大阪発ロックバンド『河内REDS』がついに初の全国ツアー! 「大阪でいちばん有名なバンドになる」

大阪発ロックバンド『河内REDS』の初となる全国ツアーが始まりました。初日の会場となったのは、大阪・南堀江のライブハウス「knave(ネイブ)」。昨年3月に発売されたメジャー1stアルバム『時計じかけのオレたち』を引っさげて、コロナ禍によって中止が続いたうっ憤を晴らします。今回は、ライブ直後の彼らに意気込みを聞きました!

出典: FANY マガジン

ようやく開催できた初の全国ツアー

河内REDSは、2011年に大阪で結成。2017年に関西最大級のコンテスト「eo Music Try」でファイナリストに選出されたのを始め、翌2018年にはMBSのオーディション番組「関西発! 才能発掘TVマンモスター+」で、エントリー数約1,000組の中からグランプリを獲得。さらに、メジャーデビュー前から「イナズマロックフェス」や「COMING KOBE」など数々のフェスに出演してきました。

2019年には、寺岡呼人プロデュースのもとでメジャーデビューを果たし、昨年3月にバンド初のフルアルバム『時計じかけのオレたち』をリリース。

ところが、初の全国ツアーを目前にしたところで、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言が発令され、全公演が中止に。それから約9カ月たった今年1月16日(土)、ついに全国ツアー『河内REDS「時計じかけのオレたち」LIVE TOUR 2021』が始まりました。

出典: FANY マガジン

目指すは「大阪」を歌うあの名曲たち

この日のライブは、アルバムのタイトル曲『時計じかけのオレたち』から始まり、収録曲を続けて披露します。

「レコ発ツアー、ついに始まりました!」

MCの第一声で喜びを爆発させるタダミ(ボーカル&ギター)。新型コロナウイルス感染症拡大の第三波が再び全国を襲う渦中で、「途中、何があろうとも、始まりと終わりはしっかり決めます!」と、6月18日(金)に大阪・Music Club JANUSでツアーファイナルを行うことを発表しました。

「大阪に始まり、大阪に終わる……」と次のナンバーを紹介するタダミ。「上田正樹さん、やしきたかじんさん、BOROさんたちに続く、僕たちも大阪の名曲の仲間入りを果たせる日を夢見て……」と口上を述べ、大阪市のメインストリート・御堂筋をテーマにした『あぁ御堂筋』を歌い上げます。

リリースツアー初日は全6曲を披露。残念ながら、新たな緊急事態宣言の発令で1月と2月の公演は延期になりましたが、タダミは「ライブは配信もあるので、くれぐれも安全に! 6月18日に大阪で!」と元気よく挨拶して初日を終えました。

出典: FANY マガジン

観客が目の前にいるとやっぱり違う

ライブ終了直後の河内REDSのメンバーたちを直撃しました。

――まずはツアー初日を無事に迎えることができました。

タダミ(ボーカル&ギター) コロナ禍以降、配信ライブは何本かやらせていただきましたが、人前でのライブは昨年10月以来です。ホールの空気をお客さんと一緒に共有できることは、ありきたりな言い方ですけど、幸せでありがたく感じましたね。

セタ(ドラムス) なにが違うのかわからないですけど、ぜんぜん違う。なんなんやろう、(大きな声出し禁止なので)お客さんの声が聞こえるわけではないんですけど、ちゃんとぶつけ合える対象があるというのは違いますね。配信とは違うなって改めて感じます。

ナカザワリョウジ(ベース) いまこういう状況なので、来てくれたお客さんにはすごく感謝したいです。ありがたいです。来る勇気を出してくれて。

出典: FANY マガジン

――演奏時間はあっという間でしたね。

タダミ 早かったですねぇ~、めっちゃ早かったですね。いちばん早かった。

ナカザワ いままでで?

タダミ うん。30分で6曲やったけど、体感時間は20分くらいやったかなぁ。やっぱり体がライブをやりたがっているんですかね。歌いたがっているというか。

3人体制の再出発は「すこぶるいい感じ」

――『時計じかけのオレたち』をリリース以降、収録曲をライブ演奏したことは?

タダミ 機会は少ないですけど、アルバムの曲、デビューしてからの曲は人前でやっています。

――リリースツアーとして演奏するという点で、なにか感触は違いましたか?

セタ これまでスタジオでライブの練習を、けっこう力を入れてやっていて。

ナカザワ 自粛が明けて、いつライブができるようになってもいいように練習をずっとしていたので。

セタ 練習の成果は出たかな。

タダミ うん、ばっちり出た。

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――昨年11月にメンバーのサクラマサチカさんが脱退しました。今回はサポートギターがいましたが、3人体制のライブで新鮮味とか、新たな発見とかありましたか?

