ケンドーコバヤシと紗倉まなが語るラジオ『TENGA茶屋』の500回「私の“闇”が暴かれてゾクゾクする」

ケンドーコバヤシがパーソナリティを務めるFM大阪のラジオ番組『TENGA presents Midnight World Cafe~TENGA茶屋~』(毎週土曜25:30〜26:30)がめでたく放送500回を迎えました。そこで今回は、一緒に出演するセクシー女優・紗倉まなとの記念対談をお届けします! 2012年に放送を開始した人気番組の“これまで”やウラ話を、息ピッタリに語ってもらいました。

出典: FANY マガジン
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ケンコバ「当初はいろんなとこから心配された」

――放送500回に加え、来年には番組開始10周年を迎えるんですね。

ケンドーコバヤシ(以下・ケンコバ) ちょっとやり過ぎのきらいがありますね。そんな、朝の番組じゃないんですから(笑)。

紗倉 そんなことないですよ。すご〜い!

ケンコバ とはいえ、ありがたい話でね。TENGAさんも1社提供でずっとサポートしてくれはって。ほんま振り返って、一歩一歩やってきただけです。気が付いたら500回になってたという感覚と、よく500回もオープニングしゃべることがあったなと(笑)。
あと、当初はいろんなとこから「大丈夫なんか?」って心配されたことを覚えてます。まずTENGAさんがスポンサーやし、FMラジオで吉本の芸人がDJをすることもあまりなかったですし、ましてや僕ですし(笑)。でも、いつの間にかそういった心配の声は消えましたね。じつはホント腹割って話すと、なにも覚えてないんですけど(笑)。

出典: FANY マガジン
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紗倉 (笑)

ケンコバ 最初からほとんど、こんなラジオにしよっていう要望はなかったですね。回を重ねるごとに、いまのスタイルになっていった感じです。それに、これを言ってはダメとかもなかったし。まぁ収録なんで、編集でなんとかなるとは言われましたから(笑)。まなちゃんはどうやった?

紗倉 そうですね。私は2015年の4月から参加させていただいたんですけど、じつは腹割って話すと覚えてなくて……。

ケンコバ 君もかいな(笑)。

紗倉 じゃ、コバさん。私の1回目いかがでした?

ケンコバ 覚えてるわけないやん(笑)。

紗倉 そうですよね(笑)

ケンコバ いや、思い出したな。初めてやのに言葉のチョイスや会話のスキルがすごいし、面白いことを言える子やなって印象あった!

出典: FANY マガジン
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カラオケでケンコバの肝臓を蹴り続ける紗倉

紗倉 この6年間を振り返ると、むちゃくちゃ濃い思い出があり過ぎましたね……。そうだ! 一時期、TENGAの元社員さんが収録に参加していたんですけど、そのときはいい意味でも悪い意味でも、なんだか番組の雰囲気が変わったことが凄く印象に残ってますね。

一度、その方が収録に遅刻されたことがあって、遅れてスタジオに入って来られたら、アメリカンな大げさなジェスチャーを取ったんですけど、その姿を見た瞬間、むっちゃヤバい人だなって(笑)。

ケンコバ そういや、その人のおかげで番組存亡の危機もあったな。

紗倉 ありましたっけ?

ケンコバ ある回の収録のとき、その人から電話がかかってきて「まなちゃんと飲みに行って怒らせちゃったんで、収録に行かないでおきます」って。「何があったんや」って聞くのもどうかと思って、とりあえず「来んといて下さい」って言った覚えがあるわ(笑)。原因なんやっけ? この際やから言うてみ。

紗倉 ありましたね~。一緒に飲んでたときに、その方が酔っ払ってきて、突然、「まなちゃんのワキは完成されてないのがいい」って言い出して、え? どういうこと? って思ってたら、同じことを20回くらい言い出して。しかもワキから、なぜか私自身が未完成だってことになって。なんでこんな人に言われなきゃならないんだろうって急に腹が立ってきてキレたんです。そこからしばらく距離を置いた時期がありましたね(笑)。まぁ、そのあとは仲直りしたんですが。

出典: FANY マガジン
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ケンコバ 紗倉まなのえらいとこは、収録中はそういうことを微塵も感じさせないとこ。そこで俺、紗倉まなのことを信用できるって思った。けど、放送何周年かのとき、たまにはみんなで飲みにでもってことでカラオケボックスに行ったんですよ。そのとき、まなちゃんがめちゃくちゃ酔っ払って、ひとりでクダ巻きながら、ずっと俺の肝臓のあたりをボコボコ蹴ってきて……。

紗倉 ああ……笑)

