厚生労働省と吉本興業がタッグを組んで“転倒”や“腰痛”といった労働災害の予防を図る「全国スベっちゃダメよキャンペーン」のキックオフイベントが、2月15日(火)に東京・ヨシモト∞ホールで開催されました。労働災害での「転倒」や「腰痛」は重篤になるケースも多く、企業にとっても労働者にとっても重要な課題。そこで吉本芸人たちが「スベっちゃダメよ喚起隊」を結成し、予防を訴えました。
喚起隊は、西川きよしを隊長として、マヂカルラブリー、アインシュタイン、男性ブランコ、ぼる塾が隊員に。近年増えている労働災害での転倒や腰痛は社会問題にもなっていて、その啓発活動に“絶対にスベってはいけない”芸人たちに白羽の矢が立ちました。
この日のイベントは『スベっちゃダメよ!転倒予防 ムチャしちゃダメよ!腰痛予防 “全国スベっちゃダメよキャンペーン”キックオフイベント』と題され、全国で行われる啓発イベントの詳細発表や、ポスター・動画のお披露目、さらには転倒・腰痛予防をテーマとしたコーナー企画が用意され、会場を盛り上げました。
突如始まった大喜利でもスベるわけにはいかない!
MCを務めたタケトが「スベっちゃダメよ喚起隊」を呼び込みましたが、転倒に気をつけすぎるあまり、おそるおそる登場するマヂカルラブリーの2人。続けて登場したアインシュタイン・稲田直樹にいたっては、まるでおじいちゃんのよう。
観客のいる会場を見てマヂカルラブリー・野田クリスタルは「スベるかもしれないじゃないですか」と、“絶対にスベることができない”プレッシャーを漏らします。
この日、隊長の西川きよしは新型コロナ感染のため欠席。代わりに隊長の写真がスクリーンに映し出され、メッセージが紹介されました。
「事故やケガは誰にでも起こりうること。小さなことからコツコツと取り組めるよう、みんなでがんばっていきましょう」
その後、それぞれの隊員が着ている転倒・腰痛防止の“ピクトグラム”が描かれたトレーナーについて説明をしていくのですが、なぜか途中から大喜利状態に――。
「屏風の上で寝ない(本当は【階段での転倒に注意】)」(男性ブランコ・浦井のりひろ)
「ブラック筋斗雲に乗らない(本当は【危険な場所の見える化】)」(男性ブランコ・平井まさあき)
ここでもスベるわけにはいかないメンバーたちが必至の大喜利を見せました。
啓発動画はレアな漫才・コントの目白押し!
厚労省の調査によると、労災の発生件数1位は「転倒」とのこと。転倒によるケガをした6割の人が1カ月以上の休業を余儀なくされているといいます。そのうち50%以上を50歳以上の人が占めますが、41歳のアインシュタイン・河井ゆずるは「3段の階段で2回つまずいた」と自身の“経験”を明かします。
すると相方の稲田も「遅刻しそうな時にダッシュしようと思っても、走り方がわからない」と、自身の老いを告白。さらに「曲がり角で早く曲がりすぎて角にぶつかることがあるんで、もうちょっとシャキッとして生きていこうと思います、全体的に」と宣言していました。
その後、全国7カ所で開催されるキャンペーンイベントのスケジュールやポスター、イベント終了後に配信がスタートする啓発動画のダイジェスト版などが次々と発表。
なかでも動画は大ウケ! 「もし相方がケガをしてしまったら……」という設定で、ほかの芸人が代役を務めるスペシャル企画で、野田の相方をインポッシブル・ひるちゃん、稲田の相方をおいでやす小田が務めるなど、ここでしか見られないレアな漫才・コントばかりです。
ぼる塾・田辺智加の代役をとにかく明るい安村が務めたことについて、あんりがこう打ち明けます。
「最初は『なんで田辺さんの代役が安村さんなんだよ』って思ったけど、実際やってみたらすごくやりやすくって……。だから(動画の中で舞台袖から見つめていた)田辺さんの悔しそうな顔は演技じゃないんですよ」
マヂラブ野田の腰痛予防とは!?
イベント終了後の囲み取材では、マヂカルラブリー野田が“腰痛持ち”であることを告白。記者から「体を鍛えてるのに?」と聞かれると、「トレーニングによって引き起こされた腰痛。なんでもやりすぎるのはよくない」と反省します。その上で、「腰痛予防は意外に腹筋なんですよ。だから、僕も普段からこうやって腹筋を鍛えるために腹を殴ってます」と、おもむろにお腹を殴り出し、相方の村上から止められるシーンも。
そんな村上は、腰痛予防に「くしゃみを全力で出さない。全力でくしゃみするのは気持ちいいんですけど、やらないようにしてます」と、独自の予防法を披露しました。
「スベっちゃダメよ!キャンペーン」の啓発動画は、厚労省の公式YouTubeチャンネルで視聴できます。
厚労省公式YouTubeチャンネルはこちらから。