タダミ これがあまり新鮮味はなくて、僕は(笑)。それは、いいことなんじゃないかなって思うんです。新しいサポートのギターの方が、本当にいままでどおりのプレーをしてくれて。僕は、もっと“落ちる”と思っていたんですよ。気持ちも沈んだりとか。3人になってから、ライブのことがずっと心配だったんです。でも、そんなことはぜんぜん感じなくて、これまでの河内REDSを本当にぶつけられました。

セタ 3人になったからといって、調子はすこぶるいい感じ。

タダミ うん、いい感じ。

ナカザワ 俺はいつもコーラスをしてなかったんですけど(笑)、今日やって。楽しかったです。

「情景が浮かぶ」サウンドが強み

――アルバム収録曲もライブならではの迫力で、河内REDSの強みはやっぱりライブバンドであることなのかなと思いました。

タダミ そうですね、これまでずっとライブをメインに活動してきたので、ライブはもちろん自信はありました。原曲を忠実に再現するということは必ず達成しないといけないんですけど、ライブのいいところは、忠実に再現することに加えて「ライブ感」で、それが本当に伝わってよかったです。

――3人の“武器”はなんだと思いますか?

タダミ 僕たちは歌詞の内容の切り口、目の付けどころが、ほかのバンドと違うと思っていましたし、あと、聴いただけでハッとするような、「ああ、情景がよくわかる」と思われるような曲が武器ですね。

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――ツアーは6月18日まで続くわけですが、会場は30カ所まわる予定なんですよね?

タダミ はい、1~2月は延期になったのですが、30カ所は決まっていました。

――これだけまわるのは初めてでは?

タダミ 初めてです。

ナカザワ 最高で5。

タダミ そこからいきなり30。

セタ 6倍です!

「絶対に来いよ!」から「絶対に観てね!」に

――いまツアーが始まって、どんな心境ですか。

タダミ 体調がいちばん心配ですね。コロナ禍で練習する時間はぎょうさんあったのでライブの演奏は問題ないと思うのですが、途中でもし何かあったりしたらダメなので。練習はたっぷりしてきたので、次は体を整える準備を。3月の仕切り直しの時までに強い体を整えていきたいですね。

――みなさん、体は強いほうですか?

ナカザワ あんまり強くはないです。

タダミ 最近、ちょっとマシになって来たかな。

セタ 僕が最弱。僕、タダミ、ナカザワという順番で強くなります。

タダミ 今回は30カ所なので。

セタ 無事故でいきたい。

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タダミ うん、無理せずな。ただ、コロナ禍で「絶対に来てくれよ!」とか言いにくくなりましたね。代わりに配信ライブという技術がたくさん広がってきたので、「絶対に来いよ」から「絶対に観てね」に(笑)。形は何であれ……。

ナカザワ 1回1回のライブを丁寧に届けられたら。

タダミ うん、ちゃんとしたいな。

自粛中に作った曲を聴いてほしい!

――『あぁ御堂筋』の口上は、ライブのたびに進化していきそうですね。

タダミ そうですね、ストーリーはあるので、めちゃめちゃ口上はしたいのですが、いかんせん時間が。1曲減らしたらできるかな。朗読みたいになりますけど(笑)。

ナカザワ セットリストを減らして『あぁ御堂筋』の口上にかけると。

セタ 『あぁ御堂筋』を2曲分使ってやる?(笑)

タダミ 地方にお住いだと、「御堂筋ってなに?」って思われる方も多いと思います。関西圏とか大阪に住んでいたことある方だったら、「ああ、あの御堂筋ね」って思うんですけど、知らなかったら、なんの筋やねんってなりますから。だからこそ、『あぁ御堂筋』をやる前の口上は大事にしたいですね!

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――最後に今後の目標、バンドとしてどう飛躍したいか教えてください。

ナカザワ このツアーをまず完走して、次もちゃんとリリースして、大阪でいちばん有名なバンドになるっていうのが目標です。

――大阪のバンドと言えば「河内REDS」と。

ナカザワ そうですね、そんなバンドになりたいです。

セタ 僕は、エンタメ業界がこれからどうなるのかまったく分からないので、1本1本のライブをいままで以上に大事にしていきたいですね。あと、筋トレします(笑)。

タダミ 僕は、このライブツアーでライブ力をさらにパワーアップして、ツアーが終わった後は、どこかのフェスとかライブにたくさん呼んでいただけるようになりたいです。あと、昨年4月の緊急事態宣言で自粛していたときに、たくさん曲を作っていたんです。だから、その曲を早く形にして、『時計じかけのオレたち』に続くいい音楽を皆さんに届けたいです。自分たちが挑戦したことがない曲調もようけ作りましたし、どんな人にも好いてもらえるような曲もたくさん作りましたから、早く聴いてほしいなっていう気持ちです!

河内REDSの公式サイトはこちらから。