『R-1グランプリ2024』で22代目王者に輝いた街裏ぴんくの優勝記念特別番組『街裏ぴんくの職業・漫談家 絶対おもろいって言わせたんねん!』が、6月23日(日)深夜25:10からカンテレ・フジテレビ系全国ネットで放送されます! 番組では、さまざまなシチュエーションで街裏が“漫談”を繰り出し、その可能性を切りひらいていきます。そこで今回は、街裏にR-1優勝からの激動の3カ月、そして特番の見どころを語ってもらいました!
番組で用意された、特殊なシチュエーションは3つ。
▶とろサーモン・村田秀亮を見届け人に迎え、EXILE・TAKAHIROソロツアー『EXILE TAKAHIRO LIVE TOUR 2024 “FULL THROTTLE”』へ潜入
▶サルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)と一緒に街裏の母校である大阪・上宮太子高等学校へ凱旋漫談
▶カズレーザーと「はとバス」で名所を巡りながら、街裏流漫談バスガイドに挑戦する
という豪華3本立てです!
R-1優勝後の妻との“長い夜”
——『R-1グランプリ2024』優勝から3カ月あまりが経ちましたが、いまの率直な気持ちを聞かせてください。
優勝したことがどこか信じられなくて、いまも「そんなわけない」と思っている自分がいます。だから、まだ実感がわかなくて、ふわふわしているんですよね。
でも、これまでやらせてもらえなかったようなことをやったり、会いたかった人に会えたり、テレビ番組にいっぱい出演させていただくことで実感を埋めていっているような感じで、でもまだどこか夢のようで、いまのこのインタビューだって「ウソかもしれへん」という(笑)、そんな感覚です。あっという間の3カ月で、でも一方で、長い夜もあったりして……。
——“長い夜”とは!?
出演した番組のオンエアを嫁さんと一緒に観て、「どうしたらいいんやろうな?」みたいな試行錯誤があるんです。ふだんのしゃべりの中でも“ファンタジー漫談”のニュアンスを混ぜたほうがいいのか、混ぜないのかとか。
先輩方にアドバイスをいただくことも多いんですが、人によって意見は違うし、状況にもよるでしょうし、それを嗅ぎ分けながら必死にやってます。なにより「視聴者の方々に楽しんでもらいたい」というのは大前提で、自分の役割に常に向き合う日々ですね。
——先輩からの言葉で、特に心に刺さったのはどんなアドバイスですか?
同じ事務所の先輩の、やつい(いちろう)さんの「自分を開け」という言葉です。「俺はお笑いだけで生きる」とか決めつけすぎず、オープンに、前向きにすべてを受け入れられるようにしろ、と。やついさんは、僕のことを全部わかってくれているめちゃ心強い先輩で、「もっと大きくなりたいんやったら、開け」というアドバイスをいただきました。
今後もいろんな経験を積んでいくと思うんですけど、「いまの自分は“開いて”いたかな?」とか、「ちょっと閉じ気味やったかな」と、これからも考えながらやっていくんだろうと思います。
EXILE・TAKAHIROと18年越しの因縁対決!
——今回の特番では、漫談に加えて歌声を披露したり、バスガイドに挑戦したり、まさにオープンな街裏さんが見られるんじゃないですか。
そうなんです。これまでやってきたことと、初めてのことが合わさっています。ファンタジーというくくりはあるけれど、伝え方がそれぞれ違うので、単純に楽しい番組になりました。魅力が伝わればいいな~と思いますね。
——なかでもEXILE・TAKAHIROさんのソロツアー『EXILE TAKAHIRO LIVE TOUR 2024 “FULL THROTTLE”』への潜入というのは、豪華ですね!
