大阪・よしもと漫才劇場(マンゲキ)はオープン10周年を記念して、昨年12月から毎月、過去に好評を博した企画ライブを復活する「マンゲキ10周年Premium Live」を開催しています。その第4弾として登場したのは、数々の企画ライブを生み出してきたピン芸人・シゲカズです率いる劇団イロモンスター! 3月11日(火)に上演された『おもちゃのはまじゅん』には、主演のカベポスター・浜田順平や紅しょうが・熊元プロレス、フースーヤ・田中ショータイムらおなじみのメンバーに加えて、スペシャルゲストとして吉本新喜劇・島田珠代も参戦。チームプレイで規格外の爆笑を生み出しました。

“クセツヨ”揃いのおもちゃたち
ピン芸人としての活動のかたわら、『VS.全員』シリーズや全国ツアーに発展した『さらにさらにマンゲキ』シリーズなど、個性派の企画ライブを連発するシゲカズです。今回の『劇団イロモンスター』シリーズは、そんなシゲカズですが「バケモノ」と実力を認めた芸人を集めて繰り広げる、笑いと芝居を融合させた型破りなライブです。
2021年6月の発足以来、令和喜多みな実・河野良祐主演『カウ野リャウ祐』、滝音・秋定遼太郎主演『感情のないあっきー』、シモリュウ・シモタ&紅しょうが・熊元プロレス主演『宿ライ』、フースーヤ・田中ショータイム主演『鬼主人公な恋人』など、話題作を世に送り出してきました。
“お芝居公演”と銘打つライブは約2年ぶり。主演にはカベポスター・浜田を抜擢し、タイトル通り“おもちゃ”に扮した芸人たちが、芝居に歌にコーナーに、舞台狭しと暴れまわりました。

出演は、浜田のほかに守谷日和、滝音(さすけ、秋定)、熊元、シモタ、河野、ツートライブ・たかのり、20世紀・しげ、スナフキンズ・松永ボディ、田中、珠代、そして作・演出を兼ねるシゲカズ、というメンバー。
話の始まりは、誕生日を迎えた少年・たかちゃん(たかのり)のもとに、プレゼントとして1体のおもちゃがやってきたところから。スーツ姿の“はまじゅん”人形は、たかちゃんの部屋に並ぶ、お気に入りのおもちゃたちに仲間入り。秋定、熊元、シモタ、しげ、松永、田中……名前も機能もいずれ劣らぬ“クセツヨ”揃いのおもちゃたちは、はまじゅんを歓迎しますが、やがて彼らの未来に暗雲が……。

役柄を忘れて吹き出す出演者が続出!
見た目だけでも破壊力満点なおもちゃたちですが、いざ動き始めるとさらに笑いが増幅! 設定上、基本的に表情を変えることは許されていないにもかかわらず、思わず吹き出すキャストが続出します。
たかちゃんと、その母・守谷日和も狂気に満ちた言動で笑わせにかかり、舞台上も客席も腹筋崩壊の危機!? 最終兵器はもちろん、“たかちゃんの友だち”として登場した珠代。松永に持ちギャグで個人攻撃を仕掛けるなどやりたい放題で、圧倒的なモンスターぶりを発揮しました。

シゲカズが、おもちゃたちを特訓するコーナーも大盛り上がり。人の名前を顔だけで表現するクイズ「顔ジェスチャー」など、おもしろゲームが次々と繰り出されます。
「エンドレス我慢」では、別キャラに扮したたかのりの暴走に加え、全員をたった一撃で打ち負かす珠代に田中が「攻撃力が高すぎる!」と絶叫するひと幕も。シモタ&熊元が防音室できわどい質問に答える「大声夫婦ききとり」では、熊元の口から衝撃の事実が明かされました。

さらに突如始まる歌のステージでも爆笑をさらいます。客席に降りてファンサービスする田中、熊元が高らかに歌い上げるミュージカル風ソング、そして浜田はまさかのラップに挑戦!? しかもそれぞれ、あるキャストとのコラボレーション付きという豪華さで、観客を大喜びさせました。
果たして、おもちゃたちの運命は!? たかちゃんの愛を受け続けることができるのか!? 最後の最後まで目が離せない展開に、エンディングで大きな笑いと拍手が送られました。

カベポスター・浜田「演技は好きやな、と」
終演後に行われた囲み会見には、シゲカズ、浜田、守谷日和、河野、熊元、田中、そして珠代が出席しました。
2年ぶりということで、熊元やシモタら上京メンバーが増えたため、「マジで本番以外、1回も全員揃わず」で不安だったとウラ事情を明かしたシゲカズ。それだけに、観客のあたたかい反応がうれしかったそうで、「出てきた瞬間から拍手していただいた。『イロモンスター』は長いことやってますけど、満席になったのは実は初めて。こんなに入っていただけるなんて……」と喜びを噛み締めました。
浜田を主演に“おもちゃ”をテーマにした舞台を考案したのは、「浜田はみんなのおもちゃみたいな存在」だからとのこと。「それ以外の皆さんも、おもちゃっぽいバケモノばっかりなので、『イロモンスター』っぽい即興感もありつつ、いい感じを出せたんじゃないですか」と手応えを語ります。

主演、さらにラップにも初挑戦した浜田は、「(ラップについては)ちょっと不完全燃焼ですね。覚えてたんですけど、いざお客さんの前に立つと、うまいことできなくて……」と悔しがる一方、演技のほうは「実は好きやなと気づいた」とのこと。何よりも「(メンバーとの練習が)おもろくてやってる。青春みたいな感じ」と笑顔で話しました。
「伝説のバケモノとして出ていただいた」
ゲストの珠代については、「“バケモノだらけのイロモンスター”というテーマなんで、伝説のバケモノとして出ていただいた」と語ったシゲカズ。珠代は「いまをときめく素敵な輝かしいメンバーに入れてもらって」と感激しきりで、「新喜劇がロサンゼルスだとしたら、こっちはニューヨーク」と謎の持論までぶち上げます。
さらに、「シゲが私を過大評価しすぎなの。絶対違うなんか想いがあると思う。シゲの恋愛感情……そうとしか考えられない」と爆弾発言!? シゲカズは「芸人としてリスペクトしてます!」と必死の抵抗を見せましたが、珠代は「この先、シゲと珠代の行く末を楽しみにして」とまったくひるみませんでした。

マンゲキ10周年Premium Live「シゲカズですpresents劇団イロモンスターお芝居公演『おもちゃのはまじゅん』」の模様は3月18日(火)23:59までオンラインで見逃し視聴ができます(チケット販売は同日正午まで)。その期間の好きなタイミングでFANYIDメンバーは24時間/プレミアムメンバーは72時間、見逃し視聴をお楽しみいただけます。
FANYオンラインチケット(配信)はこちらから。