ケンコバ 俺も女性の蹴りでウンウン言いたくないんですけど、お酒入ってるときに肝臓狙われたもんやから、どう考えてもよくない状況で。ちょっとこれキツいなと思ったんで席を変わったら、足の方向を変えてもう1回狙ってきましたからね。そんときはちょっとイヤな子だと思いました(笑)。

紗倉 すいませんでした! けっこう飲むと酒グセが悪いみたいで……。でも、あの飲み会はカオスだった記憶がありますね。前のパーソナリティだったアインシュタイン(稲田直樹、河井ゆずる)さんも、TENGAの社長も一緒で、河井さんの歌う曲がどうも社長が気に入らなくてね……。

ケンコバ そう! 社長はモテない男のエピソードが大好きで、それを河井が感じ取って、社長に合わせて「僕、ぜんぜんモテないっすよ」みたいに話してたんやけど、歌ってる曲のチョイスで、あ、こいつモテてるなって見透かしたみたいで、急に河井に怒り出すという(笑)。

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紗倉 そうでしたね。そこからカオス状態に。

ケンコバ 速攻で稲田のことを可愛がり始めたからね。

紗倉 番組として、ひとつの転機になった飲み会だったと思います。

ケンコバ あの日は心底疲れたよ(笑)。

紗倉 そうですよね。

ケンコバ 俺の肝臓を蹴ってたまなちゃんが言うか。

紗倉 ほんとだ、蹴ってた本人が言っちゃいけないんでした(笑)。

ケンコバ あとね、いま一緒にやってるツートライブには、早くここの位置に来てほしいなって思うことがあって。
以前、台風に伴う飛行機トラブルで、1本目の収録に来れないってことになって。いまなら俺がいなくてもまなちゃんとアインシュタインでできるなって思って、ディレクターさんに収録してくれってお願いしたんですよ。で、結果、その判断は正しくて、うれしかったんです。万が一、自分が欠けても成立する番組になってきたんだなと体感で思ったんで。
でも、いまもしそんなトラブルが起こったとき、スタジオにまなちゃんとツートライブだけがいたなら……「俺が到着するまで待っといてくれ」って言いますけど(笑)。

紗倉 (笑)

出典: FANY マガジン
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ケンコバ そういう意味で、早くツートライブにはそこへ来てほしいと。まぁラジオを聴いてくれてはる方はわかってると思うんですけど(笑)、ただあいつらの危うさも番組の面白さのひとつではあるんです。もちろんアインシュタインも初期なら無理です。ちゃんと成長を見せてくれたから任せられたんですけどね。

紗倉「怪文書みたいな投稿が…」

――紗倉さんはこれまでケンコバさんと一緒にやってきて、印象は変わりましたか?

紗倉 私がもともと抱いてた印象は、博識でエロいことを言っても品があって、下品にならない人。コバさんの下ネタなら受け入れられる女子って多いんですよ。聞いてて嫌な下ネタじゃないみたいで。じつは私のマネジャーも、芸能人でいちばん好きなのがコバさんだと言ってて、毎回、収録も付いて来てくれてます(笑)。
で、いまも1回目から抱いてた印象は変わらないですね。それに、年数を重ねるうちに、コバさんって人の人間性を暴くことにすごく長けてらっしゃるなぁって思うようになりました。私の“闇”がどんどん暴かれていくごとに、私自身ゾクゾクするみたいな(笑)。

ケンコバ ちょっと俺、科学者みたいな部分あって。調べて実験して、結果をずっと観察したいなというとこあるんですよね。大きな“実験”に、まなちゃんに何年も付き合ってもらって。

紗倉 そんな実験をしてたんですか!

ケンコバ 実験内容は言われへんけどな。サンプルはだいぶ集まった。

紗倉 でも、最初のころは私、緊張してましたね。ラジオ番組もこれが初だったし、それまでの番組の歴史もあるし、コバさんとアインシュタインさんたちが作り上げてきたカラーがあるじゃないですか。そこにお邪魔することに、気が引けちゃったりしてたんですけど、年々収録に来ることが楽しみになって。プロの芸人さんたちの、会話のとっさの返しの凄さを目の当たりにして、帰りの新幹線でマネジャーさんと反省会することしばしばで。

ケンコバ でも、1個チクリ情報があって。まなちゃんが文化放送でやってるラジオ番組で、ホームページに写真アップしてるそうやけど、そっちのほうがむっちゃ楽しそうに弾けてるらしいやないか!