実は僕、TAKAHIRO さんと同い年で、20歳のときにTAKAHIROさんがEXILEに加入することになったオーディション(EXILE VOCAL BATTLE AUDITION 2006 ~ASIAN DREAM~)にエントリーしてるんですよ。
だから、「TAKAHIROよ、俺はここにいるぞ」と(笑)。“これが僕たちのスタイル”……これはTAKAHIROさんが加入する前のEXILEの曲ですけど、それぞれのスタイルでやってきてここまできた、ということですね。
この企画ではTAKAHIROさんに漫談を披露するんですけど、もちろん観客の方もいて、9対1くらいでTAKAHIROさんに「キャ~!」となってまして。TAKAHIROさんのライブに乗り込んでいるわけやから終始9対1……僕が1の雰囲気になるのは仕方ないとして(笑)、その雰囲気が最終的には5対5になる瞬間があるのか……!? というところに期待していただきたいです。
——この企画では、見届け人としてとろサーモン・村田さんが同行しました。
うれしかったですね~。EXILEさんに対する僕の当時の思い出を掘り返してくださって、想いを分かち合ってくれて、僕と同じ気持ちになってサポートしてくださいました。
村田さんに見届け人をお願いできてよかったな~っていちばん感じたのが、僕がTAKAHIROさんのライブに乗り込むとき、あらかじめTAKAHIROさんに「なんか、TAKAHIROさんに『物申したい』って、R-1チャンピオンが来てるんですよ!」と言葉巧みに空気を作ってくださって、勢い付けてくださったこと。
そのおかげで僕も「おい! TAKAHIRO!」というテンションで行くことができました。でも、観客の雰囲気が強すぎて、次の瞬間には「TAKAHIRO“さん”」って呼んでます(笑)。
サルゴリラが背中を押してくれた
——別の企画では、母校である上宮太子高等学校で凱旋漫談を披露したんですよね。
そうなんです。きっかけは、僕のInstagramに、中学1年生のときに担任だった先生からDMが届いたこと。その方は当時、生徒指導の先生でめちゃめちゃ怖かったんですけど、僕が『R-1グランプリ』で優勝したとき、「横断幕をつくりたいと思ってるけど、ええか?」と連絡をくれたんです。
まず「そのギャップ萌え、なんやねん!」と思いましたけど(笑)、それで横断幕をつくっていただき、この特番の打ち合わせの際にそのことを話したら、「それなら凱旋漫談をしよう」という話になりました。横断幕がきっかけで、恩返しができてよかったです。ここでの漫談では、プラスアルファでちょっと秘策もありまして。新たな漫談の楽しみ方を観ていただけると思います。
——この企画では、街裏さんのルーツである母校をサルゴリラの2人と一緒に巡りました。
サルゴリラは同期なんですよ。こんなに濃厚に2人とガッツリ絡むのは初めてだったんですけど、いまや同期の存在は数少なくなっているので貴重やし、同じ期間、お笑いをやってきた仲間って本当に特別で、しかも大阪と東京で共有はできていないから、これまでの20年を埋めるかのように、テレビカメラが回っていないロケバスの中でそういう話ができたのも楽しかったですね。ほんまに「同期ってええな」と思えました。
実は、サルゴリラが『キングオブコント2023』で優勝するまで同期って知らなかったんです。もちろんめちゃくちゃおもしろくて、そのときに僕は「おいおい、R-1は復活せんもんかね!?」と思うわけですよ。その数カ月後に、『R-1グランプリ』の芸歴制限が撤廃と発表されたんです。だからサルゴリラは、僕の背中を押してくれた存在でもありますね。
——そしてバスガイドとして、マダムの皆さんを相手に東京名所を「はとバス」で巡るという企画もあります。これは、ほかの2つの企画と比べて、ふだんの漫談と近いのではないですか?
そうですね。やっている内容は近いんですけど、その場の生の景色を観ながら、ほとんどアドリブで言いたいことが湧いてくるというか。「こんなウソ付いたらおもろいんちゃうか?」という臨場感とともに自分も楽しむことができて、いい経験ができました。
でも確実に僕ひとりだとマダムたちも飽きると思うんで、そこでカズレーザーがとんでもなく素晴らしい解説を付けてくれました。だから実質、東京の名所の解説をしているのはカズレーザーです(笑)。あと、僕の漫談を楽しむ説明書的な役割も、カズレーザーがやってくれました。
——この番組で街裏さんの漫談のおもしろさを、さらに知ることができそうです。
本当に、ぎゅっと詰まっていると思います。『R-1グランプリ』で観ていただいた2本の漫談だけでは伝わり切らなかった漫談の魅力を、腰を据えて、ドシッとゆっくり楽しんでもらえるこの機会は本当に貴重やと思います。「こういう感じだと、ファンタジー漫談もおもろいやん」という発見をしていただけると思います。これを見て、生の漫談はどんなんやろ? と独演会に見に来てもらえたらめちゃめちゃ本望です!
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