吉本新喜劇と名作漫画『北斗の拳』がコラボした新喜劇公演が、3月21日(金)に大阪・なんばグランド花月で開催されました。「吉本新喜劇×北斗の拳コラボ新喜劇〜お前はもう笑っている!〜」と題された舞台には間寛平GM(ゼネラルマネージャー)のほか、座長のアキと酒井藍らに加え、千原兄弟・千原せいじやEXIT(兼近大樹、りんたろー。)らがゲスト出演。2つの世界観が絶妙に混ざり合い、新喜劇ファンだけでなく、北斗の拳のファンにもたまらないステージになりました。

EXIT・りんだろー。が寛平とかけ合い!!
会場では、入口に『北斗の拳』の主要キャラクターのパネルが並び、場内でアニメの主題歌が流れるなど、いつものなんばグランド花月とは違った雰囲気。満員御礼の観客が、開演を今や遅しと待ち構えます。
開演すると、まずはアニメ『北斗の拳』さながらの出演者紹介。と、ここからお馴染みの新喜劇のテーマが流れて芝居が始まります。物語の舞台は、これも定番の花月うどん。北斗の拳のコミックが置かれた店内では、店主の千葉公平と先代の寛平が働き、この店の買収を巡るドタバタが繰り広げられるストーリーです。
寛平が愛犬・亀吉を連れて登場すると、それだけで会場を笑いが包みます。千葉や、孫の酒井とのやりとりで、いつもどおりの笑いが生まれました。

そこに、花月うどんの向かいに最近できたライバル店の社長、EXIT・りんたろー。が登場。花月うどんに買収をもちかけますが、寛平や酒井らを巻き込んだかけ合いがスタートして、会場は大盛り上がり。ほかの座員たちも絡んで、笑いの連続になります。
“謎の僧侶”として登場したせいじは、ありがたい言葉で寛平とトークを始めますが、千葉からは「目がイッちゃってますよ」とツッコまれていました。


必殺技“北斗百裂拳”を繰り出して爆笑!?
そして今回の主役である“ケンシロウ”役のアキが登場した途端に会場は大爆笑。寛平は「見てみ、あの眉毛!」とツッコミ、千葉も追い討ちをかけます。ハードボイルドなはずのケンシロウですが、歩くだけで笑いが起き、必殺技の“北斗百裂拳”を繰り出すと、さらに笑いが増幅しました。
人気キャラ“レイ”役のEXIT・兼近が厨房から暖簾をくぐって出てくる姿に、これまた会場は爆笑です。もう1人の重要キャラである“シン”は新喜劇座員の佐藤太一郎が演じ、なぜか借金取りの親玉に……!? ケンシロウとレイ、シンが3人がかりで必殺技を繰り出しますが、その姿にも笑いが止まりません。

そして、終盤に登場した最強のライバルキャラ“ラオウ”はまさかのMr.オクレ!? ほかにも“トキ”や“ジャギ”といった漫画でおなじみのキャラが登場したり、北斗の拳の世界観が随所に織り込まれていたり、ファンはもちろん、原作を知らない人も楽しめる内容で最後まで盛り上がりました。

「小さいころからラオウの役をするのが夢」?
カーテンコールでは出演者全員が舞台へ。アキは「試行錯誤してケンシロウに近づけたかな」と振り返ります。
『北斗の拳』の作者である原哲夫さんと縁があるというせいじは、今回の公演について「吉本に話しても1ミリも動かなかったのに、寛平さんに言うたら即!」と舞台ウラを明かしました。
一方、EXIT・りんたろー。は「みんなが北斗の拳のキャラでうらやましい」とコメント。相方の兼近は、台本にレイのセリフが多くてとまどったそうですが、実はそれはレイチェルのセリフだったと明かして笑いを誘います。
ジャギとザコキャラを演じたキャベツ確認中(キャプテン★ザコ、しまぞうZ)の2人。ジャギのヘルメットは自分で用意したそうで、購入するために先輩の星田英利から15万円借りたというエピソードを明かしました。
酒井は「男子たちが昨日からとても楽しそうで、男子ってかわいいなって」と感想を話します。オクレの「小さいころからラオウの役をするのが夢でした」というボケ(?)のあとは、アキが「吉本新喜劇をよろしくお願いします。北斗の拳もコラボさせていただいてありがとうございました」と締めくくりました。
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