紗倉 (笑)。そんなことないですよ〜! コバさんに私の闇を暴かれたせいで、そっちのラジオで弾けてても「まなちゃんの本当のことは知ってるよ」って怪文書みたいな投稿が来たりするんですよ(笑)。

出典: FANY マガジン
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ケンコバ 怪文書って(笑)。けど、まなちゃんは一緒にやってて、しゃべりにしろ文章にしろ自分の言葉を持ってるから、違う道を選んでてもひとかどの人になれてたんやろなって思いますね。やっぱり“言葉”を持ってる人に、みんな耳を傾けちゃうじゃないですか。ま、ありえないですけど、アスリートやったとしても、勝利者インタビューで聴衆を惹きつける人になってたんじゃないですかね。

紗倉 え、え! うれしい。今日の録音の音源いただけないですか? いまの部分、夜寝る前に聴きますんで。

ケンコバ 肝臓に蹴り入れる女性には、こう言って機嫌取っとかないと(笑)。

ケンコバ「この番組ではだいぶのびのびしてます」

――放送開始から10年弱で、世の中のコンプライアンスの意識も変わってきましたし、会話の内容もずいぶんと変わってきたんじゃありませんか?

ケンコバ もう、(世の中の意識は)ぜんぜん違いますよ。ほかでやってるラジオとかの仕事は、はっきり言って、コンプライアンスを意識して変えてきました。けど、この番組に関しては、正直、気を使ってないですね。恋愛弱者に対しては突き放すし、恋愛強者にはイヤミしか言わないし(笑)。そういう意味で、この番組ではだいぶのびのびしてます。
ただ一時、ディレクターさんに言うてたんですよ。「この番組をポッドキャストで流すのはやめてくれ、さらされて炎上するかもしれんぞ」って。でも、まったくそういうのなくて、変な心配しなくてもよかったかなと(笑)。まぁ本当に、本当に怒られたら、番組辞めたらいいんですけど(笑)。

――500回を迎えたいま、紗倉さんに伝えたいことは?

ケンコバ そんな遠くない未来の話やと思うんですけど、まなちゃんもセカンドキャリアを見据えてほしいんですよね。やっぱ体を使う仕事をしてるじゃないですか。もしアブとかにおっぱいを刺されたりして使い物にならなくなったりしたら……。あ、でもそれはそれでまた人気が上がるパターンもあるかもしれないですけど(笑)。ま、この番組がセカンドキャリアへの基礎になってくれたらと思ったりしてます。

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紗倉 あ、優しい〜。本当にコバさんて、父であり母でありの存在で……。

ケンコバ どっちかっていうと母やろな(笑)。

紗倉 そういう存在の方の番組に、こんなに長く関わることができて、私自身この番組で得たものが多くて。コバさんのおかげで、勇気を振り絞って初めて内部告発というものができたりとか。それで、発言するとはこういうことなんだって改めて思ったり。

ケンコバ じつはちょっと前の放送のときに、大喜利のコーナーで、事前にお題を知らされてるメンバーと知らされてないメンバーがいるという“作り茶屋”があったことが発覚しまして。これはほんと、大問題でした。それをまなちゃんが勇気を出して告発したんです。

紗倉 時代がよかったんでしょうね(笑)。

ケンコバ ジョディ・フォスター主演の『告発の行方』(1988年)が公開された時代やったらもみ消されて、まなちゃんが犠牲者になってたと思うわ。

紗倉 そうですね。ま、この番組は自分を変えてくれる場でもあるんだなって実感します。

ケンコバ でも、だからといって「よし行ける!」ってなって、なんでもかんでも告発をし始めたら大変なことになるからね。そこは気をつけて!

紗倉 告発のクセが付いちゃったりして(笑)。

出典: FANY マガジン
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――では最後に、これからこの番組でやってみたいことはありますか?

ケンコバ そうですねぇ……。まなちゃんは、公開収録とかどうなん?

紗倉 あ、やってみたいですよ!

ケンコバ そうなんや! 俺はあんま好きじゃないねんけど(笑)。

紗倉 もう(笑)。

ケンコバ 変なこだわりで、現実に俺はおるんやけど、架空の人物や実体がよくわからない存在でありたいみたいな願望があって。

紗倉 以前はスピンオフ的な感じで、アインシュタインさんとライブハウスでトークイベントをやったこともありますけど、コバさんお忙しいから。

ケンコバ やってたな。あのとき、じつはスケジュール的には行けて、なんならひとりで飲んでるときあったし(笑)。

紗倉 え〜!

ケンコバ でも、まなちゃんが「やりたい」言うてくれたらやりますよ。

紗倉 じゃ、「公開収録に出てもいい」って返事くれるまで、口説き続けます!

取材・構成:仲谷暢之


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