お笑い界の新たなスターを発掘する漫才団体戦『よしもと漫才リーグ2025』が、9月から開幕しました。今シーズンから関東、関西の2リーグでバトルを繰り広げ、最後は両リーグの1位同士が日本一を懸けて戦います。9月15日(月)には、大阪・森ノ宮よしもと漫才劇場で関西リーグの第2戦目が行われ、ツートライブ(たかのり、周平魂)率いるチーム「県立高校」と、例えば炎(タキノルイ、田上)率いる「爆速車バーストショット」が激突! 熱戦となったバトルの様子と、試合後の両チームキャプテンによる対談をお届けします。

スーマラ・武智「久しぶりに思い出した!」
この日のそれぞれのチームオーダーは以下の通りでした。
【県立高校】
モンスターエンジン/ツートライブ/デルマパンゲ/空前メテオ/銀鬼
リザーブ:幸のとり/ぎょうぶ/丸亀じゃんご
【爆速車バーストショット】
スーパーマラドーナ/例えば炎/翠星チークダンス/豪快キャプテン/ジョックロック
リザーブ:華山/釈迦虎/愛凜冴
第一試合からモンスターエンジン(西森洋一、大林健二)と、スーパーマラドーナ(武智、田中一彦)というベテラン同士が激突! 第二試合もリーダー同士のツートライブvs.例えば炎となり、手に汗握る展開が続きます。

最近は、長尺のネタをすることが多いスーマラ・武智は、4分という漫才リーグのネタ時間について、「このセカセカと漫才する感じ……久しぶりに思い出した!」と興奮の表情です。
モンスターエンジン・西森は「6分ネタの半分くらいでちょうど終わるようにしたつもりが、時計を見たらまだ2分台だった」と告白。最後のくだりを多くして調整したというネタ時間のせめぎ合いを語りました。

芸歴3年目の銀鬼(村子雄星、シキ)がトリを務めるというのは異例の展開。シキがポケットに手を入れたままツッコむという独特のスタイルにスーマラ・武智が関心を寄せ、「師匠方に見せたい」と呟いてお客さんは大笑いでした。
最終的な対戦結果は以下の通り。
第一試合 〇スーパーマラドーナvs.モンスターエンジン×
第二試合 ×例えば炎vs.ツートライブ〇
第三試合 ×翠星チークダンスvs.デルマパンゲ◯
第四試合 ×豪快キャプテンvs.空前メテオ〇
第五試合 ◯ジョックロックvs.銀鬼×
3勝2敗でツートライブの「県立高校」チームが激闘を制しました! 惜しくも敗れた例えば炎・タキノは「M-1もあるんで、皆さん、いちばんいいネタを持ってきてたと思います。久しぶりに見ることができたネタもあって、めっちゃ勉強になりました」と清々しい表情を見せました。

例えば炎・タキノ「若手にとって成長できる戦いになるかも」
試合直後、ツートライブと例えば炎の両キャプテンに、この日の感想を聞きました。
――漫才リーグ第2戦を戦って、いかがでしたか?
ツートライブ・たかのり 3対2で接戦になりましたね。確か(関西リーグ開幕戦の)黒帯vs.ダブルヒガシも3対2やったんですよね?
ツートライブ・周平魂 いや~、おもしろかったですねぇ。
たかのり 始まるまではお祭りみたいな感じかな? と思いきや、「これはガチやぞ」と。お客さんの雰囲気と、芸人のネタのチョイスを見てたら、だんだん緊張感が高まってきました。おもしろさとピリピリもあって。いい戦いになりました。
周平魂 見るぶんには、めちゃくちゃ楽しいんじゃないですか? ネタもキチッと4分で、うちは7分、8分ネタが当たり前みたいなところもありますし、4分ネタは久しぶりで緊張感がありましたね。バシッとした4分ネタを見られるのは漫才リーグのおもしろさじゃないですかね。

たかのり スーパーマラドーナさんとモンスターエンジンさんの4分ネタを見られるっていうのも魅力ですね。中堅の芸人の『M-1』みたいな雰囲気のネタはめったに見られないですよ。
例えば炎・タキノ 僕もお祭り系のイベントやと思ってましたけど、今日、ツートさんに大敗しまして、負けたら負けたで結局、めっちゃ悔しかったです。でもツートさんくらい上の芸歴の方々とタイマン張るっていうことがまずないんで、もし勝てたらめっちゃ自信になるから、若手にとって成長できる戦いになるかも知れないです。銀鬼なんかエグいぐらい吸収していきそうです。
周平魂 銀鬼、よかったね~! M-1ファイナリストのジョックロックと芸歴3年目の銀鬼がトリで戦うっていう。いい景色やったな。

