クライマックス撮影現場での凱旋上映にチュートリアル徳井が号泣!? 奈良県三郷町の地域発信型映画【吉本興業の地域活性化プロジェクト】

奈良県三郷町を舞台に撮影された地域発信型映画「風の中のピアノ」の凱旋上映会が、12月10日(土)に同町の町立三郷中学校で開催されました。上映会場は、作品のなかでクライマックスシーンの舞台となった校内のアリーナ。上映後の舞台挨拶には、立川晋輔監督のほか、主演の女優・辻凪子、チュートリアル・徳井義実、そして三郷町の森宏範町長、三郷中学校の森本徹校長らが登壇しました。

出典: FANY マガジン
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「地域発信型映画」は、2011年から吉本興業が展開する「あなたの街に“住みます”プロジェクト」の一環として、映画を通して、自分たちが住む街のさまざまな魅力を全国に発信し、地域を活性化させようという取り組みです。

『風の中のピアノ』は、三郷町を舞台に、それぞれに心に傷を持つ2人の女性の成長の物語。奈良県出身の立川晋輔監督がメガホンを取り、W主演の柚役に辻、千恵子役に元NMB48の太田夢莉、柚の先輩教師役にチュートリアル・徳井、ほかに吉本新喜劇・やなぎ浩二らが出演しています。

バラバラになった家族のなかで懸命に暮らす21歳の柚が、明るく無邪気な同い年の千恵子に出会うことで、ふさぎがちだった心が少しずつ癒やされていく。しかし、千恵子には大きな秘密があり……というストーリーで、この日はクラウドファンディング寄付者を対象にした回を含めて計3回の上映、挨拶が行われました。

「開運バンジー」と「雪駄」

舞台挨拶では、まずは森宏範・三郷町長が登壇。「観たときに泣きました、素晴らしい映画に仕上げてもらいました。作品は生徒も含め、みんなで一緒になって作ったものです」と感無量な様子で語ります。

出典: FANY マガジン
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立川監督は「ラストシーンと同じ現場で上映できる機会はなかなかありません。無理を言って協力してもらいました」と感謝を伝えます。

一方、映画での登場シーンが多かった三郷中学校の森本校長は、「撮影すると聞いてドキドキしていたものの、監督と中学校のときの部活の顧問が同じだったことがわかり、ムチャぶりはされないだろうと思いました」とレアなエピソードを披露していました。

主演の辻は、「おばあちゃんが奈良だけど、(撮影まで)三郷町には来たことがなかった」と言いながら、同町内にある開運橋から飛び降りる高さ30メートルのバンジージャンプ、その名も「開運バンジー」を飛んだこと、そして地場産業の雪駄をいまも愛用していることを明かしました。

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徳井は今回の上映中、会場の後ろから観ていて、めっちゃ泣いたと告白。辻の演技に「こんな芝居する!? めちゃくちゃうまい、びっくりした!」と驚きの表情を見せると、映像も「自然」と「衣装」のコントラストがキレイで引き込まれる作品だとアピールしました。

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町の歴史を踏まえた作品に

舞台挨拶のあと、森町長、そして三郷町ものづくり振興課の大塚慎也さんに話を聞きました。

――今回の映画のきっかけを教えてください。

森町長 三郷町のいいところを発信したいと思っていたところ、地域発信型の映画が最近増えていることを知りました。それで、われわれから働きかけて、吉本興業さんとのコラボが実現したのです。

――地域映画に以前から参加している立川監督や、奈良県にゆかりのある太田夢莉さんをキャスティングしたのは吉本のアイデアだそうですね。

森町長 完成した作品を見て、いい方を選んでいただいたと感じました。作品はオール三郷町ロケで、龍田大社など三郷町の人なら誰でも知っている場所から、町内の人でもほとんど知らないレアな場所もありましたね。

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――大塚さんは、実際に映画を観てどんな印象を受けましたか?

大塚 地元の歴史文化と結びついた内容だと感じました。龍田の地は太宰府、シルクロードにも続く場所で、奈良時代には龍田山を超えて、はるか西へと向かっていったそうなんです。二度と帰って来られないかもしれない、という思いを抱いて西へ向かった当時の人たちと、ストーリーの大きなポイントとなる出来事がしっかりとリンクしていると感じました。

――町の歴史をちゃんと踏まえた内容なんですね。

大塚 はい、ほかにも三郷町の歴史と重なるカットなどがあって、偶然の部分もあるかと思いますが、とてもよく調べられていたと感じました。

森町長「これからも一緒に続けていきたい」

――吉本とは、映画以外にもさまざまなコラボレーションをしているそうですね。

森町長 そうですね、今年1月には『SDGs未来都市さんごうシンポジウム』を、2月にはCOOL JAPAN PARK OSAKA TTホールで行われた『龍田古道、亀の瀬学べるシンポジウム』で、亀の瀬の土地の特徴とかけた矢野・兵動の「すべらない漫才」などを実施しました。3時間という時間が短く感じましたね(笑)。

大塚 2月のイベントでは、どれくらいの人に来てもらえるか不安でしたが、たくさんの人に来ていただけました。大阪都市部でいいPRができたと思います。

出典: FANY マガジン
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――吉本とコラボした感想は?

森町長 発信する内容がまったく違います。さすがはプロだと思いました。三郷町は新しいものに飛びつく自治体ではあるのですが、どうしても「暗い、固い、おもしろくない」になりがちです。そこを打破するために、これからも一緒に続けていきたいと思います。

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