。客席も重たかったんですけど、今年は、去年の大会を見たお客さんたちが来てくれてたのか、客席も埋まっていたし、すごいやりやすかったんですよね。

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浜崎 おそらく回を重ねるごとに、ちゃんとやりやすくなっていくんだろうなと。

松尾 ショウショウさんもやられてますけど、M-1の1回戦のMCとか、けっこうキツイじゃないですか? 僕らも初めてやらしてもらったんですけど、その感じとは全然ちがって。

浜崎 おそらく全部の賞レースのなかで、いちばん寄席に近い雰囲気なんじゃないかなと思いますけどね。

――となると、出る方向という感じでしょうか?

昇司 うちは、いいネタができればとは思ってますけど。

松尾 ショウショウさん、絶対あるじゃないですか! ないはずないんだから!

昇司 いやいや、百何組もいるなかで目立とうとするネタとなるとね。あとは相方のやる気。

昇平 ……正直、相方の鍛錬に耐えられるのかがカギやと思います。冬ですしね。覚えも悪いので。

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――では、最後にザ・ぼんちさんとのライブへの意気込みをお願いします!

昇平 たぶん、めちゃくちゃ緊張すると思うんで。いまも緊張しているんで。とにかくもう漫才、嚙まないように。そして台詞を飛ばさないように。相方に怒られないようにするだけです(笑)。

昇司 気持ちをどう持って行っていいかわからない。それこそ対決でもないし。とりあえず、師匠のあの勢いに負けないような漫才はして、お客さんに喜んでもらおうかなと。

松尾 いや、こちらとしては舞台に4人が立っているというところを想像しただけで、もうすごい。あれ、でも、今回は大阪なんですよね? ということは、夏ぐらいには東京でも見れるかもしれないですよね? 

浜崎 大阪を皮切りに、っていう展開はあるかもしれないですね(笑)。

公演概要

「ザ・ぼんち×ショウショウ ネタライブ『龍虎』」
日程:6月22日 (土) 15:00開場/15:30開演/16:30閉演
場所:心斎橋PARCO 14F SPACE14
出演:ザ・ぼんち/ショウショウ
チケット:前売り3,000円 当日3,500円
概要:フジテレビ「THE SECOND ~漫才 トーナメント 2024 」 に芸歴最年長として出場したザ・ほんちと、その次に最長芸歴であるショウショウの2組による初のネタライブ

FANYチケットはこちらから。

■「THE SECOND ライブツアー‘23-24〜今、全盛期の漫才師達〜」
【大阪公演】
日時:6月23日(日)
①12:45開場/13:30開演
出演:囲碁将棋、金属バット、ギャロップ、ザ・ぼんち、母心、ハンジロウ、マシンガンズ、モンスターエンジン、ヤング、ラフ次元(※五十音順)
②16:15開場/17:00開演
出演:囲碁将棋、 金属バット、ギャロップ、ザ・ぼんち、タモンズ、ダブルアート、母心、ハンジロウ、マシンガンズ、ラフ次元(※五十音順)
場所:COOLJAPAN PARK WWホール

【福岡公演】
日程:7月15日(月祝)
①12:45開場/13:00開演
②15:15開場/15:30開演
③17:45開場/18:00開演
出演:囲碁将棋、 ガクテンソク、金属バット、ギャロップ、ザ・パンチ、シャンプーハット、タモンズ、流れ星☆、ななまがり、ヘンダーソン、マシンガンズ(※五十音順)
※タモンズは①のみ、ななまがりは②③の出演
場所:よしもと福岡 大和証券劇場

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