例えば炎・田上 ふだんは舞台袖で、後輩からベテランの方まで座ってネタを見てるっていう状況があんまりないんですけど、今日は舞台袖がパンパンでした。僕らも先行やったんですけど、後攻の人らがウケたら先行の人らが苦い顔をしてるのとかも見られて(笑)。ホンマにヒリヒリするいいイベントでした。
たかのり 舞台袖までおもろかったな。チーム関係なくおもしろいネタで笑うっていう。
田上 銀鬼のことはチーム関係なく全員が応援してましたね。「がんばれ!」って(笑)。
ツートライブ・たかのり「お客さんもかなりガチ」
――それぞれのチームのメンバーは、5月に行われたドラフト会議で決まりましたが、どんなイメージでチームを編成しましたか?
たかのり うちはラクに行けるメンバーかな?
周平魂 そうやね。ラクに行けるし、場を掌握したら止まれへんメンバーを選んでるかな。自分らも含めて“ゼロヒャク”メンバーというか、ダダスベリの可能性もあるメンバーではありますよね。
たかのり ただハマッたらエグいぞっという。だから、僕らの色に近いメンバーを集めた感じはありますね。あとは平場も楽しいメンバー。
タキノ 豪快(キャプテン)さんは1年半くらい固定でずっとゲストで呼ばせてもらっていて、(そのほかも一緒に)ユニットライブをしているメンバーを集めさせてもらいました。そしてやっぱりタイマンといえばパワーということで、パワー系の方々が多いです。あとは、変なツッコミをする人というか。愛凛冴さん、豪快さん、(ジョックロックの福本)ユウショウさん……。


たかのり ほんまや! なるほど、ツッコミが変なヤツで共通してるな。
田上 あとは、僕ら後輩なんで、リザーブにしても気を使わない釈迦虎にも入ってもらって。
たかのり 確かに本来、大変やよな。後輩が先輩を選ぶって。
――今日の戦いで、いい動きをしたメンバーはいましたか。
たかのり 僕はやっぱり銀鬼かな。芸歴3年目であそこまで堂々とやってくれるなんて感動というか、僕らにはできへんやろなって思いましたよね。
周平魂 ジョックロックがバチーンとウケたあとに出ていってのアレやからね。シキがポケットに手ぇ入れてたんとかもよかったです。

たかのり あと敵チームですけど、豪快キャプテンはやっぱり力がある。
周平魂 豪快キャプテンと空前メテオも名勝負やったな。どっちが勝つかわからへんかった。
タキノ うちのチームは、スーマラさんをトップバッターに据えて『M-1』のネタをしてもらう作戦で、ほんまにやってくれました。武智さんいわく時間がヤバくなり、巻きでやって4分ジャストで終わらせるっていう。
そもそもスーマラさんで始まる寄席もほぼないので、「スーマラさんがちゃんと漫才やってくれてるぞ!」って、全員がピリッと引き締まりました。あと、今回はトップバッターがスーマラさん、トリがジョックロックさんで、M-1ファイナリストで挟みました。

周平魂 なるほど!
タキノ それで、その2組だけが勝ったという。ジョックロックさんも対戦相手が後輩やし、絶対に勝たなあかんところでちゃんと勝ち切ったので、ほんまに見習わなあかんなと思いました。
――今回の戦いを踏まえて今後の戦略を教えてください。
たかのり お客さんもかなりガチやし、これほんまに思った以上にどうなるかわからないですね。
周平魂 まだリーグは続きますから、どっかのタイミングで(銀鬼の)シキのポケットから手を出させたら、対戦相手はだいぶビビるんちゃうかな。これがうちの戦略。
タキノ 今日は僕らも初戦やったんで、負けてもライブを盛り上げられたら次につながるかなと。お客さん票で決まるから、お客さんに「勝ってほしいチームやな」って思ってもらうのが大事かなと思いましたね。

