BKBが描く“くすぶり芸人”が「超リアルで胸を打つ」!? 人気芸人5人の舞台が“聖地”で上演

プラス・マイナス・岩橋良昌、ガリットチュウ・福島善成、とろサーモン・村田秀亮、しずる・村上純、そしてバイク川崎バイクの5人がそれぞれ脚本・演出を務める舞台『5BRAIN~脳・能・濃・悩・know?~』が、2月16日(木)~2月26日(日)に東京・下北沢の小劇場楽園で上演されます。演劇の聖地で繰り広げる“五芸人五色”の舞台は、お笑いファンだけでなく、演劇ファンをも魅了すること間違いなし! 今回は、本番直前の舞台稽古に潜入しました。

出典: FANY マガジン
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公演は30年以上にわたって開催されている「下北沢演劇祭」に参加。舞台には、ジュノン・スーパーボーイ・グランプリに輝いた上遠野太洸や、2.5次元舞台などで活躍する米原幸佑といった俳優陣から、PRODUCE 101 JAPAN元練習生によるグループ「円神」の山田恭、YouTuber・歌手としても人気のこぴ、さらにキングオブコント2022ファイナリストのネルソンズ・岸健之助、ピン芸人・守谷日和、スパイク・小川暖奈ら人気芸人たちが登場します。

BKB、「ブンブン!」も「ヒィア!」も封印!

今回、潜入したのは近年、作家としての才能も注目されるバイク川崎バイク(以下BKB)が作・演出を担当する『そこいらによくあるありふれた話』の舞台稽古。BKBと同期のピン芸人・大谷健太が主演を務め、ネルソンズの岸、歌手・俳優・YouTuberのこぴ、俳優の原口侑季が脇を固めます。

出典: FANY マガジン
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この日の稽古は、クライマックスのかなりシリアスなシーン。いつもはサングラスに隠れているものの、実はきりっと鋭いBKBの眼差しが、役者陣の芝居を真剣に見つめています。

舞台上での動きや仕草、セリフの微妙なニュアンスにいたるまで、BKBから細かな指示が飛ぶと、大谷や岸もしっかり役者の顔で応え、シーンが丁寧に創りあげられていきます。

稽古終了後、おなじみの「ブンブン!」も「ヒィア!」も封印し、“演出家モード”が抜けないBKBに舞台について話を聞きました。

出典: FANY マガジン
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「B(僕は)K(稽古で)B(ボロ泣きしてます)!」

――『そこいらによくあるありふれた話』は、どんなストーリーですか?

売れることができずにくすぶっている数多の芸人たちにスポットを当てて、彼らの心の葛藤を描きました。いままで意識的に芸人の話は避けていたのですが、今回は書いてみたいなと。ドラマチックに成功して売れる芸人はほんのひと握りで、夢破れて、辞めていくことのほうが当たり前の世界。そのリアルさを追求して書きました。

――キャスティングの希望を出したと聞きました。

主人公の後輩役の岸は、ミスタープレーンというか、いい意味で当たり障りのない“The 後輩”。一緒にふざけてくれたり、黙っていてほしいときには黙ってくれる。今回の“ちょうどいい”後輩役を考えたときに、いちばんに浮かびました。ネルソンズというスーパーコントトリオで演技力も期待できるし、多忙なスケジュールのなか、引き受けてもらってありがたかったです。

出典: FANY マガジン
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主演の大谷くんは、僕も、おそらく大谷くん本人も悩んだと思います。役に合わないとかじゃなくて、むしろその逆。主人公・山下の苦悩が、いまの大谷くんにリンクするところが多すぎるんです。賞レースの決勝までいく実力がありながら、なかなか売れきらない。正直、演じていてツラいところも大いにあると思いますが、超リアルな演技になっているので、めちゃくちゃお客さんの胸を打つと思います。
オファーするときも人づてではなく、喫茶店で対面で、内容と思いを伝えさせてもらいました。大谷くんも「これは……正直しんどいけど、同期のバイク君の話はやりたいし、この役はオレにしかできないね」と引き受けてくれました。

――ほかの4作品は意識しますか?

いまのところ、ほかの芸人たちの舞台内容を詳しくは把握していませんが、まったく色が違う5人なので、客観的にすごく楽しみですね。

――改めて見どころを教えてください。

“芸人の話”というのはドラマなどでも世にわりとありますが、あまりスポットの当たらない“ピン芸人”に着目したお話です。とはいえ、実は誰にでも当てはまるストーリーに仕上がっていると思います。いろいろな葛藤を描きつつも、最後は救いを持たせているので、さまざまに共感しながら楽しんでほしいです。
あと、歌手のこぴさんに劇中で歌ってもらっているのですが、本当にすごくて。結果、彼女の歌がないと成立しなかったお話となってます。原口さんは出どころこそ少ないのですが、とんでもないキーマンな部分も見てほしいです。僕も、ふだんは「ブンブン!」とか言いながら、一方でカッコよく舞台演出もできちゃう自分の幅広さに酔いながら楽しんでいます。

出典: FANY マガジン
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真面目に語ったあとで、ふと我に返ったように「僕、今日1回もBKBとか言っていないですけど、大丈夫っすか?」と言うBKB。そこで最後に、今回の舞台をいつもの「BKB」にまとめてほしいとお願いすると……。

「B(僕は)K(稽古で)B(ボロ泣きしてます)!」

『5BRAIN~脳・能・濃・悩・know?~』は、さまざまな組み合わせで、5作品のうち2作品がセットで上演される公演スタイルで、期間中に全20ステージ。どれも、B(バリ)K(心打つ)B(舞台)になること間違いなし!?

公演概要

『5BRAIN~脳・能・濃・悩・know?~』
日程:2月16日(木)~2月26日(日)
場所:小劇場楽園
チケット:前売5000円

FANYチケットはこちらから。

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