ノンスタ石田明が手がけるノンバーバルコントライブが英エディンバラから凱旋「パワーアップして帰ってきました!」

「世界で一番笑える一週間!」をテーマにした国内最大級のコメディフェスティバル『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』が9月15日(月・祝)〜9月21日(日)までの1週間、大阪・キタエリアにあるSkyシアターMBS、HEP HALL、阪急サン広場の3会場で開催されています。

最終日となる9月21日(日)にHEP HALLで開催されたのは、NON STYLE・石田明が手がけるノンバーバルのコントライブ『CHALLENGE』。過去2回にわたり世界最大級のコメディフェス、イギリスのエディンバラ・フェスティバル・フリンジに参加し、現地で5つ星の評価を得たこともある自信作が、満を持して大阪の地に凱旋しました。

出典: FANY マガジン
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オープニングから客席を巻き込んで盛り上がる!

エディンバラで上演したバージョンと同様、今回も完全ノンバーバル仕様。石田を筆頭に、おなじみのメンバーである女優の綾野有栖、GABEZ(HITOSHI、MASA)、けん玉パフォーマーの久保田悟とこの日が初出演となった木下弱の6人で、ジャグリングに殺陣にマジックにダンスに、笑いも熱量も200%のステージを繰り広げました。

薄暗いステージの上には、真っ白なスクリーンとカラフルな“CHALLENGE”の文字。その前に置かれたデスクのそばに、HITOSHI扮する黒子が現れます。板と棒を使ってスリルタワーを組み立てていくなかに、“CHALLENGE”の文字から何本かの棒を取り外して使ったりと笑いどころがたっぷり。さらにけん玉でも沸かせ、観客がけん玉にチャレンジする演出を盛り込みながら、客席をしっかりとあたためていきます。

出典: FANY マガジン
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続いて登場したのは、青いスーツに蝶ネクタイ姿でノリノリの石田。客席通路を練り歩きつつ大きくコミカルな動きと表情でポーズを決めると、観客もさっそくマネしてライブに参加し始めます。他のキャストたちも加わってのダンスパフォーマンスで、会場のテンションはさらに上昇! ジェンガのようにスリルタワーから一つ、また一つと棒を外してはタイトル文字へと戻していき、最後の1本は観客の1人がステージに上がって担当するというお楽しみも用意。タワー大崩落の末になんとかタイトル文字を完成させるという、にぎやかなオープニングとなりました。

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“残念キャラ”な主人公を石田が熱演

本編の軸となるのは、退屈な毎日にうんざりしている冴えないサラリーマン(石田)が、偶然出会った女性(綾野)に恋したことをきっかけに、さまざまな挑戦を経て成長していくというストーリー。

黒子と2人でダンスするシーンでは、最後になぜかズボンを下ろされたり、天気を確認しようと窓をあければ、黒子に霧吹きで水を吹きかけられたり、はたまた上司と同僚からは仕事を押し付けられたり……何かと痛い目に遭いがちな“残念キャラ”を、石田が表情豊かに演じていきます。

出典: FANY マガジン
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黒子は石田の相棒ともいえる役どころ。窮地に陥れることもあれば、奮闘する石田を応援する場面もあり、その成長を間近で見守り続けます。上司や同僚、電車の乗客といった登場人物は、すべてMASA、久保田、木下が演じて物語を進めていきました。

出典: FANY マガジン
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多くのシーンにマジックやジャグリングなど驚きの仕掛けが折り込まれ、一瞬たりとも目が離せません。パソコンからビールを取り出して見せたかと思えば、うたた寝してしまった夢の中で石田の両手がビームを出す武器になっているという奇想天外な展開も大ウケ。男たちにからまれた女性を助けたところで、いいムードになるも……? 綾野のセクシーなシルエットダンスや、腕が武器なので“抱きしめたいのに抱きしめられない”ジレンマでも、大きな笑いを巻き起こしました。

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雨の中、帰宅するシーンでは、石田がカバンが重くて動かないというパントマイムを披露。舞台狭しと動き回り、サラリーマンの悲哀もチラリと感じさせるコミカルなシーンに拍手が起こります。やがて電車に乗った石田は、夢で出会った運命の女性(綾野)と再会! 

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MASA扮する酔っぱらいから彼女をカッコよく助ける“理想”と、なかなか勇気が出せない“現実”の対比で笑わせた後は、喜びが溢れ出るようなダンスで冴えない毎日が輝き出す瞬間を表現した石田。しかし、飲みに行ったお店ではなかなかうまく話せません。

出典: FANY マガジン
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そんな2人への助け舟とばかり、MASAがダイススタッキング、久保田がけん玉、木下がローラーと板を使ったバランス芸でサポート!? MASAのパフォーマンスにノンバーバルでツッコんで笑いを増幅させる石田。久保田は和風の衣装で次々とけん玉の技を決め、木下は超難度のバランス芸で沸かせました。

「稽古なしでのぞんだ」木下の奮闘に驚きの声

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その翌日から、彼女を喜ばせようと、マジックやけん玉の練習を始める石田。黒子が手にしたカレンダーの動きに合わせ、日に日に上達していく様子が描き出されると、最初は笑っていた観客も、いつしか石田を応援する気持ちでステージを見つめていました。

出典: FANY マガジン
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しかし、デートに誘ってけん玉やダイススタッキング、バランス芸を見せようとするも、不運が続いて失敗ばかり……思わず家に逃げ帰った石田は、すべてをシャットアウトしてVRゲームに没頭。果たして2人の仲はどうなってしまうのでしょうか。

出典: FANY マガジン
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ゲーム内の設定で、本気モードの殺陣が飛び出す場面も挟みつつ、最後は心がポッとあたたかくなるようなハッピーエンドに。石田と綾野がいい感じになるシーンで、何度も木下扮する母親が乱入するなど、どこまでも笑いたっぷりで楽しませるとともに、黒子が“CHALLENGE”から文字を外していくと“CHANGE”になる──そんな粋な演出で、ステージは幕となりました。

出典: FANY マガジン
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エンディングでは全キャストがステージに並んで、客席に挨拶。二度目のカーテンコールで石田は、「エディンバラの公演からパワーアップして帰ってきました。また海外で挑戦していきたいなと思います」と宣言して拍手を浴びます。また、木下はウエスPの代演として急遽、出演が決まったことが明かされ「稽古なしで挑んだ」という裏話には驚きの声が。「ずっとお腹が痛かった」とホッとした表情の木下に、石田は「大変なことを乗り越えてくれた」と改めて感謝していました。

『OSAKA COMEDY FESTIVAL 2025』公式サイト:https://osaka-fringe.com/

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