東西のリーグで熱戦を展開中!
9月に開幕した『よしもと漫才リーグ』の前身は、タモンズ・大波康平が考案した『幕張漫才リーグ』です。昨年、千葉・よしもと幕張イオンモール劇場で熱戦を繰り広げてきましたが、今シーズンから“関西リーグ“を新設。東西2リーグ制へとパワーアップしました。主なルールは以下の通りです。
●東西各4チームが、それぞれで総当たり戦を2回ずつ実施(東西各12試合)
●東のキャプテンはオズワルド(伊藤俊介、畠中悠)、エバース(佐々木隆史、町田和樹)、ゆにばーす(はら、川瀬名人)、金魚番長(箕輪智征、古市勇介)
●西のキャプテンは黒帯(大西進、てらうち)、ダブルヒガシ(大東翔生、東良介)、ツートライブ(たかのり、周平魂)、例えば炎(タキノルイ、田上)
●チーム同士で5組対5組(キャプテンは必ず出場)の漫才バトルを実施し、3勝以上したチームが勝利(勝敗は会場の観客、配信視聴者の投票で決定)
●(勝った組数)-(負けた組数)=得失点
●ネタ時間はM-1グランプリ決勝と同じ4分(4分半で強制暗転、強制暗転はマイナス20ポイント)
●リーグ戦を制した東西の王者が「日本一決定戦」で激突
●優勝チームには賞金30万円

今年5月に実施された「ドラフト会議」で決まったチーム編成は以下の通り。
<関東リーグ>
【飛龍(ひりゅう)】
キャプテン:オズワルド
チームメンバー:囲碁将棋/アメリカンBBチキン/素敵じゃないか/ナユタ/タモンズ/ド桜/ツーナッカン
【結果じゃねーぜ!!必笑DASH組4649☆】
キャプテン:ゆにばーす
チームメンバー:ウルトラスーパーコバタナックス/鶴亀/官兵衛/マシン語感/パピヨン/小虎/LLR
【国立エレファントボイーズ(くにたちエレファントボイーズ)】
キャプテン:エバース
チームメンバー:滝音/家族チャーハン/シンクロニシティ/出目金/大王/ブラゴーリ/レイザーラモン
【ヨイ肉が来たゼ】
キャプテン:金魚番⾧
チームメンバー:からし蓮根/イチゴ/ゼロカラン/クリアノート/ヨネダ2000/太鵬/2丁拳銃
<関西リーグ>
【漫人(まんちゅ)】
キャプテン:黒帯
チームメンバー:カベポスター/三遊間/20世紀/ミステリーハンター/牛ぺぺ/祇園/ヘッドライト
【笑勝SHOW(しょうしょうしょう)】
キャプテン:ダブルヒガシ
チームメンバー:ドーナツ・ピーナツ/イチオク/フースーヤ/生姜猫/ぐろう/ダブルアート/span!
【県立高校】
キャプテン:ツートライブ
チームメンバー:デルマパンゲ/ぎょうぶ/空前メテオ/銀⿁/幸のとり/丸亀じゃんご/モンスターエンジン
【爆速車バーストショット】
キャプテン:例えば炎
チームメンバー:豪快キャプテン/ジョックロック/華山/釈迦虎/愛凜冴/翠星チークダンス/スーパーマラドーナ
次回の関東リーグは、9月30日(火)に、ゆにばーす率いるチーム「結果じゃねーぜ!!必笑DASH組4649☆」と、オズワルド率いるチーム「飛龍」が激突。関西リーグは10月22日(水)にツートライブ率いるチーム「県立高校」と、ダブルヒガシのチーム「笑勝SHOW」が対戦します!

開催概要
『よしもと漫才リーグ2025』(関東よしもと漫才リーグ・関西よしもと漫才リーグ)
各リーグ戦:2025年9月~12月
日本一決定戦:2026年1月末@ルミネtheよしもと
※都合により変更になる可能性がございます。
チケット販売:FANYチケット(会場)、FANY Online Ticket(配信)
公式サイト:https://www.manzai-league.com/
■「関東よしもと漫才リーグ ~ゆにばーすチームvsオズワルドチーム~」
日時:9月30日(火)開場 18:00|開演 18:15|終演 19:30
ゆにばーすチーム:ゆにばーす/ウルトラスーパーコバタナックス/鶴亀/官兵衛/パピヨン
オズワルドチーム:オズワルド/囲碁将棋/アメリカンBBチキン/タモンズ/ツーナッカン
会場:よしもと幕張イオンモール劇場
チケット:前売 2,300円/当日 2,800円/配信 1,500円
※未就学児入場不可
■「関西よしもと漫才リーグ~県立高校 vs 笑勝SHOW~」
日時:10月22日(水)開場20:00|開演20:15|終演21:30
ツートライブチーム:ツートライブ ほか
ダブルヒガシチーム:ダブルヒガシ ほか
会場:森ノ宮よしもと漫才劇場
チケット:前売 1,800円/当日 2,100円/配信 1,300円
※未就学児入場不可
FANYチケット(会場):https://ticket.fany.lol/
FANY Online Ticket(配信):https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/